ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのレビュー・感想・評価
全627件中、21~40件目を表示
むかしむかしハリウッドに、ニコルソンみたいな顔をしたおじさんとやけにムキムキなおじさんがいたそうな…。 これぞタラちゃん流、夢と希望のおとぎ話✨
1969年のハリウッドを舞台に、落ち目の俳優リックと彼のスタントマンであるクリフ、そして新進気鋭の女優シャロン、三者三様の人生を描き出すサスペンス・コメディ。
監督/脚本/製作は『パルプ・フィクション』『キル・ビル』シリーズの、名匠クエンティン・タランティーノ。
かつてのテレビスターで今は落ち目の俳優、リック・ダルトンを演じるのは『タイタニック』『インセプション』の、オスカー俳優レオナルド・ディカプリオ。
リックのスタントマンであり親友、クリフ・ブースを演じるのは『セブン』『オーシャンズ』シリーズの、名優ブラッド・ピット。
リックの隣人である新人女優、シャロン・テートを演じるのは『アバウト・タイム 愛おしい時間について』『スーサイド・スクワッド』のマーゴット・ロビー。
ヒッピー集団「マンソンファミリー」の中心人物、テックスを演じるのは『シャーペイのファビュラス・アドベンチャー』『デッド・ドント・ダイ』の、名優オースティン・バトラー。
マンソン・ファミリーのメンバー、スクィーキーを演じるのは『I am Sam アイ・アム・サム』『オーシャンズ8』のダコタ・ファニング。
映画プロデューサー、マーヴィン・シュワーズを演じるのは『ゴッドファーザー』シリーズや『オーシャンズ13』の、レジェンド俳優アル・パチーノ。
マンソン・ファミリーのメンバー、フラワー・チャイルドを演じるのはテレビドラマ『ストレンジャー・シングス 未知の世界』のマヤ・ホーク。
テレビドラマ「グリーン・ホーネット」のスタントマン・コーディネーター、ランディ・ミラーを演じるのは『ワイルド・スピード』シリーズや『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』の、名優カート・ラッセル。
マンソン・ファミリーのメンバー、スネークを演じるのは『アンダー・ザ・シルバーレイク』やテレビドラマ『ユーフォリア/EUPHORIA』のシドニー・スウィーニー。
👑受賞歴👑
第92回 アカデミー賞…美術賞/助演男優賞!✨
第77回 ゴールデングローブ賞…脚本賞/作品賞(ミュージカル・コメディ部門)/助演男優賞!✨✨
第85回 ニューヨーク映画批評家協会賞…脚本賞!
第45回 ロサンゼルス映画批評家協会賞…美術賞!
第25回 放送映画批評家協会賞…助演男優賞!
第73回 英国アカデミー賞…助演男優賞!
オタク界のレジェンド、タランティーノ。映画ファンから絶大な支持を集める彼の作品を私はほとんど観たことがない。学生の頃、『ファイト・クラブ』(1999)のブラピに惚れて彼の作品を漁りまわっていた時に出会った『イングロリアス・バスターズ』(2009)。「ブラピvsナチ!?絶対オモロい奴やん!!」と喜び勇んで鑑賞したのだが…。
まぁこれが退屈で退屈で😅今なら別の感想が生まれると思うのだが、当時は本当につまらないと思った。
この時かなりしんどい思いをしたのでずっとタランティーノ作品は意識的に避けていたのだが、ついに彼の作品に挑戦してみることに!!
率直な感想を述べると、やはり今回も退屈だった。
ラスト15分までは本当に物語が動かない。ただただ、リック、クリフ、そしてシャロン・テートの日常が描き出されるだけ。
ストーリー映画を観ているというよりも、むしろ彼らのホームビデオを観ているような感覚に近かったかもしれない。
確かに退屈だったのだが、だからと言ってこの映画をつまらなく感じたかというとそれはちょっと違う。
ストーリーを排し、キャラクター描写に注力。リックとクリフ、この2人にグッとフォーカスして見せることにより、呼吸や心音すら伝わってくるような親密さを彼らから受け取ることが出来た。
本作の作劇方法は、従来のエンタメ盛り盛りなハリウッド映画とは一線を画す。どちらかと言うと、「日常系」とラベリングされる日本の漫画やアニメに読後感は近い。
実はこの作品で描かれているのはたった3日の出来事。たった3日で、リックのこともクリフのこともシャロンのことも、みんなみーんな好きになっちゃった💕
出来る事なら『サザエさん』や『ちびまる子ちゃん』のように、いつまでも彼らの日常を眺めていたい♪
日常系と称したが、これは「何気なくとも幸せな日々」を描くような腑抜けた作品ではない。
1969年8月9日、ヒッピームーブメントの終わりの始まりとも言える「シャロン・テート襲撃事件」に向かい物語は前進していく。マーゴット・ロビー演じるキュートなシャロンが画面に映るたび、そして不穏な陰を忍ばせるマンソン・ファミリーの姿が映るたびに、怖い怖い恐ろしい恐ろしい気持ちに観客は誘導される。
誰もが認める本作の最も素晴らしく、そして最もスリリングな場面はクリフがヒッピーの女の子に連れられ彼らのねぐらへと足を踏み入れるところ。旧西部劇の撮影所に現れたアウトローの男と、彼を取り囲む無法者たち。ここで空気感が完全にウェスタン映画に変わる。
西部劇の撮影をするリックのパートから、本当にウェスタン的な状況に陥るクリフのパートへのシームレスな移行は嫌味なほどに上手い。リックの演技が生み出した緊張感を引き継ぎ、そこにクリフvsヒッピーが生み出す緊張感を更に上乗せする。そのことにより生まれるこのシークエンスの一触即発の雰囲気はもう凄まじいものがある。
さすがクエンティン・タランティーノ。そりゃ人気もあるはずだわ。
この映画が伝えてくれるのは、太陽が昇るためには夜空の星は沈まなければならないのだということ。
この諸行無常な理を全く悲劇的ではない形で描いているところに、タラちゃんの優しさというか映画への愛が詰まっているような気がします。
そして、もう一つ。本作にはお仕事映画としての側面もある。
自分の出演作を観客が喜んで鑑賞している。新進気鋭の女優シャロン・テートはその光景を観て満面の笑みをこぼします。
ベテランのリックは自らの演技を追究する。不甲斐ない自分を叱咤しながら、ついに渾身の演技を披露することが出来た彼の満足気な表情、そしておしゃまな子役の女の子に褒められた時の泣き笑いに、彼の役者人生の全てが表れている。
キャリアも立場も違う2人の役者のそれぞれの達成。それを並列して見せることで、演じるということに人生を賭ける者たちへの讃歌を高らかに歌い上げることに成功している。
クライマックス、クリフはヒッピーの襲撃により足を負傷してしまう。スタントマンにとっての生命線でもある足を傷つけられたクリフは、おそらくこの先今の仕事を続けていく事はできないだろう。本人もその事は自覚しているはずである。
今回の襲撃はリックがテックスたちに絡んだからであり、クリフは完全に巻き込まれた形である。普通なら自分の商売道具がダメになった怒りをリックにぶつけたりする展開がありそうなものなのだが、担架で運ばれる彼の表情は晴々としている。
役者の危険の身代わりとなるのがスタントマンの仕事。その仕事に誇りを持つ彼だからこそ、リックの身を守った自らの行いに胸を張っているのである。クリフを観客誰もが好意を寄せるであろうタフガイとして演出していることに、スタントマンという仕事に対するエールと感謝が込められているように思う。
ラスト15分は完全にコント。そんな都合よく火炎放射器があるわけねーだろっ!🤣🤣
おふざけを我慢できないというタランティーノの性格もあったのだろうが、観客の誰もが覚悟していたあの悲劇を「そういう悲しいことは描きたくありません!!」とでも言わんばかりにスカして見せたのはやはり彼の優しさ故なんじゃなかろうか。
露悪的なまでに暴力的ではあるのだが、だからこそ伝わってくる残虐な行いへの怒り。IF展開を描かずにはいられなかったのは、シャロン・テートへの鎮魂ないしは恩返しだったのかも知れない。
とっても可愛らしい好みのタイプの映画ではあるのだが、やはり160分オーバーというのは長すぎる。流石に冗長に感じてしまった。
また、物議を醸しているブルース・リーの描き方は確かにちょっと問題ある気がする。
大絶賛というテンションではないのですが、今後タランティーノ作品を掘ってみようかしらん?と思えるくらいには好意的な印象を持つ事が出来ました♪
…若い世代の観客だと、シャロン・テート事件について知らないということもあるかも知れない。そういう人がこの映画を観た時にどう思うのかはちょっと気になります。そこを知らないと全く意味不明な映画だよねこれ。
マンソン・ファミリーについては沢山映像化されているんだろうけど、自分が観たことあるのはデヴィッド・フィンチャー製作のNetflixドラマ『マインド・ハンター』(2017-2018)。このドラマを観ていたおかげで、テックスが登場してきた時に反応する事が出来ました。
獄中のマンソンとテックスが登場し、なぜ犯行に及んだかを語るこのドラマ。本作と併せて鑑賞すると良いかも知れませんよ!!
…にしてもブラピは相変わらずムキムキだねぇ。全然脱ぐ必要ないところで脱いでたよねぇ…。もうほとんどギャグみたいになってる。ハリウッドのなかやまきんに君だ。
そしてレオ様はどんどんジャック・ニコルソンに似てくるねぇ。もうあの美男子だった頃の面影は一切無し。レオ様主演で『シャイニング』(1980)をリメイクしてみて欲しい。レオ様vsニコルソンの顔芸対決が見たい!
あまり刺さりはしませんでしたが、二人はカッコイイ
起承転結がはっきりしない形で終盤まで進みます。これはシャロン・テート事件の話だったはずでは? どうなるの? と思い始めた残り30分…タランティーノらしさが炸裂。
そこまで2時間以上。ディカプリオとブラピだから、この長尺が持ったような気がしないでもありません。
二人の心理描写や、ダメさ加減も含めて本当にカッコイイです。
起こり得たかもしれない未来の話
途中からそっちになればいいなーと思って見ていましたが、、
まさかの伏線回収に、不謹慎にも爆笑してしまいました。
レオ様と子役の女の子とのやりとりもよかった。
60'sの奔放とした雰囲気を描く一方で、
さりげなく小出しにされるマンソンファミリー関連のエピソードが不気味で怖いです。
『リコリス・ピザ』の後半でも感じた、日常に不穏な空気がつきまとう怖さ、死や快楽がいまよりも近くにあった同時代特有の空気なのでしょうか。
タイトルどおり、ワンスアポンアタイム・イン・ハリウッドという感じ。
格好良いアメリカ、その頃のハリウッド、という感じのセンスの良い映像。
史実を利用し、それを変えてエンターテイメントのストーリーにしてる。
色々と、その頃の俳優を出してるし、分かるほど楽しいというマニアックな内容にもしていると思う。
史実だと、隣の家の女優の妊婦さん<シャロン>に押し入って殺してるけど、変えていて良い感じのストーリーにしている。
ブルース・リーも出てくるし(本人ではない)、あの俳優の少女は誰だったのだろう。
また、分かるように名前を出さない様につくってるけど、調べて分かると楽しいと思う。
遊び心もあり、161分もあるけど、飽きずに、楽しめる。
その青白い顔は見覚えがある
当時、映画館で観ました🎬
タランティーノ監督作、ディカプリオとプラピの初共演作にして、マーゴット・ロビーも出てるとなれば、観ないわけにはいきません🙂
落ち目の俳優リックを演じるディカプリオの、焦ってトチる演技は面白かったですね。
スタントマンのクリフを演じるブラピは、異様に強い気がしますが😅
中盤マンソン・ファミリーの牧場かなんかに一人で乗り込んで、タイヤをパンクさせた男をコテンパンにしてましたよね。
(ここでダコタ・ファニングが出てることに、初見では気付きませんでした💦)
ラストもファミリーの手下達を、犬とともにサクッと撃退。
反撃を喰らってましたが、割りと大丈夫そうでしたね。
リックが手下に火炎放射器をぶっ放すところも、イカしてました❗
シャロン・テートを演じたマーゴットは、今回も魅力的でしたね😀
映画館で自分の作品をお忍びで観て、観客の反応を気にするところとか😁
彼女は最後どうなってしまうのかとハラハラしてましたが、ああいう形になって良かったです。
タランティーノ監督の粋な計らいと言えるでしょう。
唯一ちょっと残念だったのは、これは同じ意見があると思いますが、マイク・モー演じるブルース・リーですね。
クリフに肉弾戦で叶わないというのは‥。
確かブルースの家族から、監督へ抗議があったと思いますが、彼は「実際にブルースは尊大な人物だった」とコメントしたとか。
まあでもあの描き方では、ブルースの家族は面白くないでしょうね😅
とはいえ、映画自体はうまくまとめてくれた感じで、結末は私も好きです🙂
アル・パチーノも出てますしね👍
来年はレザボア・ドッグスもリバイバル上映しますし、楽しみです😁
❇️ドッグフード演出に悪意すら感じた。まるでう◯こ💩
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド
🇺🇸1969年カリフォルニアロスアンゼルスハリウッド
リック(デカプさん)売れっ子の役者
★彡今はオチ目で悪役のやられ役ばかり。
クリフ(ブラピさん)リックのスタントマン
★彡リック の運転手や留守番をこなす裏方。
トレーラーハウスで愛犬と一緒に住んでいる。
実話アレンジの二人の友情コメディー!
❇️シャロンテート事件の概要を調べてから映画鑑賞の方が100倍楽しくなります!
◉85B点。
★彡映画愛、センス塊、カッコ良さ、アイデア感、ゴージャス感、こだわりなどをガッツリ感じられた力作でした。
🟡見所5!
1️⃣デカプリオさんの車庫に貼ってある本人の巨大な広告がいちいち笑える。
★彡監督のセンスやこの映画の全体雰囲気を醸し出しているなぁと思いました。
2️⃣ブルースリーが劣勢なシーンが面白い。
★彡このシーンの意図は何か?後で調べたく思います。
3️⃣西部劇と言えばこんな雰囲気!
★彡ゲームの🎮レッドデッドリデンプション を思い出しまいた。
4️⃣ガッツリ西部劇で見入っていると、とっちらかすデカプーさん。
★彡このシーンの演技と葛藤は高級感なコメディーで楽しめた。
5️⃣ラストはセンス塊とタラ監督のこだわりや想いを感じました。
6️⃣ブラピさんのラリった演技最高!
★彡他の作品でもたまに魅せるこの表情が大好物❤️
レオとブラピのネームバリュー
レオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの初共演ってだけで興味をそそられる。
そこにマーゴット・ロビーときたもんだ。
そりゃ観ちゃうでしょ。
初めはボーっと観てたけど、レオの人間味あふれるところにクスッとさせられたり、ブラピのかっこよさに見惚れたりで気付いたら食い入るように観てた。
ラストは衝撃の展開でびっくり!
映画を観終わった後に知ったんだけど、シャロン・テートの実際にあった事件を元にしてるんだね。
ここまでコミカルなエンターテインメントに仕上げるのがすごい。
さすがクエンティン・タランティーノ。
やっぱりブラビが好き
ジョークなのか本気なのかその境目が曖昧で、殺人事件が起きてもサラッと?している。ある意味怖い映画だった。
ブラビがひょうひょうとしていて何を考えているのかわからない役。こんなブラビも魅力的だ。
犬とのコンビも最高だった。
史実改変ifストーリー
タランティーノ監督、ブラッド・ピット主演でヒットラーをぶっ飛ばしたイングロリアスバスターズに続いて実際に起きた史実を「こうだったら良かったのに…」と改変することを主目的としたストーリーなので根本的に観る人を選ぶ作品ではありますがレオナルド・ディカプリオとブラッド・ピットの実在感を楽しみながら架空の1969年のハリウッドに身を委ねるととても楽しい作品だと思います。
その配役についてですが、スター中のスターであるディカプリオは基本的に主役以外はやりません。役者には番手というものがあり、ある意味で助演をやることを許されない立ち位置の俳優です。そんなディカプリオが落ち目の俳優、TVドラマの主演クラスから若手スター主演映画の悪役に番手を落とした俳優の役というのは面白いですね。これはジャンゴでディカプリオにちょい役の悪役をオファーして実現させたタランティーノ監督ならではの配役だと思うので流石ですね。そもそもディカプリオとピットをそれぞれ別作品で起用した経歴のある監督でなければ両者の共演は実現しなかったでしょうから劇中のオファーや売り込みを楽しみながら、この作品自体のキャスティングに思いを馳せるとより面白味が増すかもしれませんね。あと書き忘れましたが今作のブラッド・ピット最高でした!
タランティーノっぽさとは?
タラちゃんの最高傑作と言われているので、興味が湧いて、amazon primeで鑑賞しました。
まず最初に、1969年当時の香りがプンプンと匂って来そうなカメラワークや画質、セットについては脱帽です。
どうやって撮影したのかは判りませんが、とんでもない再現力だと思います。
また、シャロンテートが登場したので、てっきり現実に起こった事件のグロい映像を見せられるのかと覚悟を決めていましたが、予想を裏切る展開で、タラちゃんはこれを描きたかったんだなと理解しました。
それを踏まえてですが、「っぽい」とか「っぽくない」という基準は観客ごとに違うので、あくまで個人的にですが、自分としてはケレン味たっぷりで、残酷な描写も割と平気で織り込んでしまい、とにかくよくしゃべる。というのがイメージです。
その点、本作は割と良心的でハートフルな作風で、「っぽくない」印象でした。
ラスト直前の、タイムカウントがはじまってからかシーンでようやくキルビルのテイストが感じられましたが、実話を知っているだけに、この後エグい展開があるのかと思っていたので、ちょっと拍子抜けでした。
実際のチャールズマンソン事件を事前に前知識として理解した上で鑑賞した方が、より一層のカタルシスを感じると思います。
タラちゃんといえば、真っ先にキルビルが頭に浮かびますが、ただただエグい作品ばかりを追い求めている監督では無いのだなということが意外でした。
昔々の1969年8月9日(金曜日)
シエロ・ドライブ1050番地で痛ましい事件が起こった。
タランティーノとリックとクリフ。
3人のタフガイがシャロン・テートを悲劇のヒロインから、
元気でイケイケの女の子に蘇らせた。
(墓から引き摺り出した)
そんなファンタジー映画。
1969年のアメリカのハリウッドの事なんか
私にはこれっぽっちも分からない。
ハリウッドを彩った様々なお店のネオンサイン。
そんなものだって何も知らない。
でも盛りを過ぎた俳優のリック(レオナルド・ディカプリオ)と
彼の忠実なスタントマンのクリフ(ブラッド・ピット)は
確かに息をして酒を飲んでハリウッドの1969年に生きていた。
そして素敵なお姫さまシャロン・テートを墓から引きずり出して、
その愛らしい。生き生きした姿を私たちに見せてくれた。
彼女はこんなに可愛かったんだよ!!
血塗れの歴史は塗り替えられた。
ヒッピーの2人はクリフが頭が潰れるほど壁に叩きつけた。
もう1人のヒッピーはリックが火炎放射器で真っ黒焦げにしてやった。
50年代60年代に流行っていたテレビドラマは、
「ローハイド」
「拳銃無宿」
「弁護士ペリーメイスン」
「ガンスモーク」
「刑事コロンボ」辺りらしい。
「ローハイド」と「刑事コロンボ」は放送がありましたね。
1960~1970年の映画ランキングをみるとリックの出ていた西部劇。
やはり隆盛なんですね
「アラモ」
「荒野の七人」
「駅馬車」
「シャイアン」
「続・荒野の七人」
抜粋すると結構有って西部劇に人気があったのが分かります。
因みにロマン・ポランスキー監督の「ローズマリーの赤ちゃん」は
1968年公開のヒット作。
この映画の主人公のリック・ダルトンは1950年代に
活躍したテレビスターで、
1969年の2月現在、やや落ち目の悪役で酒浸りで
鬱々とした日々を送っている。
彼がクリフと観る自分のテレビ出演ドラマ。小さな画面のテレビ。
そしてリックが出演する架空の西部劇映画。
「対決ライナー牧場」などの、
そのハリウッドスタジオのセットも凝りに凝っていて素晴らしい。
休憩でリックが言葉を交わす8歳のパーフェクト・プロ女優のトレディに
慰められて涙する小心者のリック。
その後「賞金稼ぎの掟」の大事なシーンを無事に務め上げる。
その凝った映像にもタランティーノ監督の西部劇への愛を感じます。
そしてリックに雇われているスタントマンのクリフ。
運転手からテレビアンテナの修理。
荷物持ちに留守番と何でもこなす付き人兼大事な友人。
リックの精神安定には欠かせない。
2人の主従関係を超えた友情も見どころ。
「シャロン・テート殺害事件」
ヒッピーの悪魔教の教祖チャールズ・マンソン・ファミリーが
引き起こした悲しい事件。
このクエンティン・タランティーノの映画
「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」では、
シャロン・テート事件が実際には、こんな結末だったら良かったのに!!
そういうタランティーノ監督の優しさの現れだとしたら、
どうだろう。
シャロン・テートは襲われずに隣のリック・ダルトンと彼の友人で
スタントマンのクリフ・ブース。
この2人のタフマンがヒッピーを完璧に撃破していたら?
昔々、ハリウッドにはロマン・ポランスキーの若妻で
夢のように美しいシャロン・テートが、
いつまでも幸せに暮らしていましたとさ。
自分は「よくわからない」派、
なんのおもしろみも特に感じず。
ダラダラとしたような西部劇?やら俳優?やらの話で、プラピとディカプリオが出てるもんだからいつおもしろくなるのかと見続けてはいたけど、話もよくわからずつまんなかった。
最後のハチャメチャはおもしろくはあったけど、いったいなんなんだ、と。
この映画を理解するのに前知識がいるものか、おもしろみを感じる人もいるだろうけど、自分はさっぱりだった。
シャロン・テート殺害事件を知ってる事が前提
タランティーノのドキュメンタリー公開に合わせ、地元で上映してるので、久し振りに観ました。
上映されたのは、未公開シーンを入れ編集しなおしたエクステンディッド・カットですが、通常版の方が絶対いいと思います。
エクステンディッドは不必要なものが入り、この映画の良さがボヤけてる、せっかくの名作が台無し、通常版こそ至高です。
たまに、この映画の良さが分からなかったって感想を聞きますが、
シャロン・テート殺害事件やチャールズ・マンソンを知ってるか、アメリカ文化が好きかで、評価が変わる映画だと思います。
ロックに目覚めた頃に聴いたラモーンズ、2ndの1曲目「Glad to See You Go」はチャールズ・マンソンの事が歌われてた…
マンソンは、ビートルズの「Helter Skelter」を聴いて啓示を受けたとし、ハリウッド史に残る胸クソ事件を起こします。
この映画の核はシャロン・テート殺害事件です。
ご存知でない方は、ぜひ調べてから、ご覧下さいm(__)m
この映画を楽しめないのは、もったいないです…
この映画公開と同じぐらいの年に、同じくシャロン・テート殺害事件を題材にした映画が作られました。
『チャーリー・セズ/マンソンの女たち』
『ハリウッド1969 シャロン・テートの亡霊』
上記2作も観るつもりなら、この映画ワンハリを先に観た方が、このワンハリを最大限に楽しめると思います。
長文、失礼しました(笑)
ハリウッドの良き時代を懐かしむには早すぎる。
落ち目の役者とその世話焼き係りのスタントマンの物語。
映画の撮影所の風景は夏から秋へ変わる時のようにどこか侘しく切なくうら哀しい。この二人の置かれた状況はまさにそんな季節の変わり目のようその付き人に映し出される。ひいき目にみてもB級としか思えない出演作品は像が逆立ちしてしまうほどの出来上がり。にも拘わらず、その当時は大うけに受けた。そんな二律背反に見かけだけは悩む役者にデカプリオ。そして彼の付き人兼スタントマンにブラッド・ピット。更に、疵口には辛子を塗り込めるのが特効薬だと信じて疑わない監督クエンティ・タラティーノ。ホントはこれだけでもう、観る気などさらさらと失くしてしまうはずなのに観てしまい、さらに感動までしてしまった。意味もなく理屈ポイブルース・リーを投げ飛ばすピットに拍手を送り、冷血の主人公と瓜二つに思えるポランスキーなどなど次から次へと過去のエピソードを映しだすのには取り返しの衝かないことをやり続けてきた人間が観ればふぅ~と溜息まじりでろくろく首になってしまいそうだった。人生は下り坂に差し掛かると昔を振り返りながら懐かしさに身をよじるより、自己嫌悪に浸るものなのだ。希望に満ちた日々を送るには生存日数は余りにも短い。しかし、人はそれでも生きるわけで、その礎となるものは、いつでも自分自身のすぐそばにある。
浮き沈みの激しい人生ははたで観ているより辛いものなのだ。
波風の立たぬ人生を送りたいと切に望む人は、この映画、観た方がいいです。
ヒッピーどもよ、タヒね!という痛快なメッセージ。爽やかな映画。
ヘルタースケルターや、ガンズのヴォーカル、アクセルローズが着てたTシャツ、
マリリンモンローとチャールズマンソンの合成であるマリリンマンソンなど、
「チャールズマンソン」
の名前や顔は、60年代以降のロックでよく出てくる、
キーワード
のようなもの。
...
ぶっちゃけて簡潔に説明するならば、映画撮影用の牧場に「たむろ」
してたヒッピーたちのボス、
麻原彰晃のような存在だったのが「チャールズマンソン」
部下や手下が勝手にやった犯行だ、と言い訳し続けて獄中で死んだらしいけど、
ミュージシャン志望で、音源も聴こうと思えば聴けるらしい。
...
60年代以降のヒッピーと呼ばれる若者たち、
そいつらがシャロンテートを殺害したんだけど、
この映画では、「そういう事実」を真っ向から否定して復讐する。
とにかく痛快だ。
タランティーノは、ヒッピーが嫌いなんだろうなぁ〜。
最後まで生き残ったシャロンテートと、その彼氏はロマンポランスキーではなく、
スティーブマックイーンなどのヘアスタイルのスタイリスト、
ハリウッドでのカリスマ美容師みたいな存在だったのであろう。
「史実では」シャロンテート殺害時に、ロマンポランスキーは監督として映画の撮影で、
フランスだかどっかにいて。ハリウッドの家にはいなかったらしい。
ナスターシャキンスキー主演の「テス」だとか、ブラピがヒッピー少女をクルマに乗せて、
ヒッピー少女に何回も「年齢はいくつだ?」「未成年じゃないよね?」
と確かめてるのは、ロマンポランスキーが少女買春で何度か逮捕されてる史実を暗示してる。
...
とにかく、ヒッピーどもは悪役として、勧善懲悪として描かれてて、
見てて痛快。
映画業界人の「こうだったらいいのにな」を満たす
劇中劇にはマカロニ・ウェスタン愛が込められ、「なんでも好きなものを登場させる」楽しみが、マルチバースにも似る。
スタントマンは映画の主役になる夢を叶える。
「俳優は嘘の存在。本物のヒーローじゃない」という人には、俳優がリアル・ヒーローになる映画を。
本当は亡くなってしまうシャロン・テイトも夢の中なら救えちゃう。
業界人が抱く「こうだったらいいのにな」を叶えていく、業界人のための映画
60年代ハリウッドという時代と、映画業界・映画製作の現場を内包しながら...
タランティーノ特有のウイット
(ちょっとネタバレをはっきり書きますのでご注意ください。)
終始ニヤニヤさせられた。
ディカプリオのファニーな役柄にもニヤニヤしたし、ブラピのかっこよさ、古き良き時代の描き方、随所の台詞回しのオシャレさ、ずっとニヤニヤさせられていた。
この空気の中、あの事件を描くのかと。
どんな展開になるのか、特にシャロンテートが出てくる度に緊張感が高まり、一体あの凄惨な事件にブラピとディカプリオがどんな絡み方をするのか。
彼らが出ている以上、一定以上はフィクションになるわけだが、それがどういうかたちに落ちるのか。興味深くスリリングに見ていたが、ラストでなんと決定的に笑かしてくれた。
ラストシーンは圧巻だった。
2時間もかけて、事件を知る者をハラハラさせた挙句、その緊張感がピークに達したところでタランティーノが笑いながら尻出して逃げていったようなオチだった。
曲がりなりにも人が襲われたり死んだりするシーンである。
私は痛い系、特に女性に対する暴力シーンなどが大の苦手なので、まさか自分が
女性が執拗に顔面を叩きつけられたり火炎放射器で燃やされるという悪趣味なシーンで声を出して笑う日が来るとは思わなかった。よくあの仕上がりに調理したものだと感心した。
プールでディカプリオが「WTF」を叫んだシーンは思い出し笑いの域まで来ている。悲惨なシーンのはずなのだが。
また、犬に合図するところを筆頭に、ブラッドピットの信じられないカッコ良さもこのシーンに強烈な色を塗っている。
これだけ予想外の事だけが連続するとんでもないシーンを描いて、主人公の友情を描いてラストっぽくしたかと思いきや、最後3分程度でとんでもない生ぬるさで締めくくる。
タランティーノの美学が本質的にユーモアに支えられていると実感できる名作だと思う。
過激
思ったよりだいぶ過激だった。
エロシーンはなかったがセリフがだいぶ、、。
友達と見るもんじゃない。
この事件の実話をWikipediaなどで見てから映画を見たがあまり関係なかった。
レオはやっぱりかっこいい。
ブラピの役も筋肉も良かった。
全627件中、21~40件目を表示