劇場公開日 2019年2月1日

  • 予告編を見る

「余裕の演出力」七つの会議 津次郎さんの映画レビュー(感想・評価)

4.0余裕の演出力

2020年7月11日
PCから投稿

場面転換で田園のエアリアルショットや都市夜景のバルブ撮影が出てくる。それが効果的に話と好奇心をつなぐ。
祈りの幕が下りる時でも感じたが、田舎と都市の対比、上空からゆっくりパンする佳景で、尺を無駄なく乗り切るところに強みと個性があった。
おそらく業界地位も確かな人であって、有名俳優のちょい役使いが散見された。
難点は野村萬斎で、嫌いではないが、ことごとくリアリティがない。うまく言えないがドラマスタイルの演技をしない。まして周りがめちゃ巧い人だらけなので萬斎の狂言的な──というより歌舞伎の見栄のような台詞回しとキメ顔がやたら浮いてくる。ひるがえって香川照之はじめ共演者を引き立てている、と見ることもできる。違和はあったが妙味かもしれない。

コメントする
津次郎