劇場公開日 2020年3月6日

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「一大スターの光と影を描いた傑作だ。」ジュディ 虹の彼方に 岡崎仁さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5一大スターの光と影を描いた傑作だ。

2025年4月6日
PCから投稿

抜群の歌唱力で、ハリウッドを代表するスター女優となったジュディ・ガーランド。映画会社MGMは契約上、強制的なダイエットを強要し、覚醒剤(アンフェタミン)を常用させた。

劇中では、製作会社MGMの共同創始者で、絶対的な権力者ルイス・B・メイヤーが、ジュディを子役時代から、精神的にも肉体的にも支配下に置いたことや、彼女が薬物や飲酒に依存し、遅刻癖を繰り返した点も触れている。

また、ジュディは1960年代には珍しく、同性愛者に理解を示したスターの1人だった点も触れている。おそらく架空の人物と思われる、ゲイカップルのファンの家に寄るというくだり。

本作は、大スターへの、愛情をこめた温かい献辞であるとともに、子役時代から搾取されたスターの、自分や家族を犠牲にした、生々しい舞台裏の実録ドラマでもある。

キャストでいうと、ジュディの案内役を演じたジェシー・バックリー。「刑事モース」(若モース)の「消えた手帳」あたりで注目してました。好きな女優さんの1人です。

とにかく、レネー・ゼルウィガーの熱演に尽きる。彼女の存在なくして本作は成り立たなかった。47歳で薬物の過剰摂取で亡くなったジュディ・ガーランドの、最後に花咲いて散っていく姿を、見事に描ききった傑作と思う。

岡崎仁
Mr.C.B.2さんのコメント
2025年4月6日

共感どうもです。
レネー・ゼルウィガーが絶品でしたね。

Mr.C.B.2
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