「シンプルで重く響く」斬、 poyokoさんの映画レビュー(感想・評価)
シンプルで重く響く
塚本晋也監督といえば鉄男から鉄をモチーフに映画を製作されてきたが、鉄男とはだいぶ違うけど、映画の中に鉄と人間のルーツがここにあるように思えた。灼熱の炎の中で打ち付けられる鉄と、大自然と人間の対比に前作の野火とも重なった。80分のシンプルな映画の中に明確に塚本監督の描きたいテーマが明確に示されていたと思うが、鉄の音一つ一つが重く響き、武器を持った人間の答えの出ない悩ましさを引きずってしまう。
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