「【ジャン=リュック・ゴダール御大が”アートの衣を纏って”石礫のように、世界に叩きつけた強烈な反戦メッセージ。】」イメージの本 NOBUさんの映画レビュー(感想・評価)
【ジャン=リュック・ゴダール御大が”アートの衣を纏って”石礫のように、世界に叩きつけた強烈な反戦メッセージ。】
ー資料には”84分のアート体験”とあるが、それどころではない。
今作は、アートの名を借りたジャン=リュック・ゴダール御大が強烈な怒りを込めて”アーカイヴとモラルの狭間”を行き来しつつも発信した
”愚かなる戦争、理不尽な暴力、不寛容な思想”に対する強烈なメッセージである。-
5章から構成されるとあるが、ほぼ全編でコラージュ風に挿入される映像は”愚かなる戦争、理不尽な暴力、不寛容な思想”である。
84分間、観る側はその”石礫のような映像”を只管耐えながら観させられるのである。(場合によっては、繰り返し・・、繰り返し・・。)
1.リメイク
2.ペテルブルク夜話
3.線路の間の花々は・・
4.法の精神
の中に挿入される映像の数々・・
”アルジャジーラの映像”、”ローザ・ルクセンブルクの墓の映像”、”ソドムの市”、”イワン雷帝”、”日本裁判”、”道”・・・
只、最後の”5.中央地帯”では、更に環境問題、貧困問題も断片的に取り上げられている。
<ジャン=リュック・ゴダール御大、88歳。
これだけの、アヴァンギャルドな作品を世に送り出してくるとは・・。
まだまだ、健在である。
怒りを押し殺したような、しわがれた低いトーンの”ジャン=リュック・ゴダール自らのナレーション”も印象的な作品である。>
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