「物語の根底にあるのは『愛』」ブレス しあわせの呼吸 勝手な評論家さんの映画レビュー(感想・評価)
物語の根底にあるのは『愛』
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「ブリジット・ジョーンズの日記」などの映画プロデューサーのジョナサン・カベンデュッシュの両親の実話を、「猿の惑星」シリーズなどの名優アンディ・サーキスの監督で映画化。
第二次世界大戦後の、つい半世紀ほど前の話なんですよね。それでも、物凄く昔の話の様な気がするのはなぜですかね?私は決して、重度障害者の権利を主張する者でも無いし、そう言う友愛精神も持っている訳ではありませんが、そういう人間の目から見ても、21世紀の今においても重度障害者の権利が十分に保護されているとは思いませんが、この物語で描かれた1950~1980年代は、かなり酷かったのには、改めて気づかされました。特に、ロビンが、障害者の権利を保護する団体の代表に誘われて1970年代にドイツに向かった時のシーンは、衝撃的!あれが本当だったら、酷いですね。見た目は清潔で、保護施設側にしてみれば効率的であるのかもしれませんが、人の扱いでは無いなと。ロビンは、そう言う時代を、妻の力を借りて、自分で切り開いてきた人なんですね。
この物語の根底に流れているのは『愛』。ロビンに対するダイアナの、無償で無限の『愛』ですね。二人とも健康であった期間よりも、ロビンが倒れてしまった後の期間の方が、遥かに長い訳ですが、むしろ、ロビンが倒れてしまった後の方が、ロビンとダイアナの絆は強まったような気もしました。
ラストは、ああいう終わり方で良かったのかな。ちょっと考えますね。ロビンとダイアナの二人が老々介護の結果共倒れしてしまうより、ダイアナがまだ元気でいるうちに結末を迎えたと言う意味では、良かったのかもしれませんね。
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