「想像の世界はIMAXを超える」THE GUILTY ギルティ(2018) カメさんの映画レビュー(感想・評価)
想像の世界はIMAXを超える
個人評価:3.9
IMAXや、4K.8Kと映像技術が進む中、本作の広がるスクリーンは見る側の頭の中にある。
相手の声や周りの音だけで、向こう側で起きている事件や状況を頭の中で想像する。
観客と主人公とが同じ状況下に置かれる事が面白く、主人公と同じ体験をリアルに感じる事ができる。
場面が1つだけで物語が進み、その他は電話の音だけで場面を想像させる。安いCGや演出などよりも、自身の想像なので、周りの風景や、俳優の演技なども100%のクオリティといえるだろう。しかし演出やストーリー展開にセンスがないと、途端に嘘の世界観になってしまう。
力量のある監督でないと出来ない手法だろう。
事件としては単純で、また伝えたい筈の主人公の心情の作り込みが浅く、奥行がない物語。
同手法を用いた「オン・ザ・ハイウェイ」の方が作品性が高く感じられる。
しかし、初の長編監督デビューという監督のセンスは素晴らしく、2作目も見たいと思わせる。
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