劇場公開日 2021年10月29日

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「実は続編」レジェンド・オブ・ドラゴン 鉄仮面と龍の秘宝 バラージさんの映画レビュー(感想・評価)

2.0 実は続編

2025年8月27日
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鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ロシア・中国・米国合作のファンタジー・アドベンチャー映画。ゴーゴリの中編怪奇小説『ヴィイ』(未読)を翻案したロシア・ウクライナ・チェコ合作映画『レジェンド・オブ・ヴィー 妖怪村と秘密の棺』(未見)の続編だが、主人公が1作目と同じという以外は特につながりはないようで、その主人公も原作とは設定が全く異なるため、もうゴーゴリの原作とは全く関係がないようだ。海外展開を狙ってか全編英語の映画である。

主人公のイギリス人地図職人がいろいろあって中国人の少年と中国に向かうことになるが、実はその少年は中国の地方国家?の王妃で、国を乗っ取った魔女と戦うために国に向かっていた。一方なぜかロンドン塔の監獄に入れられてた鉄仮面の男ことロシアのピョートル大帝は、同獄にいた武術の達人の老中国人の助けで脱獄。老中国人に託された印章を娘の王妃に渡すためにやはり中国に向かう。さらに主人公の妻も夫を追って中国へ。波乱万丈の冒険行が始まるといったストーリー。しかし主人公が全く活躍しないどころか出番がそもそも少なく、王妃とピョートル大帝のほうが活躍してるような……。良く言えば群像劇だが、悪く言うと誰が主人公なんだかよくわからない。展開も妙におざなりで、なんでピョートル大帝がロンドン塔に幽閉されてたか、なんで鉄仮面かぶってたかの説明も全くない。いつの間にか誤解が解けてたり話の進め方がはなはだ適当だが、子供向けの映画みたいなんでまあ気にしないで観るべきなんだろう。ポスターなんかではジャッキーとシュワルツェネッガーがでかでかと載ってて2人が主人公みたいだが実際には特別出演。老中国人ジャッキーと監獄長シュワのバトルは2人とももうおじいちゃんだからかCGとスタントに頼りきりであまり面白くないが、ラストの王妃vs魔女のカンフーバトルはジャッキーアクションチームの振り付けのようでまあまあ面白かった。とはいえ全体としては退屈な映画だったと言わざるを得ない。

バラージ
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