劇場公開日 2019年1月11日

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「ミレニアムシリーズの4本目」蜘蛛の巣を払う女 コパさんの映画レビュー(感想・評価)

3.5ミレニアムシリーズの4本目

2019年1月17日
iPhoneアプリから投稿

「フィンチャーの『ドラゴン・タトゥーの女』の続編」といった宣伝になっているが、これは半分くらい誤り。

正確にはスウェーデン映画『ミレニアム3 眠れる女と狂卓の騎士』の続きの物語である。ハリウッド版ではリスベットの過去や父との対決を描いたミレニアム2、3を飛ばして、いきなり4を「1(のリメイク)の続編ですよ」と出して来たのだ。

本国スウェーデン版の映画ミレニアムシリーズでも、陰湿なサスペンスの1(ドラゴン・タトゥーの女)から、2、3ではだいぶトーンが変わってアクション映画成分が強くなる。

フィンチャー版からしか観てない人がみたらそりゃあ「こんなアクション映画だと思ってなかった」「この犯罪組織って90'sアクション映画で散々見たわ」みたいな感想ばかりになるのは当然。『ロッキー』初めて観た人が次にいきなり『ロッキー4 炎の友情』見るようなもんだよ。

言いたいも多い作品ではある。何よりリスベットからは「こいつヤバい奴だな」てサイコ感を感じないし、ミカエルも顔が優し過ぎて物語の緊迫感を削いでいる…ただこれは俳優ではなくキャスティングした製作側の問題。

リアリティをそこまで気にしなければ、エンタメとして見る分にはキッチリ及第点の作品かと思います。

エカシムロ