駅までの道をおしえてのレビュー・感想・評価
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原作をリスペクトした丁寧なフィルム
泣いた!
滂沱の涙。
犬や親しい人たちが亡くなる別離と、その時の心の在り方を描いた、大傑作でした。
愛犬、親や祖父母などの肉親、友達を亡くしたことのある人には突き刺さります。
主演の新津ちせちゃんの演技力がすごかった。
ちせちゃん演じる少女・サヤカと、フセ老人とな心の通い方もまた染みた。
早いカット割りが多いこのご時世、ゆったりゆっくりと犬と少女と老人の感情を追い、丁寧に心情を伝えようという意図に満ちたフィルムが素晴らしかった。
原作を大事にしながら、映画として成立させようという、監督の繊細な仕事ぶりに、感服。
【深い喪失感を抱える少女と老人が出会い、再生していく姿を幻想的な場面も絡めつつ、慈しみに溢れた視点で静謐に描き出す作品】
人は大切なモノ(それは深く愛する人であったり、動物であったり様々であろうが)を失った時から時が止まったままになったり、喪失を認めない心持になったりするのだろう。
この映画はそのような状況に陥った少女と老人が奇跡的な出会いをし、一人は前を向いて歩みだし、一人は幸福な気持ちで旅立っていく姿を静かに描き出している。
後半、この映画のタイトルの意味が幻想的な場面で明らかになった時、それまで堪えてきた涙が溢れ出てきた。
それにしても、サヤカ(新津ちせと:凄い子役さん)の健気さとフセ(笈田ヨシ)の長く長く、息子を想う気持ちには心打たれるものがあった。
周りを固めるサヤカの両親(坂井真紀さん 滝藤健一さん)、や伯父夫婦(マキタスポーツ 羽田美智子さん)もとても良いが、特に記憶に残ったのは祖父を演じられた塩見三省さんの妻を失って、言葉もなく縁側に座る姿であった。これは、近親者が亡くなった際見てしまった光景を思い出してしまい、本当に参ったし、涙した。
<大切な人はいつまでも傍にいるわけではない。その思いを心のどこかで持ちながら日々の生活を大切に過ごさなければ、と思わせてくれた作品>
カオナシが乗っていそうな京浜急行
この女の子が新海誠監督の娘!と聞いてびっくり。途中まではこの少女サヤカのPVなんじゃないかと思うくらいにクローズアップされていて、亡くなった愛犬ルーがまだ生きてるんじゃないかと妄想する表情が絶賛されるべき愛くるしさなのです。ルーといっても大きな柴犬じゃなく、ドコモCMの白戸家のお父さんみたいな白い犬。犬を飼いたいと思うシーンから泣けてきちゃいますよ。
近所に住む伯父の庭を借りて飼い始めたルー。赤い電車が好きで、アイスクリームも大好き。散歩コースからちょっとわかりにくい入口にある原っぱを見つけ、そこで鉄の棒をサヤカとルーで探し出すのが日課となった。時系列はちょっとごちゃ混ぜになっているが、10年後のサヤカ(有村架純:声)の記憶を辿ってるので、それほど気にならない。
ルーが死んでからは原っぱに現れた茶色の犬をサヤカが追いかけ、街角の古びたジャズ喫茶の老人フセと出会う。彼もまた幼い息子を亡くしたことが受け入れられないのだ。仲良くなった奇妙なコンビは「何かを探そう」と海に遊びに行き・・・
サヤカとフセ。二人とも夢の中で会いたい人・犬に出会う。もう、ここからがファンタジー色満載。コトリンゴの音楽が心地よく、幻想的な雰囲気につつまれる。チセちゃんの顔からも連想してしまうのですが、『千と千尋の神隠し』の実写版?と感じた方は他にもいるかもしれません。ただ、もっとも印象に残ってるのが看護師さんへのケツキックでしたが・・・
大人と子供が見た白昼夢か…⁈
ベットには飼い主が解る印を付けておかなきゃね!って思わせる作品。
一生懸命世話をしたペットにはそれぞれが思い入れ有るしいなくなったときの失意と言ったら…
ウチも犬と猫が立て続けに逝ってしまったからね(涙)
それが普段学校などで虐められて心の拠り所としていたのなら尚更。
エンターテイメントの世界に幼少から触れている?子役の彼女は及第点だと思う。
脚本がもう少し練って欲しかったけど。
ルーが居なくなってルースが現れて捨てられない犬小屋…
ちょっと先読めそうだよね(笑)
マキタスポーツ好演です。
近所の気のいいおじさん!ってまんま。
ペットを飼ったことがなくても心に訴えかける作品
主人公の少女と飼い犬の話だから、ペットロスの話かな?動物を飼ったことのない私にはあまりわからないかなと思って見ていたらとんでもない!『誰もがいつか大切なひととの別れを迎えますよ』と語りかけてくるような良作でした。子役が主人公ですが、子役にありがちなわざとらしい可愛らしさや子供らしさで見せるのではなく、終始自然体。共演の犬も賢いです。
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