「タランティーノは夢を作り出す監督」ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド colt45SAAさんの映画レビュー(感想・評価)
タランティーノは夢を作り出す監督
とにかく自分にとっては衝撃のエンディングだった。掘り下げるとネタバレになるので触れないが・・・
いつも思うが、タランティーノの映画って、自分的には面白いと思うが、客観的に面白いの?と疑問を感じたりする。
つまりマニアの飲みの席で盛り上がる話題みたいな台詞がバリバリ出て、「これ本当にみんなわかってるのかなぁ〜」と余計な事考えてしまう。
物語は60年代後半のハリウッド映画界を地味な感じで描いたストーリー。「イヴの総て」や「雨に唄えば」(比較が古いんだけど・・・)ゴージャスな印象は全くない。タランティーノ風である。
落ちぶれたTVアクターのディカプリオとそのスタントのピッドのダラダラした生活の中にヒッピームーブメントの危うさ(マンソンファミリーね)やシャロン・テートの登場など、この辺りを知ってる人はピンと来るものがある。(例えばへルター・スケルター。)
しかもマカロニ・ウエスタンに関わるディカプリオのシークエンスではセルジオ・コルブッチ監督の名前が出るあたりマカロニ・ウエスタンファンの自分には嬉しい限り。
タランティーノは自分が好きな世界にドッぷり浸かり映像化を実現させる羨ましい監督だと思う。
だって映画自体の面白みを万人受けを目指さず、マニアに向けてるところが奇跡的。
しかしそれがリバイヴァルブームに繋がってるのだろうか?
そんな思いを今作でも強く感じる。
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