劇場公開日 2018年12月28日

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「本音全開で生きる鹿野さん‼️・・大泉洋だから、愛すべき人に見えたのかな?」こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5本音全開で生きる鹿野さん‼️・・大泉洋だから、愛すべき人に見えたのかな?

2023年8月10日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD、映画館、VOD

鹿野もボランティアたちも、一様に幸せに思える。
鹿野さんが生活を楽しみ人生を謳歌した人に見えるのは
錯覚なのだろうか?
鹿野さんは首と手しか動かせない。
水分を取るのさえヘルパーをする人が口元へ
ストロー付きの容器を差し出すのだ。
クチは達者でボランティアの学生を好き勝手に動かして、
ある意味でハーレムのキングだ!!
夜中にバナナ食いたい‼️
と言い出したのがタイトルの「こんな夜更けにバナナかかよ」
映画だから?
原作を書いたのはノンフィクション・ライターの渡辺一史さんで、
この言葉を本人が実際に言ったのだ。
なんというワガママ!!
でも鹿野さんならみんな許してやろう、
望みを叶えてやろうと思うのだ。
鹿野さんは、
残された体の機能を活かして、生き切ったように見える。
《鹿野さんはカリスマ性のあるで、人を楽しませる名人だった?》
答え・・・YES(多分、確率80%)
何故なら楽しくない空間に人は集まらない。
そこに行けば、人(シカノ)のためになり、若者がワイワイ喋くり、
孤独を癒やされ
(渡辺真紀子?、宇野翔平、萩原聖人)のプロの介護人がテキパキと
対処している。
多くの学生ボランティアは、きっとシカノから多くを学んだ。

この映画で一番感動したのは、
美咲ちゃん(高畑充希)が、鹿野さんのプロポーズを断るシーン。
同情か愛か?分からない結婚を高畑充希が自分の心と
キチンと向き合い断るシーンは素晴らしいと思う。
あのシーン、
シカノの退院祝いのパーティー会場だ。
パーティーは盛り上がっている。
「おめでとう!!鹿野さん」
呼吸器を使うともう話せない・・・という常識を覆して、
また話せるシカノの毒舌復活のおめでたい席だった。
呼吸器を付けても話せる人がいる・・・
その情報を医療関係者と合コンしまくって、
取ってきたのも美咲ちゃんだ。
シカノもズルい。
ドサクサに紛れて成り行きでOKしそうではないか?
盛り上がってて情に流されそうな雰囲気だ!!
しかし美咲ちゃんは自分を失わなかった。
美咲ちゃん、偉いぞ‼️

この映画はバランス感覚が抜群だ。
シカノが同情すべき弱者に見えない。
お涙頂戴ではない。

☆☆☆
余談ですが、今期の芥川賞受賞作「ハンチバック」を
読みました。
作者の市川沙央さんも重度の障害のある方で、
頭のトビキリ言い方です。
比較するつもりはないのですが、
有り余るお金持ちの市川さんより、
人(ヒト)が集う(つどう)鹿野さんがより幸せに見える。
市川さんは露悪的に心情を吐露しても、
まだ心を何重にも武装して見える。
真に解放はしていない。

心を開放するのはとても難しくて私にはとても真似出来ないけれど、
プライドと見栄を捨てて心をOPENにすれば、
もっと楽(ラク)に生きられる。
そんな気がする・・・
それが鹿野さんの教えてくれたこと‼️

琥珀糖
りかさんのコメント
2023年9月10日

こんにちは😃
たくさん共感コメントしていただきましてありがとうございました😊
こちらこそありがとうございました😊
本作、三浦春馬さん目当てです。
大泉洋さん出演でいいな、と思えるのは、『騙し絵の牙』だけで、
ちょっと苦手です。

りか
2023年8月19日

一見、自分本位に見えた
障害者でしたが失態があっても頑張って生きていく主人公を応援したいストーリーでした。

美紅
2023年8月19日

お正月に観た思い出深い映画です☆

美紅
ぷにゃぷにゃさんのコメント
2023年8月12日

返信ありがとうございます。
「初恋、ざらり」、2話までご覧いただけたとは、かたじけない。
最新話はTVerでも見られると思います。
小野花梨さんの演技がうますぎて、毎回泣かされます。

ぷにゃぷにゃ
ぷにゃぷにゃさんのコメント
2023年8月11日

共感ありがとうございます。
大泉洋のキャラがうまくはまりましたね。
身体表現が制限された中で、声だけで芝居するとは、難度高そう。
やるな、洋ちゃん。
障害といえば、今、テレ東金曜深夜で、「初恋、ざらり」というドラマを放送してますが、切なくて目が離せません。

ぷにゃぷにゃ
みかずきさんのコメント
2023年8月10日

共感ありがとうございます。

変わることのない、ハイペース投稿、脱帽です。

さて、本作、一見、主人公はわがままな障害者に見えますが、
障害者のあるべき姿を描いていると感じました。
傷害を性格と捉えて、健常者と障害者が、本当の共生できる日が来ることを願っています。

コーダ あいのうたでも、障害者は、遠慮せずに自己主張します。
健常者と障害者が対等でなければ、障害者は完全に社会の構成員として活躍できないと思います。

両作の障害者の姿が、あるべき姿だと思いました。

では、共感作で。

ー以上ー

みかずき