「☆☆☆★★★ 原作読了済み。簡単に。 実は、小松菜奈と門脇麦の『さ...」小さな恋のうた 松井の天井直撃ホームランさんの映画レビュー(感想・評価)
☆☆☆★★★ 原作読了済み。簡単に。 実は、小松菜奈と門脇麦の『さ...
☆☆☆★★★
原作読了済み。簡単に。
実は、小松菜奈と門脇麦の『さよならくちづけ』と勘違いして原作を購入したのは内緒(-_-)
読み始めはそれほどでも無かったものの、亮多の記憶を戻そうと躍起になる慎司。
突如として起こるこの展開から、じわじわと物語に引き込まれ始める。
沖縄とゆう土地柄での基地との関係性等、思わず「はっ!」とさせられる話になりつつも。青春小説として社会性を内包しつつ。あくまでも若い彼・彼女達の人生の1ページを切り取り。爽やかな風が吹き抜ける様な小説で、本編を観る前から「これはかなり良い作品になるのでは?」…との予想が付いた。
映画は全編全てでほぼその原作通り。
作者あとがきにて。何故、既設の人気グループの楽曲が使用されているのか?の理由が書かれており。何も知らずの鑑賞だと「何故今更この曲?」との思いは、多少なりとも思うかも知れない。
それにしても、歌が人の心を掴み。何かを引き起こす力は大きいのだなあ…と思わされる。
大人社会でのごちゃごちゃした揉め事も。感受性豊かな若い人達ならば、簡単に乗り越えて見せてくれる。
沖縄の抱える問題を枝葉にしつつも、映画の中の色味としてだけ使い。問題定義としての沖縄映画にはせず、あくまでも青春映画として成立させているのは正解だと思った。
監督の橋本光二郎は。昨年の『羊と鋼の森』と今年の『雪の華』で、個人的には今お気に入りの監督。多少は贔屓目が入ってはいるものの、今回もまた良作を撮ってくれた。映像的に言うと、「此処が素晴らしい!」と言える場面等は特別には無いのだが…。
前作『雪の華』のレビューにも書いた気がするが。今後この監督の才能が、伸びるのか?はたまた枯渇して行くのか?は、まだ分からないが。取り敢えず現段階では、まだ正当な評価を受けていない様に見受けられる。
2019年5月25日 TOHOシネマズ錦糸町オリナス/スクリーン8