「まるで本物を見ているような」ボヘミアン・ラプソディ Ellさんの映画レビュー(感想・評価)
まるで本物を見ているような
Queenの音楽はちょいちょい耳にしていましたが、1つのバンドとして認識したのは映画「ハイランダー」の劇中に流れる "Who wants to live forever" を聞いたときでした。
永遠であればいいのに、時の流れと共にいつかは失われていく、そんな物悲しさが凝縮された、今でも最高に好きな曲の1つです。
(今回の映画でも少しですがこの曲が流れます!)
曲は大好きであってもパフォーマーのすべてを知りたいとは思わない。それでもせっかくの機会なので映画を見に行きました。
2時間の映画ですべてを見せることは到底無理で、駆け足の印象がぬぐいきれませんが、無難にまとまっている一作だと思います。
フレディーの人生を垣間見れたようで、見に行って良かったと思います。
ただ、最後あたりにフレディーがある病について告白するところはあまりにあっさりしすぎていたなと思います。今と違って当時はこの件について未知なことも多く、世間は恐怖していたのにあんなにすんなり周りに受け入れられただろうかと疑問に思います。まぁ、映画の尺や映画の伝えたいこととしてそこを掘り下げる必要がなかったからなのだとは思いますが、その部分は薄っぺらく感じてしまいました。
その他では、役者の方々も素晴らしく、まるで本物が演じているように錯覚するときもあり、ドキュメンタリーを見ているようなリアリズムがありました。
Queenの音楽が好きなら、もしくは一度でも聞いたことがあるのなら、見て損はない映画だと思います。
ぜひ、大音響の映画館で楽しんでもらいたいです。