「醜さは爺いが上」コールド・スキン odeonzaさんの映画レビュー(感想・評価)
醜さは爺いが上
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絶海の孤島に派遣された気象観測員の奇妙な島でのサバイバル体験を描いたホラー、原作脚本はスペインでフランスで映画化。冒頭に
「怪物と戦うものは怪物にならぬよう心せよ、深淵を覗けば深淵もまた覗き返す」
という哲学者ニーチェの『善悪の彼岸』からの引用が表示されるから、単なるサバイバル・ホラーではないだろうと推測される。
確かに群れをなして襲ってくる謎の半魚人は恐怖ではあるがメスの半魚人を性奴隷にしている灯台守の爺いは遥かに怪物を超える非道徳的存在、てっきり灯台守と思っていたら気象観測員の前任者で自身もまた灯台守に化けて暮らすという皮肉な結末。
余りにも人間の醜さを描くので後味の悪いホラーでした。
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