「ラスト10分間にすべてが凝縮されている」ジュディ 虹の彼方に bionさんの映画レビュー(感想・評価)
ラスト10分間にすべてが凝縮されている
『虹の彼方に』のサビだけは、死ぬほど聞いているんです。なぜなら、僕の大好きなバンドRainbowが、ライブのオープニングに『虹の彼方に』を使っているから。ライブ・アルバム『レインボー・オン・ステージ』では、『虹の彼方に』続いてジュディ・ガーランドの「We must be over the rainbow」のセリフとともに名曲『Kill the King』が始まります。だから、ジュディ・ガーランドの伝記映画ときいて、絶対見なきゃと、楽しみにしていたんです。
『Kill the King』は、Heavy Metalの源流の1つと言われていて、リッチー・ブラックモア、ロニー・ジェイムス・ディオ、コージー・パウエルとメタル界の3巨頭がそろった奇跡の曲でもあるんです。あ~、言わずにいられない😭😭。誰か、ロニー・ジェイムス・ディオの伝記映画を作ってくれなかな。
本編の方は、とにかくレネー・ゼルウィガーにつきる。歌がすばらしい。うっとりするような中低音のハスキーヴォイス。クラブ中に響き渡る伸びやかな高音。ただ、ストーリー自体は、見ていてつらい。ジュディは、子役のころからの食事制限、働きすぎで精神は、かなりやられてしまっている。その上、借金苦、薬漬け、離婚した夫との子供の親権問題と落ち目になったスターのよくある話で、途中に差し込まれる歌のシーンがなかったら見ているこっちのメンタルがやられてしまいます。
ラスト10分は感動で涙がだだ漏れになった。やはり歌手は、オーディエンスを感動させ、ファンから愛されてこそ輝ける。ジュディは、いままでのつらい気持ちを吹き飛ばすような伸びやかな歌を観衆に送る。ジュディは、幸せなまま生涯を閉じたと信じたい。
僕の大好きな、ロニー・ジェイムス・ディオも40代後半から60歳までは、散々だった。小さな箱の会場をサーキットして、声も全然ハリがない。それが、第二期ブラック・サバスが再結成されるや、ロックフェラー・センターのラジオシティ・ミュージックホールに全米からファンが殺到してソールドアウトになった。満員の観衆は、ミュージシャンにとって最高の薬なんだろうね。往年の声を取り戻して圧巻のステージだった。最後の輝きをはなっているロニー・ジェイムス・ディオのライブを日本で見たときの感動は、今でも忘れることができない。そんな思い出に浸りながら劇場を後にした。
コメントありがとうございます。
自分でもこんなに長く続くとは思いませんでした。
実は、今やってる仕事より長いんです。(今の仕事は7年)
3000本までまだ後ちょっとありますが、気長に書いていきたいと思います(^^)