追想のレビュー・感想・評価
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題名はオリジナルの「初夜」で良かったのでは?
彼の行動に?な部分が消化できませんでした。何故優の成績取れたからって街へ自慢しに行くのかが。
で、彼は自分の知らない階級に暮らす女性と会い、彼女は自分の知らない家庭・階級を見て…お互いが惹かれあったと思ってたのね。でも本心は違ってた。彼は家族の面倒をみてくれる彼女だから、彼女は「結婚」がしたかったのでは?結婚してる私が欲しかった。だから悩んでいくんですよね?
6時間だけの結婚生活、なるべくしてなった結果。
成田離婚なんて言葉が昔ありました。
これ新婚旅行から帰ってきたら離婚ですが、最近は成田迄行かずにも多いようですね。
一時の感情で流されてはダメ、時には白紙に戻してやり直すことも必要と伝えてる作品なのかも知れません。
ブラボーっ!とは言い切れない...
素朴で繊細
原作イアン・マキューアン、主演シアーシャ・ローナンで前作「つぐない」に続き、またしても愛し合う男女が添い遂げられない物語。何故、結婚わずか6時間で別れたのか?
「つぐない」は、不条理さ故のラストに重い余韻が残る作品でしたが、今作「追想」は、予告からして何となく予想してしまいますが…
なので、波瀾万丈なストーリーに号泣したい方には不向きですが、純粋な若い男女の出会った瞬間から恋に落ち、あんなにも愛し合っていた2人の喜びの表情と、結婚後の少しずつズレていく苦しみの対比をコツコツと重ねて、徐々に導かれます。
彼女の根本の理由となった部分は深掘りしませんが、そこに重きは置かないのでしょう。
年齢を重ねてから振り返ると、大したことではなくても、当時は全てを拒否してしまう事。。もしもあの時、歩みよれたら?…人生は大きく変わっていたのでしょう。
美しさも悲しみも、その全てが若さゆえ
ラストで予想外に泣いてしまい、胸が締め付けられるような作品だった
1962年のイギリス
結婚したばかりのフローレンスとエドワードは、ハネムーンを過ごすためにビーチへ行くのだが、2人は初夜から大ゲンカをしてしまう…
若さとは、それだけで魅力的である
しかし、経験が少ない分、不器用でうまく立ち回ることができず、一番大切な人を傷つけてしまうこともある
フローレンスも、エドワードも、とても、真面目で、ピュアな人たちだ
そんな真面目な2人だからこそ、目の前にいる人を失望させたくないと思うし、傷つけてはいけないと思ってしまう
その気持ちばかりが先走り、愛し合う若い夫婦は思わぬできごとから、大ゲンカへと発展してしまう
その2人の関係をこじらせていたのは、フローレンスの両親だったように思う
1960年代、冷戦時代のイギリスは、国民が貧しさを強いられていた時代だった
その中で、フローレンスの父はホワイトカラーの成功者で、
エドワードの家族を「労働者だ」と言って見下し、
フローレンスには異常な愛情を見せる
そのことに対し、母は見て見ぬ振りをし、
そんな両親の存在が、フローレンスを苦しめる
彼女の中では、愛する人と愛情ある家庭を築きたいと、人一倍強く思っていたはずだ
エドワードも、強制的にフローレンスの父の会社に入社させられ
未来の義父から支配されているという立場にあった
庶民的なエドワードからしたら、そんなフローレンスの家族から失望されない夫にならなきゃいけないという気負いがあったに違いない
そんな2人の過度な緊張が、初夜にぶつかってしまう
私がぐっときたのは、その日から後の年月だった
エドワードは、あの時、どうしても理解できなかったことを長い長い年月をかけて理解してしていく
この映画の舞台になっているチェジルビーチは、日本では見かけることのない小石の浜である
海岸の無数の小石は、波に洗われ、互いにこすり合い、角がとれ、丸くなっていく
人間も、その小石たちと一緒だ
お互いに尖っている間は、ぶつかり合って離れてしまう
そこから、長い年月をかけ、角が取れ、丸くなった時に、ようやく、お互いの立場を理解できることもあるのだ
その瞬間、思わずぐっときて、涙があふれてしまった
どちらが悪いとか、そういうことではなく
若いうちには、どうしても理解できないことがあるのだ
大切なことは、ゆっくりと時間をかけて理解し合うことではないかと思う
男のプライドとセンチメンタル
せつない
もうちょっと頑張れ
良作なれど
物語としては美しい話にまとまってるのだが、ほんの少しだが、スッキリしない。
風の強いイギリスの海岸風景が美しく、画像もそれをうまく使って、芸術品並みに仕上げている。原題にもなっているチェシル・ビーチは、フランスのシェルブールから、イギリス海峡を挟んで少し西側。グーグルマップなどでみると、ホントに長い海岸線がずっと続いていて、ちょっと不思議な景色だ。
今、ノリにノッてるシアーシャ・ローナンは、裕福な家のお嬢さんで、ヴァイオリ二ストを目指すフローレンスを演じる。レディ・バードの役柄より少し年齢は上の設定だろうが、可愛らしさは変わらずも、クリクリとよく動く目を少し抑えめにして、おとなしい中にも情熱的なところのある女性の役をよく演じていた。
相手役のピリー・ハウルも、複雑な事情を抱えた家庭に育つ、歴史学者を目指すいかにも、イギリスの好青年といったエドワードの役にぴったりだ。
追想という邦題はよく付けたもので、美しい田園風景の回想シーンがメインだが、タイトルは回想ではなく、追想であるところがミソ。最後まで見ると「なるほどね」となる。
フローレンスと、エドワードの母親が仲良くなるところを見て、エドワードが感動するところが、印象的。
あと、長回しで、海岸と小船を使った綺麗なシーンが出てくるのだが、そこは絶品なので、ぜひ楽しみに。
好みの問題だと思うが、最終盤は、もう少し見せ方があったのではないか。伏線が回収されていくのだが、なんかあっさりしすぎてる感じだ。もう少し含みや余韻を持たせ、ジンワリ味わえる方が、よかったように思えた。
心が洗われる
凡庸だけど泣ける
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