ヘレディタリー 継承のレビュー・感想・評価
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どこか懐かしいホラーな作風も
全体的にジワジワと語る作風に感じられて、
何列か前、斜め前に寝てしまっている観客も^ ^
地獄の8大王の一員ペイモンをこの世に降臨さす目的の
集団に
死してなお集団の団結力を統率するお祖母さん、
ピーターもアニーもチャーリーも父親も気の毒ですが、
そのペイモンを降臨させてどうしようというのでしょうか、
そんなカルト集団の「ペイモン復活させたった〜ワシらスゴイ」な自己満足、
ピーター、そこまで依代になりきって無さげなので、
「お前たちに弄ばれたままで終わるか」とばかりに、カルト皆◯しにして孤独に生きるのもありだぞ、、、
緩やかに見える展開からラスト20分ぐらい?は怒涛の憑依祭りで、
絵面的に「エクソシスト3」を思い出しました。
ペイモンを復活させる目的がわからなかったので、
そこはポイント下がるところでした。
カルト?
継承というのは話の流れで理解はしましたが、だからなんだというのだろう?
腑に落ちなかったのは、ラストシーンからのプラスアルファのシーンがなかったからですねえ
継承してそれから具体的にどうなのよ?ってとこが曖昧でしたね
なので、カルトに翻弄されて家族愛が瓦解する話だとすれば分からなくもない
明らかにおかしくなってる妻に旦那がまったく取り合わないところはモヤモヤしましたね
降霊術とかノートを燃やしてのくだり、付き合ってらんないよ的なヤレヤレ感を出す旦那に、取り敢えずそれ位はつきあってやれよ^^;って思いました
ずーっと不気味!急展恐怖!最後はハッピー!
なんかずーっと静かに不気味な序盤。その後、ドカン!と恐怖の急展開。そして怒涛のホラー!最後はヒーロー誕生譚のようなハッピーエンド!素晴らしい映画でした。
ロジカルな脚本だが、惜しい
冒頭のシーン。ドールハウスが並ぶ部屋。1つのドールハウスにクローズアップ。と思いきや、父が息子を起こすシーンとなる。
観終わって判る。
これは、主人公たち家族を、まるでドールハウスのように観ている「何か」がいる、ということだ。つまり、人間を超越した存在からの視線なのである。
それは、地獄の王ペイモンである。
なぜ、娘チャーリーは、男の子のような名前なのか。
映画の冒頭で亡くなるチャーリーの祖母エレンは、なぜ、彼女に「男の子だったらよかったのに」と言ったのか。
エレンの娘(=チャーリーの母)アニーが語る、エレンの生い立ち。
夫を精神疾患の上、早くに亡くす。死因は餓死!
息子(アニーの兄)は、「母(エレン)が自分の中に何かを招き入れようとした」と言い遺し、自殺。
エレンの夫は地獄の王ペイモンだった。いや、ペイモンが取り憑いた者、というほうが正しいだろう。
エレンの夫は、この恐ろしい「継承」を絶つために自殺した。
エレンは諦めず、自分の息子にペイモンを継承させようとした。しかし、その息子も自死を選ぶ。
やがてエレンの娘、アニーは男の子ピーターを産んだ。
ペイモンは男性に宿る。エレンは当然、ピーターに目を付けただろう。
しかし、アニーは、彼女の夫スティーブともども、母エレンに何か異常なものを感じた。アニーはピーターを、エレンに近づけずに育てた。
次に産まれたのが、女の子のチャーリー。アニーは、チャーリーはエレンに“与える”。エレンはチャーリーを可愛がる。しかし、いかんせん女の子だ。だから、エレンはチャーリーに「お前が男の子だったら」と言ったのだ。
エレンは一旦はペイモンをチャーリーに託する(舌打ちの音はペイモンの徴しである)。
しかし、エレンの死により、その状態を保てなくなる。なぜなら、本来ペイモンは男性に宿ることになっているからだ。かくして、ペイモンがピーターに“移る”王位継承の儀式が始まる。
まずは、チャーリーを殺す必要がある。チャーリーが鳩の首を切り落とすのが合図だった。チャーリーは事故によって、首をもがれて死ぬ。
チャーリーを“殺した”電柱にはペイモンのマーク。それはエレンのネックレスと同じデザイン。チャーリーは殺されたのだ(アニーもそう表現するシーンがある)。
こうして始まった王位継承の儀式。エレンの同志(同じ教団員なのだろう)ジェーンはアニーに近づき、アニーの隠れた本性である「ペイモンの王女」を引き出し、彼女が「最後の生贄」として自ら首を切るまで誘導する。
まあ、こう書くと、脚本は極めてロジカル。不穏というか、禍々しい空気感の描写も見事だ。そして役者たちの演技も素晴らしい。
なんだけど、いまひとつ“乗れない”。
端的に言えば、本作は悪魔崇拝を背景に置いたオカルトものだ。
その点での完成度は上記の通り、悪くない。
では、どこが引っかかっているのか。
それは途中まで、家族モノ映画になりそうな感じがしていたからだと思う。
つまり、エレンとアニーという、母と娘の争い。そして、アニーとピーターという母と息子の物語。
そういうストーリーのほうが面白かったんじゃないかな、と思う自分がいる。
本作は、冒頭に登場したドールハウスそのままに、精巧でよく出来ている。だが、「悪魔は恐ろしい」という結末は、実は平凡だと思う。そこに、もうひとひねり出来なかったか。惜しい。
ホクロが気になる
ガブリエルバーン燃えたのビックリした。
そっち〜
死霊館やパラノーマルアクティビティみたいなのだと
思って見てたので
どうせ
おばあちゃんの霊が出てきて
なんやかんやするだけなんでしょ...
と
見てたらなんか違う感じで
いつものパターンじゃなかったので
面白かったです。
トニーコレットの首キコキコも良かった‼︎
音だけで驚かすんじゃなくて
ああいうシーンがもっとあればいいのになぁ
タイトルの通り
継承でした‼︎
トニーコレットと
妹役の子の顔が
下手な特殊メイクなんかより
怖かったです。
絶えず続く不穏な空気
ずっと不穏な空気が流れる不気味な映画だった
ある家族の祖母が死に、そこからその家族を不穏な何かが侵食していく…物語
冒頭からドールハウスの中にインしていきながら始まる描写のように、カメラワークもどこかドールハウスの中を見せているような奇妙なカメラワークになっており、そこから得体の知れなさ、気持ち悪さみたいなものが如実に現れてくる。また、その家族自体にも始めから不協和音的なモノが漂っているのも描写される。
何も起きていない場面でも絶えず不穏な空気とBGMが流れるので、イヤ~な緊張感が漂う。
ここからネタバレ満載
妹の事故死をきっかけにその家族は完全に崩壊し、その怪奇は加速していくわけだが、確信的にビックリさせる描写は終盤のみでそれ以外は家族の崩壊する様と「コッ」という音が不気味な心理的というかそういう圧迫感、そして時おり訪れる実体的な物理的な何かが恐怖感を煽っていく…
母親の鬼気迫る、追い詰められおかしくなっていく表情が怖い…
ラストにはエクソシスト進化版のような恐ろしい動きをする母親と裸でニヤリとする方々がとにかく怖ぇーー!
ラストにはドールハウス風のカメラワークで完結する辺りも良い感じ
とにかく気持ち悪くてイヤな気持ちにさせるネットリ系ホラー
あ、噂のモノホン幽霊、確認したけどあれなのかな?
唐突すぎるぞ、この決着
米国の田舎町。
グラハム家の祖母エレンが亡くなった。
グラハム家は、娘のアニー(トニ・コレット)、夫スティーブ(ガブリエル・バーン)、息子ピーター(アレックス・ウォルフ)、幼い娘チャーリー(ミリー・シャピロ)の4人暮らし。
アニーも、エレンとは疎遠だったが、それでもやはり母親の死のストレスを受けているが、それ以上にチャーリーに異常な行動が目立つようになってきた。
アニーとピーターの仲はあまりよくなく、エレンの死をきっかけに関係が悪化し、大きな事故が起きてしまう・・・
というところから始まる物語で、中盤までが秀逸。
大きな事故とは、アニーから頼まれ、パーティーに同行したチャーリーが、ナッツアレルギーのアナフィラキシー症状を発症し、病院へ運ぼうとする途中に起こるもので、結果、チャーリーは無残に死んでしまう。
この後、グラハム家には、どうしようもなく重苦しい空気が常に漂い、映画はそこいらあたりを丹念に写していき、ここいらあたりがかなり秀逸なのです。
ここままトラウマに覆いつくされた家族が瓦解し、崩壊していけば、たぶんに「嫌ぁな思いのする映画」として、傑作になったかもしれません。
が、以降、ややホラー映画の定石的展開になり、決着が70年代(60年代後半か?)のオカルト映画的なので、ちょっとガッカリしました。
とはいえ、どうしようもなく行き場のなくなったアニーが、娘チャーリーの霊を呼び出そうとして霊能者に縋るあたり、さらに、霊的な何かが呼び出されるあたりの怖さは出色です。
どうしても、評価を下げざるを得ないのは、やはり決着・落としどころ。
ここからは、ネタバレになりますが、最終的に悪魔崇拝というのはどうなのよ?
ちょっと唐突感がぬぐえません。
いやまぁ、米国の田舎町では、そんなことが連綿と続いているんだ、といわれればそれまでなのですが、崇拝した理由は? とか、背景は?
ま、そんなことは大昔のこと、と割り切ってもいいのだけれども、なんだか、やはり宗教的・狂信的背景が乏しいです。
都会ならばいざ知らず、米国の田舎町、つまり顔見知りばかり、背景はあるし、行動様式もあるはず。
行動様式といっても、奇異な特異なものである必要はなく、廃れてしまった何かを守るとか、そんな程度でいい、そんなもの(いわゆる伏線)がなく、いきなりの突然感。
(見逃しているのか?)
これがあれば、おおおおお、と最後に声も出たことでしょう。
恐怖が最高潮に達したときギャグに変化
最初は普通の母親がおかしくなっていく様がとにかく怖かったです。
まあ母親は最初からおかしかったけれど...
どんどん家族が狂っていって、父親が死に母親が何かに乗っ取られた瞬間はこれ以上の恐怖をわくわくしながら待っていたら、なんかギャグになりました。
息子が父親の焼死体を見つけたと思ったら裸のよくわかんない人がいるし、急な親子鬼ごっこが始まり、屋根裏に逃げて周りを見るとまた裸の人達。
「あ、ちゃんと股間は隠してる...」と思いながら見ているとまた裸の人達。
なんか笑いをこらえるのに必死で最後はよく覚えてないです。
ただエンディングで陽気な音楽がなってまた笑いそうになりました。
この作品は嫌いじゃないです。
最後の10分くらいで興醒め
冒頭から恐ろしい世界に引き込まれ、徐々に徐々に恐怖のテンションが上がり続ける。
ホラー映画をあまり見ないのに1人鑑賞ということもあってブルブル震えながら話が進んでいった。
ところが、、
お母さんが屋根裏でグサグサ自分の首を刺しているシーン。ここからもう人形に見え始め、一瞬で興醒め。そこから宗教的な流れに一気に進んでいき「継承」が行われる結末まで長い時間をかけて興を醒めさせてくれて、ありがとう。
安心して夜道を歩けました。
P.S.お兄ちゃんって警察とかには捕まらないの?未成年だとしても、なんか処分はないの?そういうもんなの?アメリカならそれこそメンタル治療みたいなのとかありそうだけど、、、。
トニ・コレットの表情とグロ描写にトラウマ!!
ホラー好きには絶対外せない!!っと思って観に行きました。今年観た映画ベスト5ぐらいに入る映画です。今年は当たりの映画が多かったです。今年21本目です。映画の内容はよかったのですが、自分自身に少し災難が起きてしまいました。1回目に行った時は、建物火災、2回目に行った時は、電車の人身事故、2回目に行った時に、この映画、僕が見てはいけないの?!ッと思ってしまいました。でも何とか間に合って見る事が出来ました。2回も大変な思いをしてしまいました。それで映画の内容は、祖母の死をきっかけに一家に災難に見舞われるという内容です。描写がグロかったです。グラハム家の娘チャーリーが車の窓から頭を出し、電柱にぶつかって無残な最期を遂げるシーンや、夜中にピーターの身体に大量の虫がへばついてるシーンや、グロ描写は結構ありました。ホラーが苦手な方や、虫が苦手な方は絶対無理だな?と思いながら見ていました。チャーリーが鳴らすクラッカー音の意味は分からなかったです。ラストの意味も分からなかったです。ラストのオチは何だったのか?という終わり方でした。結局ピーターは死んだのか?。意味不明のままでした。そしてトニ・コレットの演技は凄かったです。拍手したいぐらいに。最後には怪物的な行動を見せる彼女の演技には印象深かった。ラストのオチも考えて、あえて評価4.0にしました。<2018・12・8鑑賞>
縁遠い世界の話、なのか?
ホラーは苦手であんまり観たことないんだけど、評判を聞いて勇気を出して鑑賞。
怖さレベルだけで言うと、想像してたほどではなかったかも。
でも映画の情報を私が完全に受け取れてるかと言うと、それも怪しいけど。
母親アニーが主人公と見せかけて、最終的には息子ピーターが主人公になるんだけど、振り返ってみると「何もない所にバックミラーが見える」とか「自分の部屋から一瞬で授業中の学校になる」とか、ピーター主眼の演出が多用される一方、母親は娘の事故現場をミニチュアで再現してたりと明らかな異常さを見せていて、そのことは早い段階から暗示されていたんだなと。
しかし自分の人生と「悪魔」が縁遠すぎて、悪魔って言われても…と最後のオチはあんまりピンとこなかった。
(映画とズレるけど、「自分以外の意思で、自分の命が道具のように扱われる」という理不尽は、昨今のニュースを見てると一部の企業や国の態度と変わらないなーと。ものすごいブラック企業のトップに「悪魔!」とか言うのは比喩でもなんでもなかったんだなー。)
でも観劇後は「悪魔かー」ってなったけど、観てる間はほんとに怖くて面白かった。やっぱり演出が凄いんだと思う。
ミニチュアを眺める視点のカメラワークとか、捉えられてない箇所も多いので、2回め観たい気持ちもちょっとある。
ところで。
アニーの話だと、この家族の悲劇は祖母が亡くなってから始まったんじゃなくて、今までも脈々と続いていたことが分かる。
祖父はどんな経緯で餓死したのか。
生前の祖母はどんな人物だったのか。
晩年の介護はかなり大変なものだったんだろう。
ピーターが生まれた時も、祖母から遠ざけるために壮絶な諍いが起こったはずだ。
映画の前日譚も十分にホラーめいた映画になりそうで、ちょっと観てみたい。
「その背後には悪魔がいる」とか言われると自分とは関係ない話に思えてしまうけど、悲劇や惨劇というものは、一番身近で一番味方であるはずの存在に軋轢が入ることで増殖していくんだなぁ…と感じた。
『来る』より来てた!
何が一番怖いって、トニ・コレットの顔でしょ。と、まず言っておいて、やっぱり終盤までギリギリ怖かったです。さすがに悪魔崇拝ってシロモノは日本人の感覚じゃ受け付けないので、最後の最後で減点して4点にしました。
最後にはすべてが何となくわかったレベルではありますが、継承って意味もラストでわかる仕組みになっていたのですね。その最後の最後、エンドロールではジュディ・コリンズの「青春の光と影」が流れる。何でやねん!いや、これはオムライスよりも謎かもしれない。
それにしても、色んな解釈ができるのですね。単に悪魔ペイモンを継承すると見せかけておいて、解離性同一性障害なんかも娘に継承させてるみたいだし、女性にはそうした精神疾患を受け継がせていたのかもしれない。ペイモンには男の体が必要なんだということで、祖母の夫もその息子も早世しているのは、肉体が耐えられなかったということか・・・。ピーターは鼻を骨折(?)しただけでしたもんね。
映画の構成としても珍しい形ではあったものの、冒頭からミニチュアの部屋からシームレスで人が動き出すところは見事だったし、妹チャーリー(ミリー・シャピロ)の事故死までは普通に怖い流れでオカルトすら感じさせなかった。ガラリと雰囲気が変わったのは母アニー(トニ・コレット)が霊能者ジョーン(アン・ダウド)に話しかけられてからだ。そこからは元々スリープウォーカーだったアニーが徐々に解離性同一性障害を患ってることが明かされるし、降霊術やら何やらで怪しい雲行きになっていった。大麻だか何だかクスリが好きなピーターも、霊を受け入れやすくなってたのもわかる。
アニーは首を切っていったのかとか、土下座してたのは誰?とか、ちょっとわからないシーンもいくつかあったので見直したいとも思ったのですが、オカルトだと判明した時点で興味半減したのも事実です。とくに首のない人!チャーリーにしては大きすぎるし・・・
『来る』と『ヘレディタリー』の両方とも鑑賞した人の評価のバランスが真っ二つに分かれてことも興味深い!
いまいち分からん…
当方がホラーの文法をわきまえていないせいか、いまひとつ何をしたいのか分からんかった…
これ、恐いですか…?
正直、怖いと思ったのは事故のシーンが最高潮でした。
でも、それじゃホラーとしては意図と違うよね、きっと…
最後に『継承』したのがチャーリーなのも??
婆さんが継承したかったんじゃないの…?
他人事として観られるが、だから何?という感じ。
最初は日常ありそうな感じだったから、共感しつつ
でも、途中から、所々グロいなと思いつつ、感情移入することもなく、ただただ他人事として観れました。
カルト集団の話で、トニー・コレットが初めからあのペンダントつけている時点で、そういう事ね、と後から理解しました。
ヘル!ペイモン。復活してから、一体どうなるのか?
ホラー好きではないからか、まったくオススメはできない。
精神的ダメージ大
副題や予告から、てっきり能力系ホラーなのかと思ったら違った。
ラストが唐突でちゃちくて笑ったというコメントもあるけれど、私は個人的に、ペイモンが降りるシーンも、重い心の病を患った人の内面が描かれているように感じた。
(もちろん全ての精神疾患が破滅的な最後を迎えるわけではない)
オカルト、スピリチュアルな部分も、アニーまたはピーターの精神の崩壊を描いているようにも見える。
あのイカれた描写、なにこれ?って終わり方も奇妙なサウンドも、心の病の世界を彷彿とさせる。
「継承」という意味も、結局は統合失調症、解離性同一性障害、夢遊病を継承してるのかと。
(遺伝ではなく、宿命)
前半があまりに生々しく、起こった出来事が突拍子もないので非現実的のように感じるが、病、毒親、事故など、凄まじい経験をして狂っていく家庭は実は多いのかと思う。
特にアニーの壊れっぷりが悲惨だった。
夫が赤信号で急ブレーキをかけて、青になった時、突然嗚咽する姿も痛々しかった。
家族が崩壊し、ピーターの孤独と不安定も胸が痛かった。
再度記すが、ペイモン降臨は、毒親、祖母、機能不全家族で育ったピーターの内面崩壊。
私はそう見えた。
本人または家族に重い精神疾患を患ってる方がいる人、家族を亡くしている人、親子感が不安定な人にとっては、精神的ダメージが大きいので、あまり見る事をオススメしない。
新しい恐怖
もともと気になっていた上にレビューでさらに興味を掻き立てられ観に行った映画。レビューでもある通り、ホラー特有の鼓動が速くなるような力任せの脅しが無く、ひたすら頭を使いながら物語を追っていくのが怖い作品。
霊感のある人は、昨日自分が寝た時の姿を第三者のように上から自分を見下ろして思い出す。という話があるように、この映画はミニチュアのドールハウスに迫っていって実際のグラハム家が暮らす家にピントが合いそこから始まる。まずそれで、この物語を他人事のように感じながら機械的な気分であまり感情移入せず観ることになる。それがもう気持ち悪い、すごく。
チャーリーの死から、アニーが取り乱し始めたところでジョーンに出逢う。ジョーンが霊を呼ぶ方法を教えるが、そのシーンで思っていたのと違うとガッカリした。ごく普通の生活の中で超常現象が起きるのかと思ったら、普通に故意に霊呼んでるじゃねえか、普通のホラーじゃねえか、結局オバケ頼りじゃねえかと1人でキリキリ。
が、それ以上のものが待っていて、初めてオバケより悪魔が怖いと思った。そもそもアニーがジョーンに教えられた霊を呼ぶ方法は故意に教えられたもので、全てピーターを手に入れる為の罠だったとわかる。オバケ頼りでもなんでもなかった。謝りたくなった。
これでもかというくらい全てが繋がっていて、これはホラーというより新しいジャンルであると思う。
最後にピーター以外の家族が死没。そして追い詰められたピーターが窓から飛び降り気を失ったところでペイモンが入る。そのあとペイモンが宿ったピーターが立ち上がって歩き始めるが、そのBGMが長調の、穏やかな幸せそうな何かを祝福するようなものでなんだかもうよくわからない気持ちになる。それも本当に全てがミスマッチで気持ちが悪い。
冒頭に記したように、海外のホラーらしい大きな音で脅かしたり、グロテスクな描写を多く含むわけではない。
それでいて常に恐怖を感じながら2時間一家を見続けさせるのが本当に上手くて素晴らしかった。内容をある程度把握してしまったら、ビクビクするような恐怖はあまり感じないと思うが、ストーリー性があったしこの空気感が好きなので伏線を辿りながらもう一度見たいと思う。
アレックスがかっこよすぎて困った。
ものすごく
最初の導入シーン、伏線、俳優の演技や演出、カット割など、とても引き込まれるのに、最後、急に失笑と変わるのは、宗教観の違いからなのか、とにかくものすごく良い作品になりそうなのに、ものすごく残念な結果になったように感じました。
家族間の不協和音
不気味な子供に、奇妙な気配や音からじわじわと来る恐怖、という系統かと思いきや、そこで子供が?!と、予想を裏切る先の読めない展開で、最後まで目が離せませんでした。
中盤は家族間のピリピリとした不協和音の心理サスペンスのようで、神経質な不穏感に満ち溢れ、妄想なのか現実なのか、と思いきや、クライマックスの変貌ぶりは度肝を抜かれました。
クライマックスは、自分でするのか?!と、奇妙な滑稽さも感じましたが、それまでの日常のリアルな迫真の演技からか、異様さが尋常ではなく、やはり恐ろしかったです。
不気味な気配や音も恐怖感がありましたが、何より家族間の愛憎の不協和音が怖い、辛い、と感じました。
最たる毒親の祖母、ホラー的にも精神的にも、毒親の呪いが理不尽で恐ろしい作品でした。
ハッキリとした完全なるバッドエンドで、毒親の呪いから逃れられないのかと。
前日譚が見てみたい
評判聞いて見てきた
ローズマリーの赤ちゃんの系譜かなと。
その意味でも継承。
グラハム家の物語として、前日譚も見てみたい。
父や兄の設定も興味そそられるところだったから。
つまらないと言う人がいても、不思議ではないかな。
ただ、見ている間はずっと怖い。
舞台は白樺に囲まれた家。
上映後、徒歩で帰る途中、しらかば幼稚園の脇を過ぎた。ゾッとした。
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