「薬物よりもメンタルケアを。」ビューティフル・ボーイ　風のビリーさんの映画レビュー（感想・評価）

昔、モトリー・クルーのリーダーである「ニッキー・シックス」は、周りが手をつけられないほどの荒れたジャンキーだった。（この作品に登場する息子さんも、同じくニッキーという名前だ）

今では薬も断ち、完全なクリーンや生活を送っているのだが、やはり本当のクリーンというものは、何度も挫折を経験してから得られるものらしい。

さて、映画の話をすると薬物の恐ろしさを垣間見ることはたしかに出来るのだが、それよりも親子だったり、お互いの家族だったりと、みんなで愛する人の問題を解決しようとする姿が非常に胸を熱くする。

薬物はやってはいけないとＰＲするのは構わないのだが、再発の原因には「薬物が手に入りやすい環境」が一番の要因になっている。そのためには周囲の人間のサポートと、この問題に真摯に向き合うことが出来る政治家たちが、ニッキーのような人々を救ってくれることを期待している。