Merry Christmas! ロンドンに奇跡を起こした男のレビュー・感想・評価
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最高の結末の作り方は自分自身を変えること
良かった、以外に。クリスマス商戦のベタ甘シナリオも覚悟してましたが、緻密に作り込まれたディケンズ伝記でした。が、これアメリカ映画?疑問に思う気持ちは、見ればわかります。
史実は不明ですが、クリスマスキャロルのラストは「ティムは病死。スクルージは業突く悋気のまま」だったと。なんやそれ、普通の悲劇やん?奇跡感ゼロだし。
小説のモニター役はアイルランド人のメイド、タラ(設定は12歳くらい)。タラは異議を唱えます。スクルージが生き方を変え、ティムを救えば良いと。
ここからが見どころ。「生き方など変えられない」とは、ディケンズ自身がトラウマに捕らえられており、自分自身の魂を解放できないから。物語は、ディケンズがオノレを乗り越え小説を完成させるまでの話、パートナー達と一緒にね。
トラウマを克服した、自分を変えることに克ったディケンズは最高の幸せを手に入れました、チャンチャン!つー映画です。
ちなみに吹き替えで鑑賞。市村スクルージ、最高でした。尚、クリスマスキャロルは観ておくか、読んでおくかは必須と思います。
本(活字)好きに捧ぐ…
アクションもCGも、ましてや3Dもない純文学的な映画。
日本が幕末を控える頃、大英帝国では産業革命が落ち着き、アヘン戦争に勝利する中、社会が貧困と成功に二分されつつあった。
アメリカ大陸に歓待されるほどの売れっ子作家になったディケンズは、スランプを脱出すべく新作に取り組むのだが…
邦題や『クリスマス・キャロル』からのイメージで観ると肩透かしをくう。
ファンタジーではあるかも知れないが、エンターテイメントではない。
自己の才能と直感を信じて出版社と仲違いをし、借金をして己で挿し絵師を雇い、版元に掛け合う。タイムリミットは6週間、クリスマスまでに出版することがベストセラーになる必要条件。
その絶体絶命な環境で、天才は正気と狂気のバランスを失っていく。
狂気ゆえに現れた「スクルージ」は天才の魂の闇の体現だろう。
「君となら傑作を書ける!」という言葉は、自分自身との対話である。
正気を失った天才は、家族、友人、周りの親しい人々を苦しめ、傷つけ、自分をも追い詰めていく…
ついに幼少期に繋がる自己の闇を見つめ、自己の分身と思えるスクルージの為の名のない墓石を目の前にして、自問自答の末にたどり着いた歓喜とは…
この映画は、作家の産みの苦しみを通して、言の葉の持つ力と、今をどう生きるかという命題を描き出している。
映像作品であるが、本好き、活字好き、物語が好きな皆さんにこそ響く映画だと感じる。
「愛と恥の間で揺れながら生きるのが人間さ」この台詞、字幕オリジナル脚本ではどのような文になるのだろう〔日本語吹替版にて鑑賞〕
クリスマスに必ず観たくなるディケンズの名作誕生秘話
待ちに待っていた12月1日の映画の日✨
本日5本鑑賞予定のうち、1/5🌀
世の中的にクリスマスに盛り上がりを見せる時期でもあたし自身昔から全くこだわらず、“彼氏彼女と過ごすクリスマス”に全く興味ナシ。(とゎいぇ、相手がこだわるケースがほとんどで毎年何かしらしてたけど😅)
でもそんなあたしもクリスマス関連で“大好き”を認めるしかないものが二つだけある🎄
① チャールズ・ディケンズの『クリスマス・キャロル』
②チャイコフスキーのバレエ『くるみ割り人形』
その両方が映画で公開してるとあって12月になって早々にクリスマス気分を味わえた🤶
この作品はディケンズが世界的なベストセラー『クリスマス・キャロル』を一人で生み出したのではなく、物語のキャラクター達と作り上げて行ったという面白い表し方をしている。
キャラクター達と自分との間で意見の対立も生じ、それを乗り越えるためには自らの“過去の闇”と向き合う必要があり、そんな人間的な成長物語を見せてくれる。
たまたま夕べ自分にとって嫌な気分になる夢を見たばかりで目覚めが悪く、夢の暗示はなんだろうか、今の自分はこのままでいいのか、なんて朝からふと悩んでしまったりしたけど、この映画を見て過去の自分と向き合って受け入れることで前に進める、という事を教えてもらった気がする。
昨日3度目観賞したボヘミアン・ラプソディーでも同じ印象を受けたから、今のあたしにきっと必要なメッセージだったのね(´∀`艸)♡♡
主演のチャールズ・ディケンズ役はダウントン・アビーで大好きなキャラだったマシューを演じてたダン・スティーヴンス。クリストファー・プラマーはあたしのイメージの中のスクルージにピッタリ過ぎる(*´艸`)そして日本版クリスマス・キャロルの舞台ではスクルージ役で拝見した市村正親さんが吹き替え版の声優担当とか豪華過ぎる!!!
あたしの今年のクリスマスは今日始まった…
【クリスマス・キャロルの由来。そうだったんだ!知らなかった!】
ー 18世紀イギリスが舞台のためかBBCのドラマを観ているようであった。俳優もほぼイギリス俳優だし。(除くクリストファー・プラマー)ー
・現実と幻想が混じりあって物語は進むがこれが面白い。
・衣装を含めた美術も重厚で美しい。
・洋画は字幕派であるが、(字幕版が殆どかかっていないので)吹替で鑑賞したが、逆に舞台を観ているようで良かった。
でも、お客さんが少なかったなあ。
もう少しクリスマスに近い時期に公開すれば良かったのでは?
・私はディケンズのクリスマス・キャロルを読んでいなかったが、充分面白く観れましたよ。
<2018年12月1日 劇場にて鑑賞>
クリスマスの奇跡よ、起これ!
結構深い話であった…。
クリスマスキャロルの話というよりも、
これは著書チャールズディケンズの人生を描いた作品となっていました。
クリスマスの奇跡を信じる彼は、家庭的で穏やかなよき夫。
誰からも愛されるステキな人だっと思っていましたが、物語の執筆に行き詰まると途端に態度が一変⁈
罵声を浴びせる癇癪持ちの男に一変します。
優しい男と、感情の起伏の激しい男。
果たしてどちらの彼が本当の彼の姿なのか?
その答えは彼の描き出す物語の中に…。
スクルージという金持ちジジイの人生を描けば描くほど、自身の過去をほじくり返してしまうチャールズ。
過去、現在、未来の幽霊の存在は、彼自身の人生を見ているかのようです。
金ばかりあっても、一人孤独で死んでいったスクルージ。
彼は己の人生を鑑みる事で、今後の生き方を改めることに…。
そして、彼はとうとう気づくのです。
幸せはお金では買えないと、だからこそ今ある家族を大切にしなければいけないと。
ふむふむ、なるほど。
色々と考えさせられる映画でした。
今回、日本語吹き替えでの鑑賞。
小野大輔さん、坂本真綾さんなど、豪華声優陣に加えて、市村正親さんなど、ベテランの俳優というかなり贅沢な仕上がり!
たまには日本語吹き替えで映画を観るのも悪くないかもと思える、なかなかの重厚感ある作品でした。
最後に余談。
公開が11月30日というのが不思議…?
せめて12月公開にしてくれれば良かったのに(笑)
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