オーケストラ・クラスのレビュー・感想・評価
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バランスよくまとまっている作品
翻訳されていない子どもの台詞とか、その他いろいろなところを通じて、この作品に登場する子どもたちの演技がとてもナチュラルでいいなと感じました。 主人公の不器用さもよかったです。 音楽を極めているが、人付き合いは苦手というような、格好よくない点に好感をもてました。 きっとそうなるんだろうなと、物語の方向性は読めてしまいますが、それでも紆余曲折は楽しめました。
教える難しさ、楽しさ
パリ19区のバイオリンクラスの講師の話
パリ19区は、以前もそんな映画ありました。
問題のある子たちも通う学校。
悪ガキと気難しい芸術家はなかなかおりがあいません。
しかしアーノルドという少年を通じて教える伝えるを講師は学びます。
先生が暗い
主人公の先生がとにかく暗い。そしてハゲで見てくれも、もっさい。こうした映画は先生が型破りで、不良生徒の方が引くようなものが多いのだが、こちらは先生が暗くて全然型破りじゃないところが映画として型破りだった。最終的に明るく元気な様子がみられるのかと思ったら、最後まで暗いままだった。生徒も演奏は上手になったが印象は悪ガキのままだった。
コンサートまでの段取りの描写が適当で、疑問に思った。合同練習を1回だけして、リハーサルもせずにいきなり本番だった。見ているこっちを驚かせたいのかもしれないが、急に上手になった感じがするし、段取りがいい加減だとしか思えない。
先生も、演奏している最中に注意を連呼して、生徒のやる気を削ぐなど全然教えかたが上手じゃない。最後まで演奏させて、上手なところを褒めて、悪いところを少しだけ注意すべきだろう。
全体的に選曲が渋かった。最後素晴らしい演奏で大いに盛り上がることを期待したのだが、渋い選曲のせいでさっぱり高揚しなかった。
個人的には……。
クラシック音楽が好きな人、楽器を演奏する人には、ある程度おすすめできる、かな。 でも、そのいずれにも該当しない人には……? 何か、これにわりとよく似た話の映画、1〜2年前に観た気がする。舞台は南米だったような気がするのだが……。やはり、荒れた地域の学校に、挫折したヴァイオリニストが教えに来て、軌道に乗り始めたと思ったら自身もオケのオーディションに合格し……みたいな感じの。タイトルが思い出せない……。 まあ要するに、わりとありがちな話、ということか。 でも、個人的には楽しめたし、よい映画だと思いましたよ。
音楽に必死な子供の表情に泣けた
感動! 音楽は子供も大人も人生を豊かにしてくれるものだと思ったし、 小学校6年生の子供たちが、一生懸命にバイオリンの練習をしているのを観てるだけで泣けてしまった フランスでは、小学校にプロの音楽家を招いて生徒たちを直接指導するというプログラムがあるそうで 主人公のダウド先生は、音楽家として行き詰まったため、小学校のオーケストラクラスでバイオリンを教えるプログラムに参加することに しかし、そのクラスに集まった子供たちは、バイオリン弾いたこともなければ、落ち着きもない問題児ばかり その上、1年後にはそのメンバーでコンサートをしなければならず… 多くの小学生がそうであるように、この映画に出ているフランスの小学生もみな、落ち着きがない 子供たちと話していても、モーツァルトとセリーヌ・ディオンの区別もついていない そんな子供たちに、どうやってクラシック音楽を教えればいいのか 頭ごなしに叩き込んでも、身につくものではない そこで先生が教えたのは、音を楽しむことだった (音楽という日本語は本当に素晴らしい) 楽譜も、バイオリンの指の位置も、持ち方も関係なく、それぞれのスタイルで音を出す その、心の中にある音を自分なりに表現することが、音楽を楽しむということだと先生は教える そこで、そう言っている先生本人も、音楽を楽しんで演奏していないことに気付かされる それよりも、子供たちと共に音を作り出すこと、とりわけ、アーノルドの才能を伸ばすことに喜びを感じるようになる 先生にとって、そのオーケストラクラスは、初めは生活のために仕方なく始めたことだったけれど 子供たちに音楽を教えながら、先生は人生の喜びを取り戻していくのだ 新しい才能を見つけ、その才能を伸ばし、未来を感じる喜び あぁ、先生が教える喜びを知って良かったと思った 初めは、怖い顔をして気難しそうな先生の顔がだんだん柔和な顔に変化していく過程がとても良かった 人生は一度失敗しても、再度、やり直すチャンスが巡ってくる ただただ、大好きな音楽に夢中になって、練習すれば、次の大きなチャンスがやってくる そうして、少しずつチャンスをクリアしていくうちに人生は豊かになるのだ 最後に子供たちがドヤ顔で、誇らしげだった表情が目に焼き付いてる あぁ、やっぱり音楽っていいなぁ と思った作品だった
クールパッション
122本目。 武蔵野館にて連続観賞。 子供達の演技が素直だからリアルに感じられドキュメンタリーを観てるみたい。 ケンカのシーン何か、えっガチ!って思ったもん。 日本の子役だと下手とは思わないけど型にはめられてる感じは否めないもんな。 子役もだけど先生の演技もスゴく好き。 日本の学園モノをイメージしちゃうと、物足りない人もいるとは思うけど、どちらかリアルかと言えば、こっちの様な気がする。 親子連れで来てる人がいたけど、あのレストランでの会話の時、子供がどう思ったかスゴい興味あるな。
宅配ピザのように一定頻度で味わいたくなる物語
身もふたもない言い方ですが、特段ドラマチックな展開や演出もなく、ドラマの類型としてはありきたりな感は拭えません。それでも我々人間の性・サガとしてこのような物語は一定頻度で必要だし、欲する部分があるのだと思います。 人様に自慢できるような個性とかリーダーシップとかを持ち合わせていないその他大勢側にいる私などは、誰かの求心力で引っ張られて気がついてみたら、あれ⁉︎俺も結構やるじゃない!という気分を味わえるこういう『物語』は結構好きです。
静かに流れるストーリー
BGMもなく、泣かせるわけでもなく、笑わせる訳でもなく、ただ淡々と物語が紡がれる。 登場人物の感情は、極力抑えられていて、一見、なにか物足りなさを感じる。 以前、同じくフランス映画で「奇跡の教室〜受け継ぐ者たちへ〜」の時味わった感覚に似ている。 見るものの想像力が問われているのか。 しかし、私達の日常はこんなものなのかも。
淡々とした良い映画
筋は単純な良い話なんだよね。
悪ガキどものオーケストラの先生になった音楽家が、色々と困りながらも、コンサートを成功させ、悪ガキどもとその親と先生が成長するっていう。
ふつう単純な話だともたないから「さあ困った。どうする?」っていう状況をこれでもかってオーバーに入れてくるんだけど、すごく抑えめ。ただ丁寧に描いてくんの。
フランス人ってやっぱり対話を信じてるのかなあって、また思ったよ。困難を解決するときは、必ず対話してる。
子どもたちの会話も面白いのね。「私の瞳が好き?」「それ以外にも」って女の子と男の子がふざけて言い合うんだけど、小学生でこの会話ってフランスすごいなあって思った。
親が集まって楽しく話すシーンもあるんだけど、ここもあるあるな感じで良かった。
ラストに向けて「ここからもう一波乱か?」ってところはスーッと流して、最後の演奏は大感動。
いい話で良かったよ。
彼らの生き方に意味がある
教師と子供の関係性は、社会のありように強く影響される。軍国主義の世の中ではお国のためにという大義名分の下、どんな理不尽も罷り通る。暴力も暴言も正当化されるのだ。 同じ図式は企業や学校の部活動などにも当てはまる。利益のため、または大会で勝つためといった大義名分の下、従業員や学生、生徒、児童の人権は蹂躙される。 最近の国内ニュースで噴出しているパワハラやセクハラの事例は、それらの共同体で軍国主義のパラダイムがいまだに生き続けていることの証左である。 フランスでは最近になってネオナチみたいな極右の人々が勢力を強めつつあるようだが、一般社会ではトリコロールの示す自由と平等と博愛の精神が当然のように重んじられている。 さてこの映画では、教師と子供の関係性は、自由と平等を重んじ、互いの人格を尊重する民主的なものである。教師が生徒を怒鳴りつけたり暴力や暴言で恐怖支配するものではない。だから同一目的でまとめるのはとても困難だ。音楽教師シモンも当然その壁に突き当たる。そして最も和を乱す生徒を排除しようとするが、担任教師はそういう生徒こそ、一番大事にしなければならないと言う。その生徒が状況に適合して生きていけるようになるために、音楽を通じて人間関係を学ばせるのが目的だという意味である。 みんなで苦労した結果、生徒同士または親と教師の、傷つけ合うか合わないかのハラハラする会話も、それを笑い飛ばすおおらかな精神性を獲得したことによって救われる。成長するのは子供だけではない。 映画ではシモンの演奏が効果的に使われていて、前半で弾くメンデルスゾーンのバイオリン協奏曲で先ず子供たちの心を掴み、中盤では厄介な父親の気持ちを解きほぐす。 リムスキー・コルサコフのシエラザードは40分以上の大作である。バイオリンを触ったこともない子供がこの曲を弾くのは、逆上がりもやったことのない子供に難易度の高い鉄棒の離れ業をやらせるくらい難しい。 そういう意味ではファンタジー映画とも言えるが、この作品のテーマは人の寛容である。そして寛容を維持するための精神力である。偶々のファンタジーを喜ぶのではなく、どこまでも他人の人格を尊重し、そのために寛容であり続けようとする彼らの生き方にこそ、深い意味がある。
音楽は人の人生を変える?!
どの時代 どこの国でもこのシュチュエーションはあるなぁ思いながら見ました 貧しい家庭 普通の家庭 乱暴者 な子供達のクラス 小学生で選択で音楽 とはすごいことですよね! 挫折した音楽家 貧しいながらも才能に恵まれた子 そんな出会いが素晴らしい 仲間と友に奏でるは素晴らしかったです。
子どもたちに無料で楽器を贈呈し、プロの演奏家たちが音楽を教えるフラ...
子どもたちに無料で楽器を贈呈し、プロの演奏家たちが音楽を教えるフランスの実在の教育プログラム「Démos」に着想を得て描かれた物語。初めて楽器を手にする子供に教える、挫折した音楽家。音楽家は、子供たちに教えることで、自らの事も見つめなおす。 うーん、話としては悪くない話。所謂“感動もの”に属する部類だと思うんですが、なぜだか最後までスキっとしません。何と言うか、音楽家で音楽講師ダウド役のカド・メラッドですが、あまり表情が無いんですよねぇ。最初のうちは「あ、失意の音楽家を表情でも表すなんて、すごいな」と思っていたんですが、話が進んで、徐々にダウドの心も和み始めていて良い筈なのですが、それでも、あまり表情に変化がありません。ちょっとは、嬉しそうな顔、楽しそうな顔をしますが、やっぱり表情に乏しい。もっと、ダウドの表情に変化があれば、もっといい作品だと思ったと思います。 まぁ、それはそれとして、他人に教えることで自分が学ぶことってありますよね。わからない人に判りやすく教えることが、自分自身の学びにもなる。フランスで行われているのも、教える側に、そう言う無形のメリットがあるからなのかなぁとも思いました。
音楽のもとでは、民族の違いは関係なく平等。
音楽の下で、白と黒とか民族は関係なく平等ではあるのだが。 どうして途中参加であるアーノルドなの?という疑問が拭うことは出来なかった。 ダウドは、「才能がある」と語る場面があるが?どこが~と思わざるを得ない。 そして、最初からバイオリニスト・ダウドがどうしてこの学校に赴任してきたのか。という「理由」も判らない(パンフレットに記載。) パンフレットにある指定された学校なのだが、音楽の素晴らしさ、その魅力などなど、生徒の「音楽」への渇望が、他の学校より秀でているとは思えない。ラスト皆で練習する場所が出来なくなるが、運営している組織から「援助金(助成金)」が支払われて良いのではないのだろうか。 本番披露する場までの過程があまり早すぎであり、描かれてもいない。色んなことを詰め込みすぎ。唯一、「感動の押し売り」がなかったのが、救いというべきか。
行き詰まったヴァイオリン奏者が子どもを教える喜びに目覚めて再生して...
行き詰まったヴァイオリン奏者が子どもを教える喜びに目覚めて再生していく。子どもたちの超自然な演技が素晴らしい。ふざけ合ってまともに授業を受けない彼らが、主人公のヴァイオリン演奏の音を聴いたとたんに顔つきを変えるシーンには震えた。
人生を変えた時間
少年少女達、教えるバイオリニスト。 実話ものなのでありがちな展開ではありますが、それぞれの置かれた場所と音楽への葛藤は感じられると思います。 屋上で練習する少年、そこから見える風景が住んでいる場所を教えてくれます。 最後のシーンで少々残念だった事、指揮者が驚くシーンなのですが、実際には必ずリハがあるはず。それとも隠し玉で本番だけ登場したの? アジア系の女の子も映し出されるのに一言もしゃべらせないのもどうかなと感じました。
子供にだってバイオリンは弾ける!
素直に綺麗にまとまっている音楽映画。 バイオリンと子供という、異色の組み合わせですが、二つが混ざり合うと素晴らしい音楽が生まれます。 始めは音楽の授業で何となくバイオリンに触れていた子供たち。 弾き方も何も分からない子供たちが、先生の指導のおかげで少しずつ上手くなっていく所にワクワクしました! 落ち着きのない、暴言や喧嘩ばかりしていた子供たちがコンサートという目標に向かって、少しずつ一致団結していく…。 まさに、音楽映画ならではの盛り上がりをみせてくれました! 子供のために、大人たちも一致団結して、影ながら応援している所も素敵です。 子供の成長を見守りながら、音楽の完成を心待ちにしている親の気持ちに共感したくなります。 そして、最後のコンサートのシーンは圧巻の一言! 音がホール中に響き渡り、一体感がスクリーンを超えてこちらにも伝わってきました! 才能を秘めた1人の少年の演奏も素晴らしかったです! ソリストになった少年の未来が楽しみに感じられるラストでした(*^ω^*)
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