「リアリティのあるストーリー」THE GUILTY ギルティ(2018) 根岸 圭一さんの映画レビュー(感想・評価)
リアリティのあるストーリー
市民からの通報を受け付ける警察の緊急通報司令室が、終始映画の舞台となる。主人公アスガーはそこのオペレーター。そのため観ている側も通報の声や発信源から状況を判断し、主人公と同じ立場でストーリーを理解していくことになるのが面白い映画。また、割と淡々とストーリーが進み、派手なシーンが一切無い。そのため映画にリアリティがあって良い。
人間ドラマ部分も秀逸。
ある女性からの通報をきっかけに、アスガーは自分が過去に犯した罪と向き合うことになる。通報者の女性を説得しようとする中で、自分の罪と彼女の罪を対比することになる。その説得の中で、目を背けてきた自分の罪に対して向き合わざるを得なくなるアスガーの心境の変化が描かれている。
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