ブラック・クランズマンのレビュー・感想・評価
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差別の種
「ゲット・アウト」の監督が関わっていると聞いて鑑賞。
実話を元にしている映画って実話故に派手さのないイメージだったのだけど、潜入捜査のハラハラ具合や主人公とヒロインの関係性、当時のファッションや、KKKの秘密結社の雰囲気など、興味深く楽しめた。
ゲット・アウトでも描かれてたけど、主人公が女性を襲っているんじゃないかと問答無用で疑われる(暴行を受ける)シーン、その展開が起こる前から「ああ、主人公は信じてもらえないんだ」と感じて、自分自身の中にある黒人へのイメージに気づかされる。
それは勿論差別ではなくて、あくまで今までの経験から学んだことから判断しているのだけど、自分の中に「そういった認識ができている」ということに驚く。
黒人とはそういうもの、という認識。
運動ができて、差別問題があって、映画ではお気楽キャラとして描かれたり……そういう自分の中にいつの間にか出来上がっていた認識。
それってふとすると差別につながるんじゃないかと思う。
白人、黒人、男、女、日本人、外国人……それぞれ、これはこんな感じといった認識がある。いつの間にかできている。
その認識の上に、私に他者に接している。
けれど気をつけなければ、目の前の人は全然当てはまらないのかもしれないのに、そんな大括りな枠に当てはめてしまう。
そんな「認識」は当たり前にできてしまうものだ。
いつだって自分のなかに思い込みや偏見という差別の種があるのでさないかと思う。
気をつけなければ、と考えることを与えてくれた作品だった。
ロンがナイスガイでかっこよい。
スパイクリー作品は初です。
ロン役の人、デンゼルワシントンの息子さんなんですねー。
そして、ロンの警察仲間の、影薄かった3人目の人、スティーブブシェミの兄弟なんですってね。もっとよく見ればよかった。
ロンがナイスガイでよかったです。
フリップへのセリフにあった「ユダヤ人の名前」ってのが、わからなくって、でも時々映画で見るので、なんか法則とか特徴あるんだろうかと気になります。
KKKのことは白い三角マスク?帽子?と白装束の黒人差別主義団体で、19世紀末からある、くらいの知識でした。
白人至上主義にユダヤ人が入ってないことにびっくりしました。
イタリア人も嘲りの対象になってませんでした?
アメリカは清教徒から始まった国だからなんでしょうか。ホワイトアングロサクソンプロテスタントじゃないとKKKはあかんかったとゆうことですかね。
ポップにもスタイリッシュにもアヴァンギャルドにも思える、イケてる雰囲気の映画ですが、その実大変真面目で、怒りに満ちたメッセージがビシビシ伝わります。
グリーンブックのマイルドで、問題の焦点を個人(ドク)の美徳に委ねてごまかした感じより、ブラッククランズマンの傍観者の無関心を、加害だと罵る感じのほうが、大事なことだと思います。わたしの主観ですが。
かわいい活動家との恋愛はあってもなくてもええかなーとは思いました。
物語のラストでKKKの偉い人にロンは黒人なんだよってバラすくだりは、ほんとーにスカッッッとしました。
ラスト要らない(ΦωΦ)/
劇場でポスターを見て、
「あ、カイロ・レンだ」で記憶しており、
遅れての長野市での公開で鑑賞できました。
Public EnemyやIce-T、Ice cubeなどのHiphopを聴いていた時代を思い出しやすい、
そんな内容の潜入捜査劇なのですが、
イヤな奴はとことんイヤな奴に描かれているところが、
主役2人をスルリとストーリーに落とし込めているんだと思いました。
で、どこまでが本音かわからない組織の連中。
アダム・ドライバー、カイロレンの演技はワザとガキっぽくやってたんかしら、凄く上手い役者なんじゃないかしら、
と、あらためて感ずる良さで彼の出演作をいくつか探して見たくなりました。
ほ〜ら捜査うまくいくの?という見ながらスリルを感じることは出来ますが、
そんな騙せるもんかなあ〜という疑念も。
実話を元ならそうなんかなあ、、、あ、だから脚色賞か。
で、ラストの爆破シーンから拳銃を構えてジワリ前進、、、
で終わればいいものを、
現在もこんな暴動・デモがあるんだぜ!なニュース映像などを足しているという、、、
これは蛇足でしょう!
スクリーンで胸糞悪いトランプなんか見せやがって!
トランプ親父が今使ってるセリフは、
劇中で言わせていたじゃないか、、、
観ている私らはわかるよ、、、
この題材で描かれてきた映画はいくつもあるはずで、
そんなに知らない人々ばかりだと思ってるの?
スパイクリー監督は、、、
役者の皆さんはとても良かったので、
それを台無しにしてしまうラストのニュース映像には、
監督、自分で撮った数々のシーンは何だったの?
と、残念でなりません(ΦωΦ)
コミカルな主人公と奇想天外な展開がすごい!!
黒人なのに白人レイシストに扮して、KKKへ潜入捜査を試みる主人公の黒人刑事とユダヤ系の白人刑事が、コンビを組んで組織の正体を暴きテロを未然に防ぐ!
コミカルな映画の中に黒人や白人、ユダヤ人などの民族主義的なシリアスな内容が入っていて面白くて興奮できるGOODな映画でした!
最後に今世界で問題化している、移民問題や民族主義運動の再来、悲劇的な人種差別テロとそれを肯定する大統領など、大きな意味を持った映画でも有ります!
人間への言い知れぬ怖さ
久しぶりに辛い映画を観た。暫く誰とも喋りたくない。だが人々が観るべき映画。
超白人主義の奥さんが、夢みるような顔で「やっと黒人を殺せる、夢が叶う」と
言ってた顔が暫くトラウマになるかも、、。
その顔が本当に純粋で悪気がなく、心底の夢に見えた。
差別という言い知れぬ何かが私の心に渦巻いた。人間って、思想って、、。
違う価値観の大人同士を説得するの大変やろうな。。
主役のスタンス、好きだぜ。あんたみたいな闘い方したいよ。。
下地
存外、社会派だった。
むしろ、監督がスパイク・リーなのだから社会派でない方がおかしい。
エンドロールを見て知った…。
ほぼ予告のみに惹かれ観にきた。もう少しコメディ色もあるのかと思っていたのだがシリアス路線だった。特にラストで現政権を引き合いに出すところなんか。
KKK団に潜入捜査する黒人警官。
かなりぶっ飛んだ設定なのだが、どおやら実話らしい。
実際、潜入しているのは白人警官なんだけど、これが案外上手くいく。疑問なのは、潜入捜査した結果、どおしたかったのかが分からないところ。KKK団による活動を未然に防ぎたかったのか、会長を拘束したかったのか、解散させたかったのか。
…まぁ、目的はどうあれ爆破テロを防ぎはしたみたいだ。これから芋づる式にKKK団を検挙して行きたかったのであろうが、上層部の意向により握り潰される。
辞職しようとした刑事が取った行動は、敵側に正体をバラす事。あまり爽快な感じはしない。
作品の至るところで見受けられるのは、白人の傲慢さと黒人の冷遇され方だ。
イジメのような口撃がちょいちょい描かれる。社会的には大した影響もないのだろうが、やられてる側は単純に腹が立つ。ぶちギレてぶん殴っても、非はないと思える。
そして、白人の狂気だ。
とある映画に熱狂し歓声を上げる様は何に洗脳されてるんだろうと恐ろしくなる。
その映画がKKK団が再加熱したキッカケだと黒人の口から語られる。
そんな事が起こるのか…?
だけども徴用工の話が再燃したのと同時期に、韓国では軍艦島で労働させられていた徴用工の映画が作られてもいる。
そら恐ろしい前例である。
映画の作り手は、そんな意向を汲み取ってくれた観客に対しどんな感情を持つのだろう?
社会を扇動できた事にほくそ笑むのか?
予想だにしない反響に悩むのか?
…どちらでもないだろう。
興行収入がアップした事をただ喜ぶだけだ。
世論を調査し作品を作る。それだけだ。
つまりはこの作品もそんな事だ。
世論に問うてる。
昔の事例を引っ張りだして。
それなりの危機感が大国に蔓延してるんだろう。デモ隊に車が突っ込んだのいつの時代の映像なのだろう?
アレはリアル?それとも映画の1シーン?
正気の沙汰ではない。
純血の白人が汚される?理解が出来ない。
トランプの発言が引用される。
KKK団の会長が、その見解を述べる。
歴史は繰り返されようとしてるのか?
そんなバカな…。
本国の事情はよく知らないが、色々惑わされてはいけないと切に思う。
あんな社会はおかしい。
罪は個人が負うべきであり、肌の色に問うべきではなかろうが?
当たり前の事だと思うのだけど、そこを捻じ曲げた時代があり、前例には事欠かない。
…下地はまだ結構盤石な感じであるみたいだ。
「傑作」と評するか、「ケッ作」と評するか
1970年代前半の米国コロラド州。
警察署ではじめての黒人警官として採用されたロン・ストールワース(ジョン・デヴィッド・ワシントン)は当初、資料係だったが、署内の差別はすさまじい。
が、ある日、念願かなって潜入捜査の一員となり、ひょんなことで、白人至上主義のKKKの地方支部へ電話をかけたところ、電話口の相手はロンを「黒人差別主義のWASP」と誤認してしまう。
KKKが過激行動に出るかもしれない、ということで潜入捜査と相成るが、さすがに黒人のまま潜入するわけにはいかない。
そこで、自身は電話担当、対人担当は同僚のフリップ・ジマーマン(アダム・ドライヴァー)に任せることにした・・・
というところからはじまる物語は、突拍子もない設定だが、事実に基づいているので驚き。
本題に入る前に映画は、『風と共に去りぬ』の負傷兵累々のシーンから始まり、アレック・ボールドウィン扮する怪しげな博士の人種差別主義アジテーションへと繋がっていく。
そんな冒頭から、スパイク・リーの毒気が画面全体から溢れている。
『グリーンブック』の角を丸めた笑いとエンタテインメントとはまるで異なり、『グリーンブック』が作品賞に決まった際に席を立ちかけたというのもむべなるかな、といったところ。
で、映画は毒気を含んだままで奇妙な潜入捜査となるのだが、白人vs.黒人の単純構造に収まらない。
ジマーマンはその名前からもわかるとおりユダヤ人。
ユダヤ人もKKKにとっては排除すべき存在なわけで、複雑な人種間憎悪の構図が、スリリング要素も加えて描かれていきます。
そして、そんな人種間の憎悪が、最終的にはテロ事件へと発展し、それを阻止できるのか・・・と。
おぉぉ、無駄に『インサイド・マン』『セントアンナの奇跡』などのエンタテインメント作品を撮っていたわけではなかったのね、スパイク・リー。
さらに、冒頭にあげた『風と共に去りぬ』のほか、中盤にはD・W・グリフィス監督の『國民の創生』も登場し、自身の映画愛と映画が与えた悪影響の両面も描いている。
映画巻末には、「アメリカン・ファースト」の掛け声とともに、いまだに根深い人種対立の実景も描かれ、いやはや、なんとも複雑な国、米国をまるごと丸ごと描いている。
佳作・秀作という言葉は相応しくない、「傑作」もしくは「ケッ作」のどちらかで評すべき作品でしょう。
政治的すぎるかな
「ドゥ・ザ・ライト・シング」「ジャングル・フィーバー」を見て、ガツンという思いを抱いたのも、もう30年近く前なんだ。
その後、コンスタントに映画を撮ってはいるリー監督だが、今ひとつ話題になってなかった印象。
その中で、本作は注目度、評価も高い。
反トランプという視点から見れば、「いい映画」であり、世界に訴える作品だろう。
ただ、終盤で1970年代の米国から変わることのない、21世紀の現実を突きつけるニュース映像を織り込んでの説明は、やや行き過ぎの感あり。
40-50年前の話でまとめ、「現実」を考えさせるほうが、いいんじゃないだろうか。
オスカー作品賞に輝いた「グリーン・ブック」のほうが、声高に叫ばないところが返って、見る物の琴線に触れたと思うよ。
ま、良くいえば、リー監督は頑固一徹に反白人の姿勢なんだろうね。
トランプへの怒り
トランプへの怒りを感じんのね。『アメリカ・ファースト』とか言わせてるし。それをエンターテインメントでくるんでくるんだけど、やっぱり怒ってるから、怒り全開でいってくれても良かったかな。
KKKの人間がすごいマヌケに描かれんの。冒頭の演説シーンからそうなんだけど。マヌケな人も多そうだけど、本当にマヌケばっかりだったら、話は簡単なんだろうね。
ラストに向かっては、せっかく潜入捜査で暴いたあれこれが、より大きな権力で消されるようになる。
KKK幹部のデービッド・デュークってアホなことばっかり言ってる感じだけど、ラストに挿入されるインタビューシーンとかみると、それなりの地位を確保してんのかなって気がした。アホかも知れないけど、単なるアホじゃないんだろうな。
単なるアホではつけない地位にいるそれなりの人たちが、それでもKKKと同じ主張をしているっていうのが、すごく大きな問題なんだなって思った。
デフの構成員
十字架を燃やすシーン
1人のメンバーに焦点が当たります
町山智浩氏は
(多分デビットデューク)と解説で言っていますが
私には、太った構成員だと思うのです
ロンの自宅へやってきたのもあの太った構成員
あなの太った構成員の挙動不審の伏線が回収されて
ないことから、ロンとパトリスは暗殺されたと
見るのが合理的な気がします。
どう
思われますか?
とてもよかった
KKKの幹部連中をを黒人が魅了するのが痛快だったのだが、白人の代役はもうちょっと声の似ている人を選べばいいのにと思った。
クライマックスの爆発はびっくりしたし、最高に気持ちのいい展開だった。
あのKKKの夫婦が非常に気持ち悪くて素晴らしい存在感だった。本当に貧困層にいそうで、世を恨んでいる感じがする。
楽しめてかつ強いメッセージ
潜入捜査ものサスペンスで、ユーモアも交えた語り口で楽しめました。
KKKという組織は、なんとなくは知っており、具体的にどんなところかと興味もありましたが、やはり狂信的で差別を正当化する恐ろしい団体のようでした。
また、何より、冒頭からラストまで、黒人差別の歴史に触れながら、差別に対抗する強いメッセージが伝わって来ました。
ラスト、事件は解決してひとまずハッピーエンド、と思いきや、長い時間を経ても暴力的な差別は続いているという現実が映し出されます。
憎しみを振り撒くような奴を大統領には選ばないだろう、という台詞への現実の答えのように実際のニュース映像が流れるのは、本当に皮肉な批判だと感じます。
その大統領に追従するような日本も他人ごとではない現状だと思ってしまいますが。
それでも、主人公の対立するだけではなく内側から変えてゆくという意志や、差別に反対する人々の姿は、強く心に迫ります。
気負わずエンターテイメントとして楽しめながらも、随所に反差別の強いメッセージを感じる作品でした。
『憎しみに居場所なし』
まず初めに本作品はある程度内容の趣旨を頭に入れておかないと理解が捗らない作りとなっている。即ち、昨今の社会問題をストレートに取り上げるどころかアメリカに於ける差別問題のセンセーショナルな部分を掘り起こしているテーマなので、その手の題材に関心がないと全くもって有意義ではない内容なのだ。欧米以外の国での興行収入を思うと芳しくないのだろうと悲観的見方もよぎる。とはいえ、世界中のテーマである“人種差別”を人類は一体いつまで背負わされるのだろうか、人間の叡智なんてものは幾らテクノロジーを進化させても、ましてや人類に取って代わる“AI”なんてものが出現してきても、その心の拠所は浅ましい特質から一歩もアップデートできないのだろうと悲観に暮れることを否応が為しに観客に突きつける作品である。
他のレビューを事細かくは拝見していないが、どうも今作を単なるドラマのカタルシスを得る為の視点で捉えて、だからドラマ後の数々のヘイトスピーチのドキュメンタリーカットを不要だと切り捨ててしまう輩が多いらしい。そもそもスパイク・リーが監督なのだから単なるエンターティンメントには仕上げない事など当然なのだから、その“頓珍漢”な批評は全く読むに値しない。
初めの設定こそ事実を元にはしているが、ドラマパートはあくまでフィクションである。なのでコンゲーム的要素や、バディものとしてのサスペンスと協力することでの達成感を表現している。それとは別に、アバンタイトルでの『風と共に去りぬ』での引きのシーン、そして悪名高き『国民の創世』、続く『エクスプロイテーション映画』とアメリカ映画史を同時並行的に差し挟んでいる。そのシーンを模した演出も又妙技であり、外連味溢れる構築である。
教育や道徳が行き届かない世界では、迷信、神話、言い伝え、そして宗教でしか人を信じさせることが難しい。それが特に“原理主義”と呼ばれる至極簡単で単一的、非論理な程、心を掴んで離さない。そしてそれはストレートに経済に直結する。“ホワイトトラッシュ”にとってはそれは切実な依代なのであろう。“表現の自由”や“人権”なんていう小難しいことではなく、人としてどう生きるかの人生観をみつけることができなかった輩の恥ずかしい行為が“差別”なのである。人間としての矜持などに価値観を見いだせなければ、現状の不満不安をどこかにぶつけるしかないなんて、まったくもっておかど違いである。そんなに厭なら自分で自分を始末しろと結論つけたくもなる。
鑑賞中に、新元号『令和』の発表があった。「命“令”を以てして“和”を作れ」なんて、ほんと為政者の為のロジックだなと、今作で情けなくも痛々しいKKKの連中達を搾取しているトップの連中と、日本のそれと激しくオーバーラップ、否、今作の映像手法“カットバック”している様が楽に想像できてしまう今日この頃である。
ブラック・クランズマン
流山おおたかの森で鑑賞。
黒人とユダヤ人の刑事コンビがKKKに潜入する話
映画のストーリーは綺麗な勧善懲悪モノ
悪人全員がきっちり痛い目にあっていたので映画としては凄くスッキリ観れた。
最後に流れたシャーロッツビル事件の映像はとても一昨年の出来事とは思得ないぐらい惨かった。
最近のアカデミー賞は大体黒人差別系の映画ばかりで少しつまらないなぁとも思っていたが、今も昔も差別が無くならない現実を考えるとこういう形で強くメッセージを発信し続けなければいけないのだなと感じた。
あとラストシーンのKKKが十字架を立てて燃やすシーンにフリップらしき人がいた気がしたのは気のせいなのか…
ちゃんと面白くしてくれるスパイク・リー。アダム・ドライバーがいい感...
ちゃんと面白くしてくれるスパイク・リー。アダム・ドライバーがいい感じ。ラストの映像は見たことあったけど、あらためて衝撃的。21世紀の現実。
人種差別をテーマにした映画で一番強烈
あくまで自分が見た中でですが。
予告を見た感じでは人種差別をコミカルに描いているのだと思いました。
その通り本編ではコミカルに騒がしく描いていると思います。悪い白人を良いそれ以外の人種の人達が懲らしめる映画で、オチも面白かったし痛快でした。
が
よく人種差別をテーマにした映画は問題が解決して終わりますが、この映画では「問題は終わってない!何も解決してないんだ!」という現実を叩きつけてきます。
よくあんなエンディングにしたと思うし、よくぞこのエンディングにしたとも思います。
政治的な感じでも強い表現だと思うので見る人によって捉え方が変わる描写だと思いますが、知らなくてはいけない事だと思います。
アダムドライバーはスターウォーズみたいなシリアスなのより、こーゆー少しコミカルな役が良いですね〜
実話なんだね。
スパイクリー監督の
人間ドラマ
デンゼルワシントンの息子の
ジョンディビットとアダムドライバー
白人が黒人を
ユダヤを
イタリアを
そして女性蔑視
今もなお
終わらない。
そんな作品。
あのヒロインのどこに惹かれたのか?
アダム・ドライバー良かったです。
この映画を観て良かったことのメインはアダム・ドライバー。
まず、映画としての完成度が許しがたいほど低い。
それは主人公の選択についての動機がことごとく欠けてるのが主な理由と思われ。
警官になった理由も目的も分からないのでカエルと言われて我慢してる理由も分からず、またKKKへの電話も唐突で出世欲なのか世直しなのか聖戦のつもりなのか分からず、あまり気が合っているように思えない活動家の女性(ヒロイン)にご執心な理由も分からず…
心理描写だけでなくストーリー設定も、何も危険を犯して2人で1人を演じる必然性がわからず、途中から電話も白人警官がやって1人で潜入した方がうまくいくんじゃね?と思わせられるし、KKKの理事の警護に黒人警官をあてる理由が弱すぎて…作品を通して、納得感が全然なかった。
実際の話に基づいてるって言うから、渋々自分を納得させて先へ進んだ感じです。
そして、主人公の行動原理が分からないまま、設定の必然性が感じられないまま、観客はどこへ連れてかれるかというと、
黒人(被差別)が、白人(差別する側)に一杯食わせてやったぜ!ハハ!という、してやったり!痛快!という浅い着地点で、
そんなに感情移入できてないこちらとしては、まぁそうなりますよね、という結末に白けるだけでした。
もっと笑えるところやハラハラするところを設けたり、心情を丁寧に描いて共感できるものになってれば違ったと思うんですが、
結局、被差別側の溜飲を下げるためだけのストーリーになっちゃってるんじゃないかなぁ、
粗暴な白人や頭の弱い白人を目立つポジションに登場させてることにも現れているし、ヒロインが持つ偏見(copの中に1人差別主義者がいるから全員pigである)はお咎めなしだったり。
それって結局、白人への憎しみありきになってしまってるわけで、、、うーんそういうことでいいの?なんだかなぁ。
最後の数分で現代の実際の事件の映像などがたたみかけられるのですが、そっちをメインにして欲しかったと思います。
私たち日本人も“colored”なわけですが、これをもし日本人が撮っても、カンヌでスタンディングオベーションなんてされないだろう。
作品そのものが評価されているのではなくて、作者の出自やイデオロギーも含めての評価なんだと思います。
映画は、娯楽でもありながら社会に一石を投じる役目も担っているので、そのような評価に私は反対しないですが、
この作品よりもっと上手にこの問題を伝えられる作品はあるように思います。
(しかし一方で、スパイク・リー監督にとっては、この方法しかない、というのもよく分かります)
そんな中、アダム・ドライバー演じる警官が、
潜入捜査を通じて自身の人種に目覚めたというところはとても良かった。
アダム・ドライバーは見せ場も多かったように思うし、人物像がちゃんと深掘りされてる感じがあって、好演。
『パターソン』また観たくなった。
作品は個別に批評すべきと思うものの、テーマとタイミングが重なってしまったので、どうしても『グリーンブック 』と比較して観てしまった点は、申し訳なく思う。
追記: ヒロイン役の女優さん自身はめちゃキュートで魅力的です『スパイダーマン ホームカミング』のヒロインです
★5 最高に気に入っていて、今後も繰り返し観るべき作品
★4 とても気に入っていて、また観返すであろう作品
★3 気に入っていて、機会があったら観るかもという作品
★2 いい映画だとは思うが、私はもう観ないであろう作品
★1 自分の好みでもなく、人にも勧められないと思う作品
★0 酷い、映画に対する侮辱、謝れ、観なければよかった
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