「斬って終わりのチャンバラではないからタイトルに読点がある」斬、 ヒートこけしさんの映画レビュー(感想・評価)
斬って終わりのチャンバラではないからタイトルに読点がある
なるほど。斬って終わりのチャンバラではなく、人を斬るという暴力行為の意味、その行く末をも描く作品だからタイトルが読点で終わるのか(ってことで合ってます?)。変則的ではあるけど、和製『シェーン』『マッドマックス 』『許されざる者』とでも称されるべき暴力映画の新たな傑作
オープニングの鉄を打つ音から音への拘りをビンビンに感じる、この拘りは終始貫かれている。「斬」という時の一画目の刀身を想起させるタイポグラフィにも感心した。死を描くなら、生も然り。池松壮亮のオナニー、蒼井優との戯れも抜かりなく描く。やけにエロい。やっぱり映画はエロくないとな
和製『シェーン』と言ったが、本作のラストで彼もまた去っていく。しかし、彼女は『シェーン』のように「カムバック」と言うことはなく(日本映画だから当然だ)、声にならない声を絞り出すのみ。暴力が全てを変えてしまった。彼は彼岸に行ってしまった(常人ではなくなってしまった)。此岸から「カムバック」と言ったところで届かない
俺が愛して止まないNWRの『ドライヴ』のようでもあって『斬、』マジで素晴らしいよ
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