「桜」ソローキンの見た桜 U-3153さんの映画レビュー(感想・評価)
桜
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あまりお目にかかれないロシアとの合作。
桜の描写がホントに綺麗だった。
4K対応とかそんなカメラなのだろうか、絵になんだか湿りを感じる。
話の展開自体は既出感を拭えないのだが、そこはもう仕方がないところだと思う。
ただ、まぁ、ちょいちょい強引な展開もあり、その都度つっかかる。
カメラが迷うのか、監督が迷うのか、的確ではなさそうなカットもしばしば。
ロシア将校と彼を担当する看護師が軸にあって、前半は特にお国柄の対比とか描かれる。
流暢な英語を操り、日本語よりも自然な芝居に、やはり英語ってのは芝居がしやすいのかと考えてしまう。
驚愕だったのは、録音部の状態があまり良くなくて安定しない事だ。雑な仕上がりだった。
まぁ、悲恋の物語なのだけども、最後に捕虜達の子孫と邂逅を果たすとこなんかは感動もする。戦争という環境にありながらも、人道的な配慮ができていた事に敬意を抱く。奪われた命たちであったのかもしれないのだ。
そして、緒形さんは曲者だった。
ロシアの国民的俳優がリーダー的な将校を演じてるのだけど、全く意に介せず我が道を往く感じに感服した。
脚本的には王道な作品ではあるのだけど、編集だったりアングルだったり、強引な意味付けだったりで、損してる感じだったかなー。
ソローキンが母国語のロシア語で書いてあるだろう日記を読めてるような演出とか…萎える。
異国の子供を身篭った娘を普通に嫁にもらうとか…旦那側には何一つメリットがなかろうに。
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