「ディカプリオよもう泣くな!」ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド たあちゃんさんの映画レビュー(感想・評価)
ディカプリオよもう泣くな!
10本撮ったらもう映画をヤメると宣言なさっているタランティーノ巨匠の9作目である。公開までまあ楽しみでしょうがなかった。ブラピが落ちぶれ行く俳優・ディカプリオの付き人で1969年のハリウッドが舞台。そして重要な女優役を大好きなマーゴット・ロビーが演じるのだ。2時間41分というこれほど意味なく長尺な映画を許されるのは巨匠ならではであろう。普通なら1分でまとめるべきシーンを巨匠は5分かけてノーカットで見せるのだが、これぞタランティーノで私とすれば映画の枠をもう逸脱してず〜っと見ていたいのだ。特に無駄な長尺で秀逸なのが8歳の子役の少女と二日酔いで現場に臨んだディカプリオが休憩時間にお互い読んでいる本について会話を交わすシーン。私は女優ではない「役者」だと少女は言う。その真摯な態度をくたびれたアル中俳優はそのままに尊重して受け入れるのだ。そして「グリーン・ホーネット」のカトー役で登場するブルースリーとブラピが決闘するシーンは文句なく楽しいし、歴史を覆すと宣伝されているラスト13分はタランティーノの変態ぶりがお待たせしましたとばかりに炸裂してたまらない。
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