ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドのレビュー・感想・評価
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細かいディテール
今回の作品はお話しそのものはあまり意味のあるものではなく、1960年代のハリウッドを再現して、その雰囲気を楽しむモノと云う感じでしょうか?細かいディテールは凝りに凝りまくってました。
個人的に一番萌えたのはアルミの製氷器!!デカプリオが酔っ払いつつマルゲリータを作る場面で出てきた、テコの原理で氷を起こして取り出すスタイルのヤツです。幼少期に使った覚えがえるので…懐かし~(>_<)となりました。もうひとつ、今はビール缶の飲み口は外れませんが、引っ張ると涙型にアルミが取れてくるタイプになってましたね。
車も素敵だったし、ダイナーなどのネオンサイン!たった数十秒だけの為に再現したのですね~スゴい。
残念だった?のは、シャロン・テートは亡くなるものだと思って観てたので、肩透かし食らいました(>_<)マーゴット・ロビーいつもよりおとなし目です。古本屋さん?とシアターに歩いて行くときの白黒ファッションが滅茶苦茶可愛かったです。
眠気を誘う(-_-)zzz
タランティーノのハイレベルなブラックジョークで歴史的事件を切り取る
最後の最後までこの映画の評価を迷い悩んでいたけど、ラストシーンをみた瞬間に評価が確定した。これは完全に面白い!
あまり前情報を入れずに映画を観る性質なので、なんとなくハリウッド業界の内幕ものというような作品かな?なんて高を括っていたら、チャールズ・マンソンのシャロン・テイト殺害事件を、あのような切り口で、ある主“ブラック・ジョーク”にしてしまうなんて!と驚いた。でも確かにそれが出来るのってタランティーノを含めごく限られた数人しかいなかったはず。作品を観て「この映画はタランティーノでなければ絶対に撮れないし、タランティーノでなければ許されてもいないかもしれない」とさえ思った。架空のハリウッド俳優とそのスタントマンという人間を、あの時代のマンソン・ファミリーの手前に置き、その二人を通じてシャロン・テイト殺害事件を切り抜きコラージュしていくやり方。事件そのものは知っていても、背景の細部までは詳しくなかったので、この映画のジョークがどこまで効いているのかを正確には判断できないのが残念なのだけれど、少なくともラストの襲撃事件に至る部分での大クライマックスとその後のエンディングに込められたジョークと皮肉が完全に私の心を掴み、そこまでのストーリーで理解できなかったすべてが解せる気がした。この映画は全編にわたり、あのようなハイレベルなジョークと皮肉で構成されていたのだろうと。
日本の予告編だとまるでディカプリオとブラピの友情ストーリーかのようにも見えるし、宣伝も二人の共演とタランティーノ監督のタッグしかアピールしていないので、これではチャーリー・マンソンとシャロン・テイト殺害事件にピンと来ない人にはまったく意味がわからず、まったく正当に評価してもらえない作品になってしまうと不安になった。私自身も、これはもう一度見直さなくては!と思った。全編に張り巡らされたジョークと小ネタをもう一度確かめたい!
そしてこの映画は、何よりタランティーノが楽しそうだなと思った。この映画を構想し製作しているタランティーノの楽しそうな姿が目に浮かぶようだと思った。同時にディカプリオとブラピの円熟味も堪能させられた。ディカプリオなんて「ウルフ・オブ・ウォールストリート」でのぶちギレ演技以降、何かが吹っ切れたのか、ブラピの肩でいきなり泣き出したかと思えばトレーラーで発狂してFワードを連発したりめちゃくちゃやりながら(ラストのプールで火炎砲を出してきた時は声を出して笑った)、決めるところでビシッとドラマティックに決めるカッコよさ。ほんといい意味で「役者バカ」だなって思う(絶賛)。そして今回はブラピがとにかく良かった。ブレイク直後くらいの時期のブラピが放っていた青臭いような色気がまた復活したかのようで、加えてその色気がいい具合に熟して、ここ数年の少々やつれ気味な感じが完全に払拭された印象(アンジーを責めてはいない)。ぶちギレ演技を見せるディカプリオの横にいてディカプリオより存在感を見せているシーンも少なくなかった。
160分の長尺が存外あっという間に感じられるほど、疾走感と充実感に満ちた、面白い映画だった。
映画好きでよかった。
クエンティン・タランティーノ待望久しい新作である。
1969年ハリウッド。TVスターで名を売ったリック・ダルトン(レオナルド・ディカプリオ)、キャリアを映画に移す分岐点にさしかかっている。そんなリックに寄り添うリックのスタントダブルにして親友のクリフ・ブース(ブラッド・ピット)。
この2人を中心にして、ハリウッドを丸ごと描き出す。
おそらく、一度観ただけではよくわからないネタがあちらこちらに散りばめられているはずで、それを読み解くだけでも楽しいはずだ。
彼らの隣に、ロマン・ポランスキー、シャロン・テート夫妻が住んでいて、シャロン殺害を知っている我々は、そこにもフォーカスを当てて観ることになる。
本当によくできた映画だと思うが、こちらにその素養がないのが残念である。もっと映画を知っていれば、もっと楽しめると思う。
タランティーノの集大成的映画という人もいるが、それはまだまだである。
なんか思い出しちゃったな〜
タランティーノが贈る、個性的な映画マジック。
60年代終わりから70年代の、ハリウッドの変化の渦を描いていて、とても楽しい。
底まで堕ちていないのに、今の現状が、厄介に突き刺さるダルトン、戦争経験から、今の現状が幸せであり、映画に関わって楽しく生きたいリック、そしてシャロン テートが贈る希望に道溢れた日々、
時代と共に、ある日に向かって進む、タイムリミット的なあの事件。
映画の裏側の面白さ、ヒッピー文化にある楽しい日々と、その裏にある恐ろしさ。
シャロン テートに起こった事を、より恐ろしくなるように、キラキラした日々とテートの魅力、宙ぶらりんにさせられハラハラもしたり、また永遠に観たい、ダルトンと言う男の、役者人生、リックの生き方。
それが、素晴らしい音楽と映像で魅せてくれ。160分が、あっという間だった。
個人的にダルトンが出たイタリア映画が観たい。
『マチェーテ』みたいに、映画化して欲しい。
ちょっと・・・
落ちぶれ俳優への挽歌!
恥ずかしながら、シャロン・テート事件への興味が強くて、どうなるのかドキドキしながら、観ていた。でも、そういう映画ではなかった。古き良き時代のハリウッドへの愛を描いているんだよね。イーストウッドになれなかった俳優はいっぱいいたんだ。知らなかった。自分も年をとって昔のようにはいかないことが多々あり、やるせない気持ちになった。リックは何だかかわいそうに思えた。昔は主演で鳴らしたのに今や悪役ばかり。思うようにセリフも出てこないし➖ それに比べたら、クリフは有名な俳優ではなく、スタントマンだっただけに、もっと自由に生きている感じ。うらやましい限りだ。リックへの献身もステキだった。最初、女々しい感じか強くて、タランティーノらしくないと思ったけど、最後はらしさ全開でホッとした。話題になっている、ブルース・リーのシーンはそういう人だったのかもしれないけど、ちょっぴり残念。
アクション少なめだが…
タランティーノ作品は大好きなので、今作も期待大で見ましたが、タラン...
タランティーノ作品は大好きなので、今作も期待大で見ましたが、タランティーノ節が程よくきいていて良かった。
元になった事件のことを考えると恐ろしいけど、自由で不自由な60年代のハリウッドの空気を感じられて感動もしました。
物語の大半が、正反対な二人の主人公それぞれにスポットを当てて、どんな人物なのかを見せてくれている感じでしたが、そこがとても良かった。キャストもピッタリ。
正直、レオ様は顔だけの優男的イメージで敬遠してましたが、作中で演技をしているシーン、しびれました。
そういえば、ブルース・リーの描き方に問題があったようだけど、そこまで気にならなかったです。
むしろ真剣で真面目な人だったんだなという印象が深まった。
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レオ様の役、リックの表情は時々ジャック・ニコルソンに見える時があった・・・
タランティーノお馴染みの人を選ぶ作品
おなかいっぱい
激動の60年代アメリカ
映像★★★★☆ワイドなスクリーンをやっぱり活かしてる、飽きない
音楽★★★★☆文脈までは調べないけどレトロでノリが良い、ラジオ、エンドロール後も良かった
内容★★★★☆1969年という時代とハリウッド
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タランティーノ新作です。
舞台は1969年ハリウッド。
内容は、変化の時代そのもの。
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・アメリカ西部劇の衰退-
カラーテレビの普及、マカロニウェスタンの黄金期
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・ヒッピー文化-
保守的なキリスト教文明へのカウンター、男女平等、性の解放、反戦、反体制、多様な価値の尊重(ダイバーシティ)
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・シャロンテート事件
狂信的カルト指導者チャールズマンソンの信者による無差別殺人事件
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カラーテレビの普及、ベトナム戦争、公民権運動、ジョンとヨーコ、ブルースリーも60年代って、めちゃくちゃ激動。こういう時代の文脈を踏まえて観てみると、物語に厚みがあるね。
アメリカ開拓時代の終わり、アメリカ西部劇の終わりからカラーテレビへの移り変わり、アフリカ系アメリカ人公民権運動からの多様性。
一つの時代が終わり新しい世界に移り変わる。そんな中で生まれたカルト集団、そして無差別殺人。
映画は最後にタランティーノ流"ヴァイオレンスお仕置き"が繰り広げられますww
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イギリスEU離脱、日韓、米中、うーむ時代は動き出して何処へ向かうというのだろうか。国が終わって企業中心の世界、もうSFじゃないな。
茶化し嘲りバカにして楽しむタランティーノ監督
タランティーノ監督の、ブルース・リーやポランスキー監督、シャロン・テート夫妻を茶化し、観客を嘲りバカにしているところが、自身の映画がカンフーであり映画監督だから可笑しい。自分をあざ笑って面白がっている。
売れなくなった俳優がスタントマンを雇って連れ歩くバカらしさ。セリフを間違い、くだらない役しか来ない情けなさに相棒の肩に泣き崩れたりするアホらしさが満杯だから、暴力映画というよりコメディーだ。
スタントマン氏も俳優にヒルのように食いついて離れず、ひたすら本性を隠し続け、陰で独身を謳歌しているが、次第に本性を現してくる所が見せ場だ。
ここに出て来るヒッピーは、本来反戦集団であり悪人ではないことを申し添えたい。
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