劇場公開日 2018年8月4日

  • 予告編を見る

「【フランソワ・オゾン監督とマリーヌ・ヴァクトが紡ぎだす、秀逸なエロティックミステリー】」2重螺旋の恋人 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5【フランソワ・オゾン監督とマリーヌ・ヴァクトが紡ぎだす、秀逸なエロティックミステリー】

2019年10月17日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

興奮

知的

難しい

 印象的なフライヤーを手に取った瞬間、即鑑賞を決めた作品。

 双子だが、全く性格の違う精神分析医ポールとルイ(善性溢れる人物と邪悪な人物:ジェレミー・レニエ)という設定と徐々に邪悪な人物に引き付けられるクロエ(マリーヌ・ヴァクト)の関係性が非常に面白い。

 クロエの現実と妄想が入り乱れる世界も最後まで引き付けられる。

 クロエが働く美術館の現代美術の展示物が徐々に邪悪なものに変わっていくシーンなど、少し「ノクターナル・アニマルズ」を想起してしまい、フランソワ・オゾン監督と、トム・フォード監督の描く世界観が似ているなあと感じた作品。(ちょっと古いが、「ナイン・ハーフ」の非現実的世界観にも通じるものがある)

 クロエの性格形成の背景もチラリと描かれるが、見る側に様々な解釈を委ねる作品でもある。

<2018年8月11日 劇場にて鑑賞>

NOBU