「役者達の日常、それは歴史を超える」ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド awahiraさんの映画レビュー(感想・評価)
役者達の日常、それは歴史を超える
むかーしむかしあるところ、ふたりのやくしゃがおりました。
現実は辛い。
頑張った人は報われず、努力は実らず、無差別に傷つけられることもある。
誰もがそれを知っている。知っているから願ってしまう。こうだったらいいのにな、ああなれたらいいのにな……
古き良きハリウッドも然り。回顧趣味は「昔は良かった」と言う。実際はそんな訳は無く、皆苦しみ傷ついた。美化しすぎる風潮はあるだろう。それでもやはり、色々まとめて「昔は良かった」。彼等の努力が今に繋がっている、そう思ってもいいじゃないか。
ディカプリオ演じる主役の演技に関する苦悩、努力、そのアンサーはもう…それだけで見て良かった、となる素晴らしい表現。
シャロンテートも良かったね、彼女はただ幸せに生きていた、1人の女性だったんだ…
時間は長く、彼等の生活がただ綴られていくだけ。でも面白いんだよな…
言わずもがな、本作は実際に起こったシャロンテート殺人事件を題材にしている。観客はそれが分かった上で、事件へ向けたカウントダウンを体感する。そして待ち受けるラスト。歴史はイフに満ちている。普通に生きている僕達が、誰かの◯◯◯◯◯いるかもしれない。
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