「夜の校舎を吉田を探して歩く」葬式の名人 P.Pさんの映画レビュー(感想・評価)
夜の校舎を吉田を探して歩く
茨木市出身なので街並みや田んぼが映るたび懐かしさで和んだ。茨木高校は近隣の公立の中では飛び抜けて頭が良い高校で、入学できるだけで「すごいやん」と言われるようなところだから校舎の中が見れるのは不思議な気分。たしかに「イバコー」なんて略称で呼んでた。
内容はありきたりなメロドラマだし、俳優さんの関西弁は違和感だらけだし、途中のファンタジーの演出なんか10年前の撮影かと疑うようなチープさ。
なのに会話はすごく自然で、中盤の夜の校舎を歩く友達たちのノリとテンポは大阪の高校生そのものだ。10年前はこんな会話してたと懐かしくなる。突然のファンタジー展開の中でもその会話の自然さが遺憾なく発揮されていて、ありえないけれど、もし自分が同じ状況に置かれたら、同じようなテンションで同じような反応を返すだろうなぁと考えておかしくなる。最後まで観て良かったと思える映画だった。
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