ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのレビュー・感想・評価
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あの時代を生きてみたかった!
一番にディカプリオとブラピのキャラが気に入った!
想像以上に落ち目な感じが出ていて、泣いちゃうとことか笑えて。
反対にブラピのほうはニヤニヤしっぱなしで、身体はサイコーで、でも優しく尽くして。
二人ももう結構な年齢。
カッコいいキラキラな若い時とは違って、中年の味が出まくってる俳優になったものだとしみじみ。
そんな二人が揃って出てそれぞれあんなキャラならニヤニヤしないわけない。
加えて。
当時のハリウッドの雰囲気、
ヒッピーカルチャー、
ファッション(ミニスカとブーツかわゆし!)、
すごい子役(彼女とのシーンが一番面白かったかも)、
いつものタラ映画にあるバイオレンスと汚い台詞、
どれもいいなと。
満足。
予習して観たのは正解でした。
1969年のLAを再現
まずは何より1969年のLA、ハリウッドの見事な再現ぶりに感心する。車、カーラジオ、看板、行き交う人々の服装、セレブたちの屋敷やパーティー、そしてヒッピーたち。もちろん当時を実体験しているわけではないが、きっとこうだったんだろうな、というイメージどおりで納得。
劇中のテレビ映画のグレイドの高さにも、思わずにんまり。落ち目の俳優役のディカプリオが度々落ち込んで、涙ぐみ、暴れるところは、すごく良かった。ブラピとの熱い友情を感じさせるシーンがもっとあるのかと秘かに期待していたが、タランティーノが野暮なシーンを撮るはずはないよね。
ラストは一気に暴力映画、ゾンビ映画になったが、エンディングの穏やかさに拍子抜けを感じつつも、その頃のハリウッドとその象徴としてのシャロンテートへの敬意と愛着を表したものだと、見終わってから、わかった。
懐かしい。しかしシャロンテート事件はどうなるの。
タランティーノの「好き」が表に出すぎてしまっている
難しいが、レオとブラピがナイス
だからなんだって話
予習が必要と聞いていたのだけど…
タラの思いと才気たっぷりハリウッド素描
う~ん長い、でも面白い♪
大満足‼️
イイ感じの“下り道”
“下り道”をイイ感じに降りていく2人のオジサンの映画としてむっちゃ良かった。
自分が“落ち目”であることを思い知らされて、「人前で泣いてやるぞバカヤロー」とベソかいてるディカプリオが最高に可笑しくて切なくて、グッと来た。演技をトチる自分にイラつきながらも、自分にやれることをやり切って、それを褒められてウルッとしちゃってるところとか、良かったなぁ。「自分のやりたいことと、自分のやれることの釣り合いと折り合いがついていく様子」っていうのかな、そういうのを映画で見せてもらえると、僕なんかは切なくもホッとするような気がしてグッと来るんだ。
ブラッド・ピットは「正しくモテ終わった男の、余裕の色気」がすごくカッコ良かった。「セックス用の色気じゃない色気」っていうか。実際ブラッド・ピットは劇中でセックスしてないしね。超有能ワンちゃん(ジョン・ウィックの相棒になったらいいのに)とトレーラハウスで暮らしてるんだけど、それが寂しそうでもわびしそうでもない。『運び屋』のクリント・イーストウッドが“老いてなお盛ん”っていうのもカッコ良いけど、本作のブラッド・ピットのノホホンとした“下り道”感には憧れる。
マーゴット・ロビー演じるシャロン・テートは美しく可愛らしく、スクリーンや観客の真ん中、ハリウッドへの“上り道”。
劇中、シャロン・テートと僕ら観客の目線は交わらない。
本作はハリウッドへの夢や希望を抱いたシャロン・テートという特定の人物に感情移入させるというよりは、「華やかなりしハリウッドの象徴」として、みたいなバランスでの描かれ方だったような気がするんだけど、それがなんだかとてもちょうど良かった。
劇場で自分の出演作を観ながら、観客のリアクションに喜ぶ場面がとても素敵だったけれど、それはシャロン・テートの可愛さというよりは、「当時ハリウッドはそういう役者たちが、そういう喜びを味わう場所だったのだ」みたいな印象だった。
“クエンティン・タランティーノ監督の作家性や映画愛”とか、“史実事件へのタランティーノ的アンサー”とか、数多の映画評で触れられてるだろうと思うので、そのへんについてはもう、それらに無条件同意でいいや(いいかげん笑)。「みんな大好きだよね」ってことでまとまっちゃう話(たぶん)。
強いて言うなら「ずっと観ていたい」「ずっと観ていられる」という声がけっこう多かったのが印象的だった。これはホントに、そう。同感。
「あぁ、オレは今“映画”を観てる、そして“映画を観る”って楽しい」って終始感じさせてくれるタイプの作品だったと思う。
それはハリウッドを舞台にした「映画についての映画だから」っていうことじゃなくて、「すっごい映画らしい映画だから、観てる間ずっと「映画観てる!」って実感がある映画」っていう感じかな。だから物語の起承転結にはあんまり関係なく、どこのどの場面観てても楽しいから上映時間160分を長く感じないし、ずっと観ていられる気がしちゃう。僕にとっては最近『COLD WAR あの歌、ふたつの心』がそういう映画だったなぁ。
タランティーノはかねてから「10作品で監督キャリアを終える」と公言していて、本作はその9作目。「あまりに気に入った出来だったから、もうこれで止めにしてもいいかな」と言ってるなんて噂もあるらしい。
タランティーノファンにとっては「んなこと言わずにもっと撮ってよ」って気持ちになるだろうけど、僕はそれはそれでアリだよなって思う。それくらい『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』は良い映画だと思ったし、タランティーノ自身にとっては、またビデオショップのカウンターに座って、一日中好きな映画観まくる毎日の方が幸せかもしれない。
タランティーノもイイ感じに“下り道”を進んでるんじゃないかな。
ストーリーはもちろん、時代設定、俳優陣、音楽、何もかもが魅力的で見...
ストーリーはもちろん、時代設定、俳優陣、音楽、何もかもが魅力的で見応えある映画。ラストシーンのバイオレンスは衝撃的だったがタランティーノだからと思うと納得してしまう。1960年代の映画ファンも唸らせるような映画愛が溢れた作品だった。
見てない人はシャロンテート事件予習必須! 予習してるかしてないかで、全くの別物
ラスト!
そう来たかとしか言いようがない。
これはシャロンテート事件を題材にした映画だということで、呑気に進みつつもラストには必ず「死ぬ」という前提があるので終わりが近づくにつれて緊張が増して行く。
にも関わらずなんと「死なない」というまさかのオチ。そんなのあるんかーいと終わったあとポカーンとさせられ、ジワジワとそれが受け入れられたときタランティーノの溢れんばかりのセンスを感じ、この映画についていっぱい語りたくなってくる。
とてつもなく長い前ふりと、登場人物たちが徐々につながっていく様、お得意の長い無駄話、ブラピとディカプリオのニヤニヤしたくなるような関係、落ち目のディカプリオが開眼したときの演技力、ぶっとんでいるのに冷静で強いブラピ、とにかくこんなに豪華なネタがつまった映画はなかなか見ることはできない。
そして最後は全てがつながり安堵で泣きそうになるというこれまでのタランティーノ映画にはない要素まで堪能できる。
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