追想のレビュー・感想・評価

シアーシャ・ローナンというだけで観にいってしまう。そしてイギリスの寂しげな海岸が映っていて、そこでたぶん切なげなものが描かれるのだろうと思うとほんとそうだった。
原作は知らないが、原題のセンスを考えるとかなり繊細で文学的でいいものなのだと思う。映画は若干エンタメ寄りなのか、捕まえ切れてないのかテンポもよくなく盛り上がりに欠ける。そのどっちつかず感がただのメロドラマに見えてしまっている。
けど、観てよかった。泣けた。
でも男のラストの描き方はもっとあったな、と思う。

一生に一度、後悔してもし切れない恋愛にとらわれて…切な過ぎます。しかし、彼の方がもう少し気持ちが寛容で、言葉遣いが汚くなかったら、なんとかなった二人のような気がしないでもない…（笑）

＊この映画では、当時の英国での階級意識や宗教、性、教会の性虐待、そして音楽なんかが背景として描かれているので、事前に知識を入れておくと、より楽しめるかも。

1960年代におけるＬＧＢＴＱの生きにくさの映画かと思ったら、イギリスの階級社会を肯定するような内容でびっくり。音楽は素晴らしいけど、扱い方はやや差別的かも？

愛と人生をこんな素敵な作品にするなんて！儚いけれど真摯な愛があります。

1960年代のイギリス･･
二人の環境の格差をファッションや音楽の好みに反映されてる時代だったのを感じました･･

『あの日チェジル･ビーチ』での
二人の決別と選択が間違っていなかった事(少なくともフローレンスは･･)の
安堵感が観賞直後より一晩経った今、ひしひしと込み上げて上質な小説を読み終えた感覚ですね･･

脳に損傷を負ってるエドワードの母親役のアンヌ=マリー･ダフの演技がとても印象的でした
キャストや原作者のファン以外の方には少々退屈な作品かもしれませんが超大作にいささかお疲れの方、夕涼みがてらいかがでしょうか？

子役のシーンもよかったです。
とにかくエドワードが悪いと感じました。
フローレンスは悪くないです。

合間合間に流れる主演2人の感情、行動に合わせた音楽は良かったのですが正直それだけで終盤まで見なくていいやつだなって思ってたのですが別れた後の終盤のシーンが切なくジーンときたのでなんだかんだ良かった。