ブレス しあわせの呼吸のレビュー・感想・評価
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イノベーターでユーモラスなイギリス万歳!
ポリオ患者は生涯を病院のベッドで過ごさなければならない、という医学上の常識を、本人の意思を尊重し、車椅子と呼吸器を友として"普通"の日常を全うさせる。そんな常識は自分で切り拓くというイノベーション的な発想、何でも笑いに転化しようとする人生哲学は、イギリス人の特技だと痛感させる。実録ものとして全部を鵜呑みにすることはできないにせよ、生きる上でユーモアがいかに大事かが、描写の端々から伝わってくる。オールイングランドで固めた布陣からはアンチハリウッド的な対抗意識も。そんなバックグラウンドはさておき、鑑賞後の爽快感は貴重だと思った。
心地よい裏切り
闘病!病にも勝てると思わなかった人生の大きな賭け
が、夫婦の愛と共に描かれていました。
運命的な出会いをしたロビンとダイアナ。
ダイアナに新しい生命が宿るも、ロビンは
ポリオ、小児麻痺の病気になり呼吸器を使わなければ生きていけない、声も出せない
寝たきりの生活になり絶望の淵にいる感覚を味わうことになります。
しかし、妻であるダイアナはロビンが生きる
可能性があることをあきらめなかった!
ロビンの入院したままでいるか、自宅に帰って
在宅介護するか、大きな人生の選択をした場面、呼吸器が外れると死を意味するなか
家族と生きることを選んだ勇気、
0ではない可能性に賭けた、同じ病気を持つ患者に生きていくことの幸せや新しく切り拓く人生を教えてくれたストーリーでした。
実話の人間ドラマでしたが、息子のジョナサンが製作に関わったことも子孫繁栄する
明るさや両親に対する深い尊敬をイメージする作品でした。
QOLの真髄
タイトルなし
ポリオに感染し首から下が麻痺
余命数ヶ月と宣告された28歳のロビン
人工呼吸器と共に生きた男と家族の実話
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重い障害を持つ人が病院の外で暮らすなど考えられなかった時代
約60年前の重度障害者をとりまく現実
病院でのショッキングな映像も
「世界で実際に使われた技術や装置をもとに描いた。医師としてはただ最善を尽くし、病を抱える人たちが生きられるようすばらしいサービスをしているつもりで、人間として満足できるかどうかには思い至っていないだけだったりする。」
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ロビンと家族はリスクを理解し
生きるために外へ出た
ユーモアをもって前向きに
彼の人格・元からの人柄
そして妻の愛・度量があり
多くの友人たちの力も借り共に生きた
そして
周りの人々へ自ら伝えることにより
多くの重度障害者や家族に希望を与えた
人生を
生きることを考える
素敵な映画でした
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You gave me a wonderful life
.
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「ロードオブザリング」でゴラムを演じた
アンディ・サーキスの監督デビュー作
製作はロビンの息子である
ジョナサン・カヴェンディッシュ
主演はアンドリュー・ガーフィールド
クレア・フォイ「#蜘蛛の巣を払う女」
ディーン=チャールズ・チャップマン「#1917」
ヒュー・ボネヴィルやトム・ホランダーと
英国俳優が脇を固めている
.
映画の中で英国文化にも触れられます😉
さすがイギリス!
◎よかった点◎
・難病物?と思いきやそこはイギリス映画。ポジティブに軽快な面が多いのがいい。
・ここ(病院)で機会に繋がれていき続けるか、ここを出て死ぬか。
身動きできない主人公を、妻をはじめいろんな人が協力して一歩を踏み出す。
リスクを恐れていては、何も先に進まない。
・病院から抜け出した外で見た青空。とても綺麗
・どんなアクシデントもジョークで乗り切る主人公の明るさ・強さ。
・息子(子役)の成長から、夫婦がずっと過ごした月日がわかるのもいい。
・できないこと、ないことは「工夫次第でなんとなかる」。なるほどね。
その熱意が世界をひろげ、変えていくんだな。
できないと思った時点で、できなくなっちゃうのだ。
△いまいちな点△
・特になし。
✍️マーカーワード✍️
「ここ(主人公)に来るたびに、元気になれたんだ」(主人公の友人)。
その存在感の大きさが、みんなをつないでいた。そんな感じ。
思ったのと違った心地よい良作でした。
【ポリオによる障碍を前向きな気持ちで克服した実在の夫婦の姿に感銘を受けた作品。主人公を演じたアンドリュー・ガーフィールドが絶望の淵から生の喜びを再び見出す姿が印象的な作品である。】
ー 20世紀半ば、28歳でポリオに罹患したため首から下が麻痺し、人口呼吸器が無ければ2分と生きられないと宣告されながら、妻ダイアナ(クレア・フォイ)からの尽きる事のない無償の愛や献身的に世話をする親類(双子の兄弟:トム・ホランダー)、知人達の絆により64歳まで人生を豊かに過ごしたロビン(アンドリュー・ガーフィールド)の姿を明るいトーンで描いた人間性肯定感の強い感動作。ー
■プロデューサーはロビンの息子、ジョナサン・カヴェンディッシュ。正にこの親にしてこの子在りともいうべき感動作を世に出して来た方だ。
◆感想
・人口呼吸器がどんどん改良されていく過程
・改良度が進む度ロビンの笑顔も増していき
・行動範囲も広がり、果てはスペインへ旅立ち素晴らしい経験をする場面
・そして、ロビンと同様に首から下が麻痺した人々が改良された人工呼吸器を装着した車椅子で笑顔で列をなし進む姿・・
モーション・キャプチャーの第一人者、アンディ・サーキスが監督を務めた、質の高いイギリス映画である。
<2018年9月7日 劇場にて鑑賞>
自力で呼吸できない!
生き方は変えられる
発想って大切だよなぁと。
会場涙の渦でしたよ笑
発想があるかないか、そしてその発想を可能にする人たちが身の回りにいるか、で人生って大きく変わると改めて感じました。
何も知らなかったり何も思い付かなかったら、現状から抜け出すこともできず、あるいは現状から抜け出すことができるとも知らず、まさに井の中の蛙のまま生きていく。それでもいい場合もあるけれど。
なにせ、これまでの長い歴史の中の、多くの人々の発想によって僕らは生き長らえているわけですから、感謝ばかりです。心からありがとうございます、となります。
映画の無機質的なところを言いますと、僕らの想像で補えるところは潔きカットし、約二時間濃厚に使っていると思います。外国の映画って全部こんな感じでしたっけ笑
ジョナサンさん、すごい。
アンドリュー・ガーフィールドは、やはりどうしても堺雅人とかぶるところがあると思ってしまいますね。
そして、音楽もよかったです。作品に花を添えるというのはまさに、こういうことでしょうか。
ともかく、温かい映画を久しぶりに見た気がしました。
必要は発明の母で有り、QOLの向上こそが最も大切
本作は先ず実話を基に描かれたヒューマンドラマと言う事である。
この作品を観ると、やはり人間の作り出した架空のフィクションでは到底描き出せない実際の体験に則した、真実の重み、重厚さと言う物が画面から溢れ出し、私達観客の心を優しく抱擁してくれた様に思う。
「事実は小説より奇なり」とは、良く物事の本質を表現した言葉だと感心するばかりだ。
本作の舞台は、1950年代後半の英国、何の苦労も無いかの様に見える青年ロビンが、英国社交界の華と謳われるダイアナに恋をし、遂に結婚。誰もが羨む幸せな結婚生活のスタートだった筈。
だが、結婚後間もない2人の甘い生活を一変させるロビンの重い病の発覚。それからのロビンとダイアナ、そして生まれて来る息子ジョナサン、この3人家族の愛の日々を軸に、この3人を取り囲む人々との人間の絆と愛の成長のエピソードの数々が凄いのだ!
60年代70年代の重度障害者の置かれている現実の生活と社会環境問題が描かれていく。
ロビンの妻、ダイアナの家族の協力を得て、当時の英国の介護常識では無かった、障害者の生活をサポート向上させる為の車椅子の開発、及び数々の器具の発明や、その挑戦的な日々の生活の描写を通して、その彼らの生き様に因る、障害者達が健常者と共に、普通に社会で暮らす現実生活の意味を問うていくヒューマンストーリーには兎に角目が離せなかった。
この主人公ロビンには、童顔のハンサムガイであるアンドリュー・ガーフィールドが当たっているが、いつの間にか彼も30代半ばを迎えて俳優としての素晴らしい成長を魅せてくれた!
ロビンは肢体不自由な重度障害者の為に、自力では身体を全く動かす事が出来ないので、アンドリューの芝居の総てが顔の表状だけとなる。彼は単なるハンサムガイと言うだけではなく、「私を離さない」や「スパイダーマン」「沈黙サイレント」でも巧い俳優だと思ったが、更に素晴らしさが際立っていた。
そして彼の妻ダイアンをクレア・フォイが演じていた彼女を観るのは初めてだったが、また彼女もアンドリューに負けずに応戦して見事な芝居を披露している。
ポリオを患うロビンの様な患者の今日に於ける状況については、本作では何も語ってはいないが、しかし、障害の有無に関係なく、人が社会で人々とどの様な関わりを築いて生き、家族とはどのような生活を営む事が大切か?といったヒントが沢山詰った作品だ。
そして最後は、誰もが避けて通る事が出来ない家族との死別を通して、生と死について再考させてくれる素晴らしいヒューマンストーリーだった!安楽死を含め、人間の生きる事の尊厳を描いた秀作を観る事が出来たのは本当に幸運だった!
芸術の秋、泣いて、笑って是非この作品を通して自己の生きる意味を共に発見出来たら素晴らしいと思う。この作品を世に送り出してくれたジョナサンに感謝を捧げたい!
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