「告知ポスターがパラサイトの色合いと一緒だなぁ」バーニング 劇場版 yiryhpさんの映画レビュー(感想・評価)
告知ポスターがパラサイトの色合いと一緒だなぁ
映画を見て思いついたことをダラダラと書く。
村上春樹は以前小説を読んで合わずに途中で脱落。
どうせ、見ても意味わからない感じで終わるんだろうなぁ〜という、マイナス感情からの視聴。
映画はウォーキングデッドのスティーブンユアンが見たかったので見ることにした。淡々と流れていくストーリー、嫌いじゃない。むしろ見終わった後に不思議な余韻に浸っていたくなるような、不思議な感覚。結構好き。いや、かなり。好きだこの感じ。ヤダヤダ、わたしハルキストじゃないし!村上春樹なんか読んでも意味わかんない凡人で行く予定なのに!
で、感想。
ヘミが会いたかったグレートハンガーとはベンのことだったのかな。いや、3人のことかな。
ベンはサイコパスなんだろうか?すごく人当たりがよくて、魅力的、でもどこかで壁のようなものも感じる。主人公ジョンスやヘミに向ける笑顔や、ジョンスだけにした秘密の吐露。ただただ親切心があるようにも見えるし、奥底には持たざるもののジョンスに憐れみを感じているのを隠しているのかのようにも見える。これ知ってるなぁ、見たことあるな、上流階級のひとは見下しててもそれを上手に隠すよね、でも上手に隠せておくびにも出さなければそれはないってことと一緒なのかなぁ?見ながら、そんなことを考えた。それか、シンプルにそのまま、作家志望のジョンスには自分の高度で繊細な意識を共有できると思っていたのかな。
「犯罪だけれど警察もボロいビニールハウスが燃えてなくなっても気にしない」
燃やされることは必然だったことで、自分はその必然に組み込まれているだけ(セリフは違うけどそんなような話だったかな)
ベンはヘミを殺したのだとしたら、いてもいなくて誰も困らない存在であり、「最初からなかったみたいに消えてしまいたい」ヘミを、ベンが出会い、最初からいなかったかのように消える手伝いをしただけなのかもしれない。
ベンが殺人をしたかったという主体的な動機ではなく、もっと大きな運命の流れを感じる。
殺人鬼の戯言なのかもしれないが、「雨が降り洪水が起き人々が流される、そこに水の意思(ジャッジ)はない、ただ流れただけ。」自分も焼かれるのを待っているのを受け入れているだけという。
うーーーん、よくわかんないけど、わかる気がするーーー不思議体験!
ヘミの「最初からなかったみたいに消えてしまいたい」この感覚わかる!何もなかったかのように、消えてしまう悲しみも辛さもいろんなわづらわしさも、最初から何もなかったら何もないんだもんね。
でも、大麻も犯罪ですしってクギ打つ所、大麻の共犯にさせといて放火の告白をチクらせないようにしてたかと考えると、策士!
途中で猫の安否がとっても気になってしまい、余韻が中断した。ベンよ、女には容赦ないようだが、猫チャンには優しい人みたいでヨカッタ!
ベンがとても魅力的でどんな奴なんだろう、もっと彼の場面を見たい!と思うと同時に、ジョンスもヘミも、本当にとるに足らない魅力のみの字もない平凡なキャラクターで最後まで興味が湧かないように描いてたのかもしれないけど、逆にそれが新鮮だった。とてもリアリティがある。ヘミの平凡なんだけどアフリカ行ったりパントマイムとか踊りとかして精一杯平凡からの脱却試みてる感じもリアルでそれが側からすると苦笑いされてるみたいのも痛々しくてよかった…
あとは、
濡れ場シーンを初め、結構エロ描写があってPG12ってあったけど低すぎないか?と思った。