「入り込めない」歯まん Scottさんの映画レビュー(感想・評価)
入り込めない
オープニングはベッドシーンなの。服や下着を激しく脱いでいった跡が映されて、ベッドで抱き合う二人にいくんだけど、そこでブラジャーつけてんだよね。「このシチュエーションでブラ付けてるってあり得る!?」って思ったね。
胸だしNGの女優さんなのかなと思ったら、そうでもないみたいだし、どうして最初はつけてたんだろ。そこでなんか気持ちが入んなくなっちゃった。
それで女優さんは挿入されて気持ちよくなっちゃうと性器に歯が生えて、挿入されたものを噛みちぎっちゃう設定なのね。すると相手は死んでしまうと。
「性器切られただけじゃ即死しません!」と思うんだけど、そこは設定だから、まあいいか。
そして悩んだ女優さんは新たな男に出会い、惹かれていく……って彼氏死んでから二週間だよ。そんな簡単にいく?
女優さんは彼氏を殺したことに悩んでいると、怪しい男に拉致されて、山中でレイプされんのね。それでレイプした方が死んじゃうんだけど。その死体処理を新しい男が手伝ってくれるから、そこで一層惹かれる設定なのかもね。
新しい男はどうして死体処理を手伝うんだろうね。出会って一週間ぐらいなんだよ。
これは「二人は運命の人だったのだ」という設定を観てる方で脳内にこしらえるしかないね。それでラストは、新しい男が「このままロウソクを削るように生きていてもしょうがない」と突然人生観を語り始め、「一度で良いからつながりたい」と一度つながって死ぬことに決めんの。
「気持ちよくなると性器に歯が生えて噛みちぎってしまう」というアイデアに、「それでも、死んでいいからつながりたい」という純愛をぶつけるラストなんだけど、そこを繋ぐ話が弱いんだよね。だから入り込めないんだけど、おまけに最初にブラつけてるから余計そうなんだけど、まあ、強引に気持ちを移入させて観たら面白いかも。