ハナレイ・ベイのレビュー・感想・評価
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吉田羊、ミセルね
気がついたらズシンと来てた。というのが最初の感想。その辺は村上春樹原作の味なのかな。セリフが極端に少なくて、ひたすら主人公の押さえ込まれた虚無感やら葛藤やらが、無表情に映し出される。ジャンルは違うが、ハードボイルドな雰囲気だ。
物語は、ハナレイベイでのサーフィン中にサメに足を食われて命を落とした息子。母子家庭で一緒に暮らしていたが、実はあまり折り合いは良くなかった。彼女は毎年、息子が亡くなった時期にハナレイベイを訪れ、浜辺に椅子を置いて、本を読み続けていた。
大半が一人芝居で、吉田羊が20歳過ぎの子供を亡くした母親を、演じ切った。青い海と空に、そこで若くして亡くなった息子の足跡。現実の受け入れ方がよくわからず、さまよう姿が、痛ましく、たくましい。
映画として面白いかというと、少し疑問符は付くが、小説の雰囲気というか余韻は、上手く再現されていたと思う。観て良かったと思う。
難しかった
ワンシーンワンシーンがすごく長かった。最初から最後の手前まで雰囲気...
カウワイ島に行ってみたいなー
吉田羊とハナレイの風景が素晴らしい
山のVision、海のハナレイ・ベイ
何となく綺麗なハワイの風景がみたいなと思ってこの映画を見ることにしました。
今年の6月頃にVisionという映画が公開されましたが、感覚に訴えかける感じが何となく似ているかな。結構無音のところが多くダイナミックレンジが広い映画だと思います。
ただストーリー的にははっきりとした起承転結みたいなものは無く、ただひたすら淡々と進む感じです。
ブルーシートサーフィンのところはやらないと言っておきながら結局やるんかいって感じでした。しかも最後のほうは思いっきりカメラ目線だし。
50回目のファーストキスに出てきたレストランとこの映画で出てきたレストランはもしかしたら同じ?
吉田羊はピアノと英語が上手いよね。感心しました。
子宮感覚で時間が流れる
不思議な作品である。吉田羊とカウアイ警察署の警官の妻以外は、出演者も原作者も監督もすべて男だが、何故か映画を観ている間ずっと、主人公と息子が、彼の産まれてきた子宮を媒体として繋がり続けているような感覚を覚えた。
吉田羊が演じた主人公サチはあまり母性を感じない表情で、母性よりも知性が勝っているように見えるし、そういう生き方をしているように見える。読んでいる英文の本は表紙にBlack Catと書かれていたから、おそらくエドガー・アラン・ポーの「黒猫」だと思うが、その辺りも知性的な彼女の性格を表現している気がする。
淡々と月日が過ぎていく映画だが、印象的な台詞はいくつかある。中でも村上虹郎の「わかっていないのはおばさんの方だよ」という台詞は、知性で物を考えようとする彼女に対して、人と人とはそういうものじゃないと異を唱えているように聞こえる。
知人の女性から子供について聞いたことだが、いつでもママのお腹に戻っておいでと思うそうである。男にはわからないはずのそんな感情が、この映画には底流となって流れているように感じる。生まれた大地、血のつながり、時の流れ、そして宇宙と、主人公の子宮から世界が広がるような、または主人公の子宮の中に宇宙のすべてがあるような、そんな気にさせる作品であった。
ハワイと羊
吉田羊のますます虜に
ムカッ
よかれあしかれ
自分自身のことを考える時間が与えられた映画
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