「岡崎京子の怪作」チワワちゃん 茉恭(まゆき)さんの映画レビュー(感想・評価)
岡崎京子の怪作
上映期間に観忘れていた作品でしたが、超えられない壁、岡崎京子原作作品ですな。
彼女の脳内はいったいどんなことになっているのか、岡崎世代の私には、
もっとも興味のあるところなんですが、
このチワワちゃんはその最もを表現した作品だと思います。
ネットが氾濫する現代に於いて、
相手の本名や家族構成すら知らないなんてフツーのことで、
ただ、亡くなったということで安易に傷ついたふりをして見せる…。
もう、本当に虫唾が走ります。
彼女との関わりを掘り下げて初めてわかる事実が、
仮に生きた状態であったとしても、誰かが手を差し伸べられたのか。
ただただキラキラした虚空の世界で、逃げることしか術を知らず、
この先の未来に怯え、頭を使わずにできることしか選択しない彼らこそ、
あぁ、いるいると劇中、頷いてばかりでした。
そういった世代の深い部分を、
どうして50を過ぎた岡崎京子が表現できるのか(当時は30代でしたねw)
未だもって謎です。ホントに謎。
原作はさておき、
キャステイングもよく出来た作品と思いました。
門脇麦が老けて見えるなんて、これまでない立ち位置でした。
彼女のスタイルは目を見張るものがあったはずなんですが、
それ以上のスタイルのチワワちゃん、お見事でした。
そしてクズをやらせたら日本一の池松壮亮の次世代を、
成田凌がしっかり受け継いでいますなw
どうぞ全女性から嫌われてくださいw
劇中の、
「女の子は気を遣って疲れるし、男の子は消耗する」のセリフ、
すごく響きました。
と、スマホの見せ方が秀逸で、この監督すげーなとも付け加えておきますw
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