一級機密のレビュー・感想・評価
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【”真の軍人になる。”韓国軍需不正を命を懸けて暴いた軍人の姿を描いた実話ベースのサスペンスフルな物語。ラストの爽快感は限りなき作品でもある。】
■軍隊から念願の国防部航空部品課へ異動したパクはある日、エアスター社の独占的取引を見つける。
その頃、同社の部品欠陥をパクに申告した後輩でもある操縦士・カンが任務中に墜落事故を起こすが、上司のチェ部長(チェ・グィファ)はカンの過失として処理しようとする。パクは疑惑を部長に報告するが、逆に家族ともども様々な圧力をかけられ追い詰められ、マスコミ社会派記者ジョンスク(キム・オクビン)に進退をかけ告発しようとする。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・序盤、パクが栄転しチェ部長に気に入られ、同僚たちも彼を受け入れるが、パクが軍需部品購入不正を暴こうとすると、古株の主任を始め”家族”と言っていた軍部の人間の豹変ぶりが凄い。
・パクは課長の地位を追われ、閑職に飛ばされる。家族には脅迫の電話が掛かり、窮地に追い込まれるが、彼は諦めずにマスコミの力を借りて、エアスター社と軍部の癒着を告発するのである。
<ラストの展開は、大変の爽快であるが、その後のエンドロールで流れる数々の軍需不正により起きていた事故のニュースには戦慄する作品である。
それにしても、韓国の映画製作陣の政府や軍部の過去の悪事を無きモノにせずに、エンターテインメント作品としても、見応えあるモノに公開する気概には、毎回敬服するのである。
日本だと、映画になっても、ミニシアター系で掛かる位であるから・・。>
半沢直樹
よくある汚職内部告発物。ではあったけど。
一言。「よくある話だけど、ホロリ」。
軍の航空機部品に関する汚職に気付いていく、過程の話の中に。
汚職を告発するため、マスコミに接触する話が挿入されていて。
ちょっと時間軸がわからないところもありました。
だけどどの国でも、悪いことをする輩はその理由も、隠蔽方法も同じ。
なので既視感を感じつつも、見続けました。
最初から「誰が悪いやつか」っていうのはわかってるし、役者さんの顔がいかにもって感じ(失礼)。
じゃあどこまで悪なのか。暴こうとしても、軍内部だけで出なくマスコミまで。
上層部は取り入って、主人公の告白を阻止し、閑職に追いやる。
いかに「反逆」の狼煙を掲げ続けていくのか。そして成し遂げることができるのか。
ラスト近く主人公が相手に問いかけます。
「この軍服の意味がお前にわかるか?!」。
ネタバレなのでぼかしますが。ここジーンときちゃって。不覚にもほろり。
そんな意味、考えたことなかったな。
ただのユニフォームとじゃないんだね。
終わり良ければ全てよし、な一作でした。
韓国の実際にあった軍需汚職事件が元ネタ
この監督は本作が遺作とか
次世代戦闘機のメーカー選定だけあって汚職の規模がでかい
中領とか大領とかの肩書が目新しい
軍人といっても事務方の方
女記者は見た事ある。
女上司になじられた元軍人が…ていう展開は、同じ軍人ならではの絆か
悪い軍人のキャストがありがちなメンツ
チャラいOLがイマイチ効いてなかった
真面目な主人公といい特に展開に意外性がなった。
最後のアレをもっと盛り上げてくれれば。
あとは元ネタニュース映像をもっとちゃんとみせて。
告発した人が軒並み不遇な結果になってて映画みたいにはいってないのが現実ってことか
骨太の内部告発社会派作品
時代は1999年。F9戦闘機が相次いで墜落事故を起こしていて、その重要部品が不正に購入されていた。告発する内容を知ると、身震いまでしてしまうおぞましさ。中には古い部品にレッテルを貼り新品のように納入されていたとか・・・
軍や兵器というものは、軍事機密と銘打っておけば、いくらでも不正ができそうな気がする。実話を元にした作品なので、一般市民が知らないところで税金が無駄遣いされていて、内部告発しようとする軍人がいたとしても、機密漏洩の罪に問われて懲役20年だという、真に迫る内容なのだ。
国を守るべき軍隊でありながら、パイロットの命は守られない矛盾。将校以上になると、ここまで悪に染まることが可能なのか。エアスター社製品じゃなく、国産のミド精密の部品に差し替えれば経費が42分の1になるというから、その横領分は計り知れないほど巨額。
トランプが日本側に押し付けた戦闘機なんてのも、どこまでが正当な金額なのかはわからないが、軍需産業と政治家が癒着する歴史は繰り返されている。戦争もなくなれば一番なのだが、これを利用する悪も無くしたいものだ。
相手をとことん打ちのめす激しさ
これは面白かった!
「あぁこれでもう終わりかも…」と思ったところから話が急展開し、最後は感動だった
韓国で実際に起きた軍の不正事件を元に描いたサスペンス映画
韓国空軍が戦闘機の部品を購入する際に、海外の大手航空部品会社から不正に購入をしていた
主人公のパク・デイク(キム・サンギョン)は、空軍購買部に異動してきた時にそのことに気づき、不正を正そうとするのだが…
恐らくこういう、賄賂とか不正受給とか、事件のもみ消しというのは、どこの国でも起こっている話であり
日本でも、現在公開されている「空飛ぶタイヤ」は、この話とよく似ている話である
韓国が他の国と違ってすごいところは
「どちらも徹底的にやる」というところ
誰かに不正を知られたら、
知られた側の人間は
知ってしまった人間をくたばるまで叩き続ける
そのパートナーも子供も容赦しない
むしろ死んでくれたらラッキー
という徹底ぶりがすごい
だから、告発する側もそれなりの心構えで向かっていかないと立ち直れなくなるまで打ちのめされてしまう
そこが毎度すごいなと思う
それを思えば「空飛ぶタイヤ」の日本は、とても穏やかな国民で、平和な国なんだなと思ってしまう
そんな韓国の激しさを感じた上で
それでも、どんなに打ちのめされても、ボロボロになっても、不正を正そうとする主人公の姿に感動してしまうのだ
そして、そんな彼の姿を見て心を動かされ、行動を起こす人もいて、
そのポジティブな連鎖が世の中を変えていくのだ
当たり前のことだけど、間違っているものは間違っている
正しいものは正しいと言える環境で生きていたい
この映画のパク・デイクのような勇気ある人がいて世の中は正しい方向に向かっていくと信じたいけど
100%不正のない世の中にすることも難しいことであると感じた作品だった
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