「骨太の内部告発社会派作品」一級機密 kossykossyさんの映画レビュー(感想・評価)
骨太の内部告発社会派作品
時代は1999年。F9戦闘機が相次いで墜落事故を起こしていて、その重要部品が不正に購入されていた。告発する内容を知ると、身震いまでしてしまうおぞましさ。中には古い部品にレッテルを貼り新品のように納入されていたとか・・・
軍や兵器というものは、軍事機密と銘打っておけば、いくらでも不正ができそうな気がする。実話を元にした作品なので、一般市民が知らないところで税金が無駄遣いされていて、内部告発しようとする軍人がいたとしても、機密漏洩の罪に問われて懲役20年だという、真に迫る内容なのだ。
国を守るべき軍隊でありながら、パイロットの命は守られない矛盾。将校以上になると、ここまで悪に染まることが可能なのか。エアスター社製品じゃなく、国産のミド精密の部品に差し替えれば経費が42分の1になるというから、その横領分は計り知れないほど巨額。
トランプが日本側に押し付けた戦闘機なんてのも、どこまでが正当な金額なのかはわからないが、軍需産業と政治家が癒着する歴史は繰り返されている。戦争もなくなれば一番なのだが、これを利用する悪も無くしたいものだ。
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