「勝ち戦を眼下に眺める男達。」引っ越し大名! bloodtrailさんの映画レビュー(感想・評価)
勝ち戦を眼下に眺める男達。
15年の時を掛けて開墾した、棚田の風景にグッと来て。刀と人と墓碑で全員集合した2156人にほろりとし。「引っ越しは我らの戦にござる」。いやいや、土を耕し田を守るのだって戦。土下座で借金するのも戦なら、公儀隠密と斬り合うのも戦。人の人生そのものが戦でござるよ、なんて言う話。なんか良かった。中盤以降、ぐいぐい話に引き込まれてしまって、最後はホロホロ程度には泣ける映画だった!
チェリーボーイが相手と来りゃ、女性リードだよね。にしても充希ちゃんの逆プロポーズ、早。と言うか手際、良い。いや、時代物のカツラを被った瞬間に「君、誰?」になってしまう女優さんも多い中、充希ちゃんはいけてたと思う。彼女の顔は時代物向きなんですね。
メインキャスト三人はミスキャストちゃう?と感じた最初の10分。徐々にハマり役に見えて来るのは「役者さんの力」だよなぁ、って思う。高橋一生に、こんな役出来るんだと感心しました。伊万里焼のフリスビー・アタック。中島誠之助氏の顔がムンクの叫びになりそうだけど、下手すりゃ刺さるよ、それ、頭蓋骨に。いずれにしても「いい仕事」だったw
初めての引越しの成長物語は、コメディで幕開け。「義無き江戸時代」、幕閣に翻弄される武士の物語を経由し、15年の人間ドラマに帰結。現代社会の政治やら、宮仕えの悲哀やらへの批判や皮肉が込められてる、って言う風に見えない事も無いけれど。そんな事ないと思う。日本の支配構造が、400年変わっていないだけ。いや、アメリカだって本質的には200年変わってない所があるしね。
ただただ、その時に置かれた立場と役割の中で、「己の戦」を全うした人たちの物語。徳川幕府の圧倒的な支配力の前に、存在価値を失った「武力装置としての侍たち」の、笑いと涙と汗と恋の物語。定期的に登場する「エンタメ時代劇」の中では傑出した出来だと思います。俺はこれ相当好き!
楽しかった。すっごく!
そうだった⁉️
Baccus師匠と肩を並べるくらいの1日映画詰め込み過ぎ君だった事を😝
腰は大事よ。
歳とると、首、肩甲骨、腰は一大事になる。若い頃からストレッチはしとけば良かったなと後悔