バーニング 劇場版のレビュー・感想・評価
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分かりそうで分からない映画
ミステリーではなく青春サスペンス映画❗
難しかった
奥の深い作品
映像美にやられる。
鬱屈と退屈と葛藤と
良い映画
素敵な恋愛物語でも始まるのかなと思って観てたら、第3の男が現れて話が少々ややこしくなって来る…。次に、"一発"決めたと思ったら、今度はシュールな展開へ…「あっ、これはついて行けそうもないかも…」とやや睡魔が…(笑)で、そこからの、まさかの猟奇ミステリー展開で、再び覚醒…(笑)
個人的には、彼女がアフリカへ旅立つまでの話が良かったかな(笑)…蜜柑を食べるパントマイムとか、本当に猫が家に住んでるんだろうかとか…。
ポルシェに乗った男が登場してからのくだりは、なんか俗っぽくなってしまって、今ひとつな展開でした…最後のミステリーへの着地は面白かったですけど…。
でも、結局なんかひとつ物足りない感が、鑑賞後の印象です…(笑)
*原作は未読です。
自由で平等ならば悪を選ぶこともまた
イチャンドン新作、村上春樹原作、カンヌで万引き家族とパルムを争って、バラクオバマ2018のお気に入り.
148分あっという間だったなー。
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映画序盤でパントマイムの話をする.
全てはパントマイムだったのか、小説の中の出来事にすぎないのか、現実の出来事なのか、考えれば考えるほど深淵にはまっていく感覚.
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バーニング以来ずっと現実と虚構、善と悪について考えさせられる日々..
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1番好きなのはベン、
"たまにビニールハウスを燃やしている。他人のものを、当然犯罪行為である"
と。そして、
"雨は洪水を起こし、人々を流す。雨は別に人々を狙っているわけではない"自然はそういうもんだからwwみたいな話をする.
めちゃくちゃ共感できちゃったんだよねこれ。なぜかめっちゃわかる!!と、思って.
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それから善と悪がわからなくなっています。そして全てはパントマイムではないのかと、映画冒頭に戻ってしまうわけです.
なんとかこの虚構から抜け出すことを模索しています。
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#映画 #明日は #愛と銃弾
むしろ主人公は中上健次のように見えた
状況に流されて、地元と血縁に囚われ、作家志望ながら何を書けばいいのかわからない、持たざる主人公。
同じく持たざる立場ながら、嘘をついて金を集め整形し、肌を出し踊って世間や金持ちに取り入り、のちに失踪?/殺害?されることになっても「グレート・ハンター」たらんとするヘミ。
焼かれる運命のビニールハウスを定期的に焼く、たまたま金を持っていることで善悪を超越してるかのように振る舞えるベン。
何もしなくても観客としてそこにいることを許されるベンとその友人たち、そこにいられるように芸をするヘミ。
やりきれなくそれを見る主人公とアクビと愛想笑いのベン。
パントマイムのコツとは無いことを忘れること。
陽の当たらないヘミの部屋には、1日1度だけ展望台から反射した光が射す。
その光を眺めながらヘミとセックスをする主人公。
ヘミの不在時のその部屋で、主人公は姿の見えない猫に餌をやり、光を求めるように自慰行為をする。
ヘミの失踪?/殺害?後、主人公は怒りと焦燥を原動力に、ベンの実態と犯罪を明らかにしようとし、やがてヘミの部屋で、光を捉えるように何かを書き始める。
フラットな洗練された原作を、貧富の差という現在性で改変することで、表現行為の根本に怒りと焦燥を据えた傑作。
難解。
答えを見つけに
堪能
思わず吐きそうになる、一刻も早く逃げ出したくなる。
原作はもちろん読んでいたけど、それにも増して、気色悪い映画だった。途中までは長くてまどろっこしく、早く終われば良いのにと思い、途中からは連続殺人の暗示と実際の殺人。普段は見るエンドロールも見ず、映画館から一刻も早く出たかった。自分が刺し殺した様に、手に血糊の跡が生々しく感じれた。私はタクシーに飛び乗り、駅に向かう道中、運転手さんと何気ない会話をした。誰かと話さないと心が落ち着かない。話す事で心の平静を取り戻して行けた感覚。ベンにとっては親切心から行っていたであろうペースを保った行為は見てるものには思わず吐きそうになる、それは確定した訳ではない犯罪性の危うさも加わり、見てるものに私の様な衝動性を催させる。
ベンの行為も、ジョンスの殺人も、シンヘミの失踪も、社会全体にとっては動的平衡を保つものなんだろうが、一人一人の個人の側から見ると理不尽としか言えない、それを示唆する様な映画でした。
なんか一昔前のATGみたい。
裕福でも心が貧しいグレートハンガー
面白かったなぁ
この先どうなるの??と思いながら
ずーっとドキドキしてた
小説家志望のイ・ジョンス(ユ・アイン)は、幼なじみのヘミとソウルで再会する
その後、ジョンスはヘミから「アフリカ旅行に行っている間、猫の世話をして欲しい」と言われる
ヘミのことが好きなジョンスは、言われた通りに世話をするが、ヘミはアフリカで知り合ったというベン(スティーブン・ユアン)と共に帰国する
その後しばらくして、ヘミはベンと共にジョンスの実家へやってくる
その時、ベンはジョンスに「ビニールハウスを燃やすのが好きだ」という話をする
そして、その日以来、ヘミは失踪してしまう
この世の中には、貧しい人と、そうでない人がいる
多くの人が、毎日、生活していくために汗水流して必死になって働いている
しかし、中には「特にこれといった仕事をしなくても裕福に生活していける人」がいる
この映画のジョンスは、田舎町の農家で細々と暮らしている低所得層の人間だ
しかし、彼には「小説家になりたい」という夢がある
一方、ヘミに紹介されたベンは、働かなくても暮らしていける富裕層の人間だ
その時、ジョンスはヘミに夢中だったため、ベンに対して嫉妬するようになる
ここから、ジョンスの人間臭さが炸裂する
ジョンスは、小説家を目指しているだけに想像力がたくましい
ベンが金持ちだというだけで胡散臭い奴だと思い、あらぬ方向へ妄想が広がっていく
でも、そんなジョンスの気持ちがよくわかるのだ
どんな金で生活しているかもわからないベンは、それだけで怪しい奴だと思ってしまうし、どうも貧乏人を見下しているように見えてしまう
だからこそ、ヘミもベンの悪事に巻き込まれたに違いないと思ってしまうのだ
しかし、それはジョンスのベンに対するただの嫉妬ではないのか
それまで、お父さんのことを嫌っていたジョンスだったが
結局、お父さんの子供だったのではないのか
この世には、韓国と北朝鮮の間にあるどうしても越えられない残酷な境界のようなものが、
韓国の富裕層と貧困層の間にもあると思った
ベンが遠くに見える北朝鮮を見て「面白れー」と言って鼻で笑っているように
貧しい人たちのことも、上から目線で笑っているように見えてしまうのだ
どんなにジョンスがベンの後を追いかけても、ジョンスにはベンの生活が理解できないし、そこから何かを解決することはできない
人々の間に明確に存在する貧富の差、そこから生まれる嫉妬、どんなにもがいても越えられない壁がそこにはあるのだ
そして、善人だったジョンスの中で妄想が膨らみ、ベンに対する憎悪が育っていく
しかし、そんなベンは、裕福な暮らしをしているとはいえ、とくに目的もなく日々を過ごしている
その生き様は人間として豊かかと言えばそうではなく、
貧しい人生を送る「グレートハンガー」なのだ
失踪したヘミのことを全く気にしてもいないベンよりも、心を痛め、気にせずにはいられないジョンスの方がよっぽど心が豊かなのだ
しかし、そのことに気づかず、見た目の裕福さに気を取られてしまうのがジョンスの「若さ」なのだ
この映画は
現代社会の闇と人間の心の闇が融合し、それを主人公の心ごと炎上させるというとてもお見事な作品だった
見る人が育った環境によって、様々な解釈ができる作品
興味があったら、ぜひ、観て欲しいと思う
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