「楽しめてかつ強いメッセージ」ブラック・クランズマン nakadakanさんの映画レビュー(感想・評価)
楽しめてかつ強いメッセージ
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潜入捜査ものサスペンスで、ユーモアも交えた語り口で楽しめました。
KKKという組織は、なんとなくは知っており、具体的にどんなところかと興味もありましたが、やはり狂信的で差別を正当化する恐ろしい団体のようでした。
また、何より、冒頭からラストまで、黒人差別の歴史に触れながら、差別に対抗する強いメッセージが伝わって来ました。
ラスト、事件は解決してひとまずハッピーエンド、と思いきや、長い時間を経ても暴力的な差別は続いているという現実が映し出されます。
憎しみを振り撒くような奴を大統領には選ばないだろう、という台詞への現実の答えのように実際のニュース映像が流れるのは、本当に皮肉な批判だと感じます。
その大統領に追従するような日本も他人ごとではない現状だと思ってしまいますが。
それでも、主人公の対立するだけではなく内側から変えてゆくという意志や、差別に反対する人々の姿は、強く心に迫ります。
気負わずエンターテイメントとして楽しめながらも、随所に反差別の強いメッセージを感じる作品でした。
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