さようなら、コダクロームのレビュー・感想・評価
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親子でいられる時間は短いのです。
父は90まで生きたが、一緒に暮らした時間は18年。
仕事が忙しい時期は、互いに電話もたまのこと。
見送って一年、後の整理に追われ、近頃やっと寂しさを感じるようになってきた。
家族は近いようで、遠い。今の家族との時間、大切に。
エドハリスが出演だから
よくあるパターン。
かっての関係性の修復に
余命を使うやつ
しかし、誰しも理想的な人生なんて送っていない。
エドハリスの人生終盤のアーティストの姿をみた、
ポラックって作品ありましたね。
映画は撮影しては駄目だ♥
我が親父は脳溢血で倒れた。その倒れる前に一人、昔の写真を見ていたようで、部屋の中に昔の写真が散らばっていた。立場上、その部屋を僕が整理したが、その時感じた事が、この映画の様な感じだ。ったかなぁ?但し、懐かしいと思ったが、こみ上げるものはなかった。そして、寄り添う者などいるわけもない。さて、その後、その写真の処分に困っている。
いまわの際に人間がすることは、だいたい同じなんじゃないかなぁ。この映画の結末も『ニュー・シネマ・パラダイス』だった。それは兎も角、
僕も親父と9年くらいあっていない。でも、会いたいとも思わない。もっとも、後、9年もすると、日本に居ては、合わなければならなくなる。早く逃げなければならないのか!?
この映画の親父、
こんな事ぐらいで、許せる様な親父であるまい。
追記 コダクロー●のアーサー400のカラーフィルムなんて、僕の時代は高嶺の花。ましてや、LEIC●にコダ●ロームなんて♥
しかし、僕は日本のフィルム会社の方が技術的には上だと思っていたし、カメラもヤシ●●メラで充分だった。そのカメラに白黒のフィルムを入れて『小さな恋のメ●ディ』を撮りに映画館へあしげく足お運び、映画が好きになってしまった。そのカメラは親父に買ってもらったものだった。ねだらずとも二つ返事で買ってもらえた。しかも、反射望遠鏡とかも買ってもらえた。僕には良い親父だったのかなぁ。でも、会いたいとは思わない。
親父と重なって…… 。
Netfflixオリジナル作品。
コダクロームとは、コダックが
世界で最初に出したカラーフィルム
のこと。
疎遠だった父と息子が旅をするなかで
徐々に心を通わせあっていく、
ロードムービーだが、これがよかった。
父はガンで余命いくばくもない著名写真家、
初期の頃に取ったコダクロームの現像所が
廃止されるというので、付き添いの美人
看護師に頼まれ、現像のための
長いドライブ旅に出る。
首寸前の音楽プロデューサーの息子は
初めはかたくなに断っていたが、
人気バンドの契約が道中で出来ると知り、
いやいや同行する、という話だ。
地味な物語だが、父親のキャラが他人事
じゃない。
超自分勝手で、妻子をほったらかし
女とも寝放題、写真三昧で生きてきた。
貧乏絵描きのくせに借金を作り、
息子よりも先に家出をし、逃げ出した
僕の親父にそっくりなのだ。
当然息子は、父を許さない。
でも映画の父は、写真に関して
いいこと言うんだよねー。
フィルムのカメラで撮っている父に息子が
言う。
「デジタルで撮ればいいのに」
と父が答える。
「借り物のおっぱいを触ったことは?」
「何?」
「見た目がよくてもニセモノはニセモノだ。
最近は皆、写真をたくさん撮る。
何十億枚もだ。でも現像はしない。
データだけだ。
電子のチリだ。
後世の人が探しても写真は出てこない。
俺たちがどう生きたか、その記録はゼロだ」
なんとか間に合った現像所で
著名な父は、
写真家やファンたちに囲まれる。
そのときの彼のセリフがまたぐっとくる。
「俺たちは未知の時間ってものを怖がる。
時間がすべてを消していく。
だからこそ、我々の役割がある。
写真で時間を止め、瞬間を永遠にする」
やがて父を父親が撮った写真が現像される。
そこに写っていた彼の初期の作品たちとは
……。
アメリカの雄大な自然。
旅を続けていく中で起こるトラブルと
交流。そして恋。
男なら誰にもある父との葛藤が
切なく哀しく、ときにはユーモラスに
描かれている映画、心にしみる秀作です。
’
エドハリス好きには、ぜひぜひ。
父親役のエドの魅力たっぷり。
疎遠にしていた親子が、閉鎖される現像所へ向かうロード・ムービー。
とにかく父親が、末期癌でかつ悪態つくわ、言葉は悪いわ。
息子は「全く変わってない」とお手上げ。わかるわ〜。
いろんなアクシデント等のあと、たどり着いた目的地。
そこで息子は、父が写真家としてどれだけリスペクトされていたか。
それを知るシーンや出来事に、涙腺崩壊。
デジタルで簡単に撮影できる今だから、みてもいいかな。
カメラにフイルムを入れるシーン、こうだったなあ!。
⭐️今日のマーカーワード⭐️
「写真は時間を止め、瞬間を永遠にする」
【深い確執を抱えた”アナログ”な父と息子との最後の旅。名優エド・ハリスの渾身の一作であるとともに、一時代を築いた最高の人、モノへの敬愛の念に溢れた作品でもある。】
■コダクローム:コダック社が製造していたリバーサルフィルム。デジタルの波に押され、一時、製造中止に追い込まれた。
が、その圧倒的に美しい画像に惹かれる者は多く、根強い人気を誇る。特にプロカメラマン、映画ではこだわりを持って愛用する者が多い・・。
◆登場人物
・マット・ライダー(ジェイソン・サダイキス):音楽ディレクターだが、人気バンドに別レーベルに移籍され、解雇の危機に。人気バンド、スペアー・セヴンスとの契約が出来ないと、馘首される・・。
・ベン・ライダー(エド・ハリス):世界最高のカメラマンの一人。性格は・・・。末期ガンに侵され、余命僅かと宣告されている。
・ゾーイ(エリザベス・オルセン):ベンの看護士。明るく、実直な性格の美しき女性。
・ラリー:ベンの忠実なマネージャー
マットは”ある条件”をラリーから提示され、余命僅かの父とゾーイと3人でコダクロームの閉鎖予定のラボへ父の最後の現像のため、一週間の車での旅に嫌々ながら出ることに・・。
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■印象的なシーン
・ドライブ冒頭に、ベンがナビをオープンカーの外に放り投げるシーン。
”一週間もあるんだ。こんなものに頼らずに、高速など使わずに、美しい景色を見ながら旅をするのだ。”
マットも父のお気に入りの音楽のカセットテープを車外に放り投げる・・。
ー似た者親子じゃないのか?-
・ベンがマットに言うセリフ
”俺の死後も作品は残る。お前はどうだ!。”
ーぐうの音も出ないベン・・。-
・急に弟に会いに行くと言い出すベン。叔父夫婦は、昔マットを育てていた・・。妻の死に際にもアフリカから帰ってこなかったベンに対して、マットが言った言葉。
又、久しぶりに会った弟夫婦とのディナー中、”昔の余計なこと”を言って二人を怒らせるベン。
一方、マットとゾーイの関係は親密に。且つてマットが使っていた部屋に残されていたLP盤を見ながら交わす会話。”聴いていた音楽で、その人の過去が分かるね・・”
ーそうだなあ。”ニルヴァーナ”に”パールジャム”に”レディオヘッド”か・・。マット・・君の性格が良ーく、分かるぞ・・。-
・マットとベンの会話
マット:”俺を観ていなかった・・。”
ベン”見る事が俺の仕事だ・・”
ーこのセリフがラストに効いてくる。哀しいが上手い・・。ー
・マットがバンド引き抜きを図るシーン。
ベンの助言により、引き抜きが成功しかけるが・・。
ーマットがベンに気持ちが近づいているのが良く分かるシーン。-
・漸くラボに到着するが、(途中、ベンがゾーイを解雇したり、病院へ緊急搬送されたり・・)閉鎖直前のため、世界各国から人が来ている。有名カメラマンのベンを慕ってくる人多数。改めて偉大な父の姿を見るマット。
友人でラボの責任者ドゥエインは”世界最高のカメラマンに「一時代の終わりだな・・」”と声を掛ける・・。ベンの険しい表情、寂しげでもある・・。
・ベンは写真が現像される前に亡くなり・・。マットはドゥエインから渡された父の写真を一人見る。そこに鮮やかに映し出されていた写真には・・。マットの後ろには、”決死の思いで留守電にメッセージを残した”女性の姿が・・。
<ベンは、昔からレンズを通して、マットと愛した妻を見ていたのだ・・。映し出されたベンの愛溢れる色鮮やかな写真の数々に涙が止まらず・・。
そして、ベンはマットの新たなパートナーをも”紹介”してもいたのだ。
父と息子が且つての絆を取り戻していく過程、父の遺した想いを描いた、ロードムービーの素晴らしき作品である。>
ーShot on 35mm Kodak Film-
やっぱり父は
息子のことをちゃんと見ていた。
最後に父が撮った写真を見て、息子はしっかりと父の、生前伝えられることのなかった想いを、受け止めた。
ほんとよかったね、死に際まで一緒にいられて!
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