それだけが、僕の世界のレビュー・感想・評価
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わかっていても泣ける
ベタな人情ドラマをやらせると韓国映画は本当に上手い。上手いというか、恥ずかしがらずにどこまでもストレートにベタにやってくる。「クサいかも」とか一片も考えてないんだと思う。
落ちぶれた元ボクサーと天才ピアニストでサバン症候群の弟が衝突しながら兄弟の絆を深めていき、最後は母子の愛に涙する。わかっていても泣ける。
韓国を代表するスター、イ・ビョンホンが落ちぶれた役をやるをやるのは観る前は違和感があった。あまりにも輝かしいキャリアを持っているし、華やかな役者だからだ。しかし、さすがの演技力だった。千の顔を持つ男の異名は伊達じゃなかった。もちろん、弟役のパク・ジョンミンも素晴らしい。
サヴァン症候群を題材にした映画といえば、『レインマン』があるが同じ兄弟の絆を描いた作品として比較するのも面白いかもしれない。イ・ビョンホンもパク・ジョンミンの二人はトム・クルーズとダスティン・ホフマンにも負けないくらい良い芝居を見せてくれた。
平凡な設定かと思いきや
泣かせたくてたまらないストーリー。
シャイでお茶目なイ・ビョンホンは初めてかも知れない。
影を引きずるような雰囲気はいつものままだけど。
雑なほど、泣かせたくてたまらないストーリー展開が丸見え。
だけど、監督の思惑通り、サヴァン症候群を演じながらの完璧なピアノ演奏には泣かされました。
泣ける映画は字幕で観よう
いい映画でした!
ヒューマンドラマ
庶民になれるビョンホン
ハリウッドでも活躍するビョンホンが市井の人を演じている。もちろん俳優だから役作りしているわけだが、日本の俳優だとここまでリアルな庶民にはならない。ましてニの線で来た俳優なら事務所が蹴ってしまうかもしれない。
ビョンホンはその日暮らしの自称ボクサーである。ボクサーとはいえ夢見ているだけでランクもなく試合もなくジムもない。チラシ配りをしてマンガ喫茶に寝泊まりしている。
そんな役を演じているビョンホンに見える──のではなく、ほんとにそんな男に見える。たたずまいも、歩き方も、ゲームコントローラーの使い方も、カップ麺のすすり方も、チラシ配りの強引さも、おっさんである。とてもリアルだった。
家族の内側から、ピアノコンクールへ至るまで、少なくない登場人物を一本線にまとめている。面白いし、軽くもなければ重くもない、爽やかな悲劇だった。
ところで、韓国映画のレビューでよくリアリティという言葉を使うのだが、それについて。
韓国の映画やドラマで、乾麺を茹でて、それを鍋から無造作に鍋の蓋にのせ、おもむろにズルズルすする場面がある。かなりの頻度で見る。がさつあるいはずぼらに見えるが女性でもそれをやる。あれが、むしょうにうまそうでならない。韓国映画を家で見ていると、中途でかならず何かを食べるか、辛ラーメンを買いにコンビニ走ったりする。
いわば西洋世界に媚びない「がさつ」や「ずぼら」に食欲がそそられる。われわれなら、もっと淑やかに食を表わそうとする。がっつく感じを諫めて、外国式マナーに与して、食卓を典型に収めようとする。韓国映画に出てくる食にはその気取りがない。食べ方も音も女性でも西洋世界に遠慮しない。
韓国では床に卓なしで料理が置かれることがある。庭か屋上の野天縁台で食べる風景もよく見る。片膝やあぐらでピクニックのような野趣がある。おそらくそれは、田舎か低所得者層の風俗であろうと思う。
日本の映画やテレビで、ご飯が左に、味噌汁が右に置かれ、主菜も副菜もきれいに並べられた食事風景がよく出てくるが、一般家庭で、ほんとにあれをやっているんだろうかと疑問を感じることがある。わたしが育った環境では見たことがない。
韓国映画のレビューでは底辺という言葉もよく使う。
本編のように、低所得者層の生活環境がけっこう出てくるからだ。ただし、低所得者は貧困を表現するために使われているわけではない。一般として描写される。
日本映画で低所得者層の生活環境が出てくるとすれば、それは貧困か犯罪を表現する目的がある。日本映画では「一般」が中産階級になるからだ。
だが、家庭にはいろいろな様態がある。ご飯が左に、味噌汁が右に置かれる画一的な食事風景は、日本映画の作り手が食事風景にまで意趣をこらす必要がない──と考えているからでもある。
しかしその必要はある。
よそ様の食事風景を見ることなんて無いから、この国で、ご飯が左に、味噌汁が右に置かれた食事風景が、ほんとに「一般」なのか、生まれて何年も経ちながら、今もってわたしは知らない。
むしろ韓国家庭の食事風景なら想像がつく。
それをリアリティというんじゃなかろうか──と思った。
ストーリーは星4つ
手の出ない暴力
良い話なのに邦題の意味が解らない。
交際級のスター イ・ビョンホンが
冴えない役をやってる時点で
いや〜〜観る価値あるじゃん!
内容的には、人情ものと言うのか
親子や家族の再生物語なんだけど
その狭間に
サヴァン症候群で
ピアノに類い稀な才能を持つ弟の
コンクールシーンや、元有名ピアニストだった女性の
再生の過程も効果的に盛り込まれて
なかなか多層的にハラハラさせられます。
登場人物のほとんどにそれなりに何かの思いがあり
それが、
全て生かされていく良くできた脚本で
とても見応えのある映画でした。
で、月に8回程映画館に通う中途半端な映画好きとしては
良くできた映画なのにこの邦題の意味が解らない。
僕の世界の「僕」とはサバン症候群の弟のことなのか?
それとも、17年ぶりに母と再会した
イ・ビョンホンが演じている元ボクサーの本心なのか?
難しいよね、効果的な邦題を付けるって〜〜
DV夫から逃れるために
自分を置いて逃げた母への憎しみと
それでも、やはり母に愛されたかった自分。
17年ぶりに出会った母は
最初は自分をまた愛してくれたのかと思ったのだけど
実は障害のある弟の今後のために、
実の兄を繋ぎとめようとする母の本心に気付き
絶望しかける主人公。
とても複雑な役をスターオーラを消して
見事に演じたイ・ビョンホンは流石だな〜〜
で、サヴァン症候群の弟を演じたパク・ジョンミンも
ピアノのシーンなど、とてもなりきっていて
見応えがありました!!
いい映画です!
気持ちよく泣かせてもらいました。
@お勧めの鑑賞方法は?
ネット配信かレンタルしかもう無理ですが
じっくり見て欲しいです。
わかりやすい。
一言。「音楽は共通言語だなあ」。
◎よかった箇所◎
・主人公ジョハと接触事故を起こした運転手、ジョハの弟ジンテが。ピアノを介して繋がっていくところ。中学生から一人で生きていたジョハが、人のつながりを感じて行き始めたのが人情的。
・ジョハとジンテの母親。苦労人の小さいおばあちゃん、って感じが実に味あり。
こういった地味サブキャラがいると、映画は面白くなる。
・ジンテのピアノでいろんな人たちが目覚めていく。音楽は偉大。
・登場人物がさほどいないのも、わかりやすい。
△ちょっとなー、な箇所△
・後半お母さんのエピソードは、展開も読めたしちょっとベタかな。
・あと邦題もどうだ?。ありがちっぽい。
アクションのイメージが強かったイ・ビョンホンですが。
中途半端な兄ちゃん役、結構あってました。
でもどうしても、何故か筧利夫さんにしか見えなかった私(筧さん好きです)。
ユンヨジョンの演技は反則やわぁ。。凄すぎる。 ベタベタな展開やし ...
王道中の王道
二本立て二本目。 イ・ビョンホン、いいですね。しかし本作それ以上に...
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