「ポジティブが難しい」ブレス しあわせの呼吸 andhyphenさんの映画レビュー(感想・評価)
ポジティブが難しい
実話。障害。ポジティブ。
この3つを全て併せ持った作品はそうは出てこないであろう。その点は素晴らしいと思う。
しかしこれがまた難しくて...。これは私が作品に寄り添える心を持っていないのが主な原因なのだが、「明るすぎるな」と思ってしまった。間違いなく苦しいところもあったはずなのだ。人間なんだから、悩まない筈がないし、苦しんでいいと思うし、実際その苦しさの上であの明るさがあると思うのだが、中盤からずっとテイストが明るいので...もっと多面的に描けたんじゃないかなと思うのだ。
家計をどうしていたのか、呼吸器ばかりに焦点が当たるが他の部分の困難さは...みたいなことを考えてしまうのだ。
勿論時間には限りがあるから全てのエピソードは描けまい。しかしだからこそポジティブ一辺倒ではいけなかったような気がする。
製作者の両親のエピソードなので、だからこその明るさ、勇気の表現だったとは思うのだが、家族が楽しそうな割に関係性の描写が希薄な感じがした。
捻くれ者の感想であった。
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