「愛し、愛された人生」アンドレア・ボチェッリ 奇跡のテノール KZKさんの映画レビュー(感想・評価)
愛し、愛された人生
クリックして本文を読む
生まれつき緑内障を抱え、後に盲目となるアモス。
鑑賞前は盲目に苦しみながらもテノール歌手としての成功を描いた作品なのかなと思っていたが、思いの外盲目に苦しむ描写は少なくとてと見やすかった。
もちろんこれは映画作品であり約2時間で彼の人生の一部を描くわけだから、本当は色んな苦悩があったと思う。ただこの作品だけで言えば、周囲が盲目である事を過度に扱わず、一人の人間として接して、愛情を沢山注いで貰ったことがハンディキャップを乗り越えテノール歌手としての成功を遂げたのではないかと感じた。
特に叔父さんは早くからアモスの歌唱能力の高さに気づき、優しく接し、その道に導いてくれた。
両親もまた、アモスの事を理解しアモスの意思を尊重しながら支えてくれてるように見えた。
両親はワイン農園を営み、裕福な家庭で生まれ育ったというのも要因の一つかもしれないが、アモスの周囲がとにかく優しく愛に溢れていた。
その愛を今度はアモスが家族はもちろん、愛妻のエレナ、そして歌に込めてきたからこそ大衆に愛され多くのファンに愛されながら支持を得たのだろう。
改めて洋画のこういうった愛情表現にはとても心打たれ、明るい気持ちにさせてくれる。
自然と彼の歌が流れると涙が流れた。おそらく彼の歌を耳で聴くのではなく心で聴けたからなのかな。
その時勝手ながらアモスと同じ気持ちになれたと思うことができた。
とても見やすく、そして自分の人生、気持ちを豊かにしてくれる。そんな作品だったと思う。
コメントする