劇場公開日 2018年7月14日

  • 予告編を見る

「知ることの価値」乱世備忘 僕らの雨傘運動 CBさんの映画レビュー(感想・評価)

3.0知ることの価値

2018年8月8日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

香港返還、その後民主主義的ではない選挙制度の導入に反対して、学生と若い社会人が中心となって繰り広げられた抗議デモのドキュメンタリー。
2014年という時期、香港という土地ということもあって、天安門のようなことはないが、活動が押し潰されていくことに変わりはない。
若者たちが歌うフランス7月革命で歌われた(レミゼラブルで有名な)「民衆の歌」。血が流れる流れないの違いはあるが、結果まで一緒だ。
監督がデモ側に入って撮った映像ということもあって、当事者感はある。
ドキュメンタリーなので、出来事が起きるわけでもない。その分、高揚し、そして停滞・沈滞していく様子がしっかり伝わってきて、それは観ていてときめいたり、手に汗握ったりする要素はほとんどない。淡々と記録を見ていくだけだ。
しかし、自分はそれも映画の一つの価値だと思う。本で読んで知る、口伝えに聞いて知ると並んで映画で観て知る、があるのだと思う。
そして自分にとってはこの方法が知る方法としてあっている。
そういうわけで俺はこれからもドキュメンタリーを観ていくだろうし、面白かろうとつまらなかろうと、3点以上をつけていく。
俺に、世界や歴史や人物を教えてくれたことへの感謝として。

ちなみに、ポレポレ中野 初見参でした。

CB