「白石監督作品の真骨頂」凪待ち たいさんの映画レビュー(感想・評価)
白石監督作品の真骨頂
人は何かしら後悔をすることがある。
あの時ああしていれば、こうしていれば、と。
それが周りの死に関わる事だと余計に。二時間があっという間に進んだが、そんな中でたまに映る石巻の凪いだ綺麗な海が、更にストーリーを引き立てていて、観ているこちらを落ち着かせてくれた。
そして俳優について。香取慎吾さんを起用したのは正解だった。ギャンブルに狂うクズ。ただ、キャッチコピーにあるどうしようもないクズだとは思えなかった。影のある人間ではあったが、芯はとても熱い男で、ギャンブルに狂いつつもどこか希望を持たせてくれる男だった。暴力的なシーンでは特に大きな身体が活かされていた。恒松祐里さん、吉澤健さんと三人のシーンでは、思わず涙が溢れた。
観た後の色々な感情が、誰かにも観て欲しいという気持ちが止まらない作品だった。次は細かいシーンに注目しつつ、また観に行きたいと思う。
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