「子供は希望の塊だと思い込んでいた」駅までの道をおしえて けざ+αさんの映画レビュー(感想・評価)
子供は希望の塊だと思い込んでいた
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子供時代を忘れた自分にとって、街で見かける子供たちは希望の塊だと思っていた。それは、自分が子供の頃に死という物が理解出来ていなくて悲しみが希薄だったから。主人公のサヤカも不在時に居なくなったルーの死が理解できていなくて、それでもリードに引っ張られる事の無くなった現実に寂しさを感じる。祖母と作った垣根、ルーの小屋、それを見つめる祖父との共感。フセさんとの小さな旅でのコウイチロウとの出会い。見ているこちらもだんだんないものが見えるような気になってくる。そして、一番グッときたのはルーとの思い出を箱にしまうシーン。小さな体で大切な存在の死を受け入れる姿に嗚咽した。
登場人物が少ないけど、盆正月でもなければ接する大人は数えるほどだったよなとか、色んなお年寄りが去っていった事とか色々思い出した。
あと、特筆すべきは小さな主演女優の存在感と演技力。タイトルさえセリフにしないシブい映画なのにバリバリ伝わってくる。エアリードはだんだん見えてくる気がするしw
最後に、この映画の「ん?」は2つ。
1つはラスト前の車窓越しのルーとフセ親子→誰?→誰や?誰やねん?→祖母という流れ。組み合わせで察しはつくけどエピソード無いなら3組は省いても良かったのでは?
ここでちょっと覚めてしまったので。
2つ目は謎のナレーション。大人時代の存在を示唆しながら描写なし。犬に引っ張られる有村さん出して、愛犬に顔ベロされて終幕というのもアリだと思う。ワンダフルライフっぽいけど。
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