「勇気もらえたーーーー!好きな映画。邦画らしくないかも。」こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 Marikoさんの映画レビュー(感想・評価)
勇気もらえたーーーー!好きな映画。邦画らしくないかも。
この予告編を何度も見てても興味わかずノーチェックだったのに、レヴューがやたらいいから観てきたら。。。。
え、すごくよかった。。。
なんなの、これ?
超わがままな、難病・筋ジストロフィー患者の鹿野さん。実在の障害者の方。
12才で発症し、20歳までしか生きられないと宣告されながら、30代で一人暮らしを始め、42才まで生きた。
首から上と、片方の手首しか動かせず、1人では何もできない彼は、自らボランティアを集い、のべ500人を超えるボランティアが彼を助けたと言います。
鹿野さんの武器は口だけ。いつも正直。
しかも、言いたい放題の毒舌。
でも、なんだろう。ファンが多い。
鹿野ファミリーと呼ばれるボランティアグループ。
『鹿野さんにとっては、どれもが、命がけのわがままなんだ』
三浦春馬くんが、鹿野さんにブチ切れる恋人の高畑充希ちゃんに言うセリフが印象に残ります。
少しずつ衰えていく体。命の期限は近づいている。
だから遠慮しない。したいことをやる!
できないことは、手伝ってもらう!
僕困っています、助けてください、と言える勇気が鹿野さんにはあり、屈託のない笑顔で相手を巻き込んでしまう魅力も。
観客は皆、最初は充希ちゃんと同じように鹿野さんに腹が立ち『障害者だからって調子に乗んな』と思わずキレたくもなる。
でも、喧嘩して、ぶつかって、本音で話して、お互いを理解することにより、身障者が本当に思っていること、そして、健常者だって色んなことで苦しみ、悩みながら生きていることを知る。
そこに、ようやく、うわべだけでない本当の意味の思いやりが生まれる。
20歳そこそこの三浦春馬くんも、高畑充希ちゃんも、もがきながらも自分の人生を切り開き、前へたくましく進むことができたのは、鹿野さんの丸裸な生き方と、そして心根の優しさに触れて、多大な影響を受けたのは間違い無いわけで。
これ実話です。
大泉洋さんが、もう鹿野さん役にドンピシャで、彼だからこその[憎めないキャラ]が説得力あったし、首から上しか動かせないから、ちょっとした表情とか目の動きで、彼の抜群の演技力が証明されたと思う。
三浦春馬くんと高畑充希ちゃんも、自然で、とてもいい。
特に充希ちゃん。なんて仕草が可愛いのか。声も好き。可能性を秘めまくった、きっとすごい女優さんです。
とにかくこの映画、観てよかった。。
ブラックユーモアもあり、お涙頂戴なベタ邦画らしくないところが好き。
「思いっきりやってみろよ」
「ぶつかってみろよ」
「お前は何が一番大切なの?」
命に限りがあるのは、みーんな同じ。
どう生きるか、何が大事なのか。
自分らしく生きる勇気やヒントをもらえますよ。